私が長年観察してきた里山のオオタカは、繊細で用心深い性質であり頭も良い。 テリトリーの空を悠然と飛び、繁殖期には侵入者がいるとすぐに威嚇・警戒に出てきた。 それが最近年を経るごとに、だんだん鳴かなくなり、飛ばなくなり、極力目立たないように生態が変化していっている。 彼らは変わっていく環境変化にだんだん住みにくくなり、繁殖率も年々低下しているようにみえるのである。
一方で都市公園等に、人には全く無頓着な、まるでツミの様な生態のオオタカが増え始めた。 彼らはヒマラヤスギにあるカラスの巣を乗っ取り、カメラマンなどを気にしない無警戒さである。 私が観て来た里山のオオタカとはまるで性質の違う別種の様に見えるのである。
あまりの性質の違いに、都市公園のオオタカは大陸から越冬のため渡って来たものが、そのまま住み着いたものや、飼育下の個体が野生化した外国産のタカではないかと思っているのだが、国産オオタカとチョウセンオオタカ等の大陸産のオオタカは、外見で判別することは困難であり証明は難しい。
この様な両極端の生態変化、今後どのように推移して行くのか興味深い。 そのうち種の違いなども判別されるかもしれない・・・・。
まだ暑いなー。