オオタカのカメラマンが原因による、営巣放棄が増えているようである。 私自身は、当然のことながら営巣放棄させたことは一度もないが、心無いカメラマンによる営巣放棄は、何度か経験したことがある。
最も危険なのは、巣作り、交尾の時期である。 この時期鳴き声が聞こえるので、森へ入り撮影しようとする人たちがいる。
しかしながら、この時期営巣林に入り、
①連日の様に鳴き声を頼りに、撮影しようと追いかけまわす。
②巣作りの撮影を行う。
③巣のあたりに頻繁に近づく。
の行為を行うと、ほぼ100%営巣放棄する。 カメラマンに注意しても、ほぼ聞いてもらえないのが実情である。
オオタカは、非常に繊細な鳥である。 一見平気そうに見えても、非常にストレスを感じていると思われる。 許容限界を超えると、あっけなく居なくなる。 昨日居ても今日は居ないのである。居なくなると非常に寂しい。
オオタカは繁殖期になると、森に定着するのだが、営巣放棄の兆候としては、
①♀が良く鳴いている場所が、人を避ける方向へ移動する。
②いつもと行動のパターンが変化する。
③♀が営巣森を出てから、何時間も戻ってこない。
などが見られたら、危険信号である。
いずれにしろ、野鳥撮影には十分な注意が必要なのである。 感性が無く、彼らの生活に支障を生じさせても責任を感じない者は、撮影するべきではないと思っている・・・・。
*なお『里山オオタカ物語』は本日にて一旦販売を終了します。若干修正し改訂版を出す予定です。よろしくお願いします。