今シーズン、どうしても繁殖成功してほしいオオタカの森が2つあった。 一つは台風の被害が大きかった森。 もう一つは、オオタカの生態観察と撮影のため、かつて約1,000 回通った森である。
一つ目は、昨年の台風で大木が倒れ、惨憺たる状態、巣も落ちた。 どうしてもオオタカに戻って来て欲しくて、10月下旬から観察を始めた。 ほどなく♀は戻ってきたが、♂は現れなかった。 だが不思議なもので、年内には新たな♂が現れ、ペアを形成した。
だが、新たなペア、新たな巣での繁殖は苦労が予想された。 ♂はテリトリーを把握するまでに2~3年かかる。 餌捕りは簡単ではないはずである。 でも、もし成功すれば、成功体験が来年以降に大きく生きてくると思われる。 極力ストレスをかけないよう見守った。
そうして、例年より2~3週間遅れで繁殖活動に入り、抱卵まで進んだ。 やがて孵化したが、♂の餌運びが鈍い。 予想はしていたが、大分心配した。 だがここの♀は辛抱強く、しっかり者なので大丈夫、と思い続けた。 そして森を覗くたび、♀が枝に出てきてくれたのだった。
雛の成長が非常に遅く心配していたが、ようやく幼鳥の鳴声を聴くことが出来、安堵感が広がったのであった。 約8ヵ月間、長い長い日々であった・・・・。
見守り続ける♀。
久しぶりに森の上空を飛ぶ♂。
池のカイツブリ。
アオゲラ。幼鳥のようだ。