10月は2つの台風と長雨、さらに気候の寒暖差による体調不良で、予定通りの活動が出来なかった。
だが、今まで余り行ったことの無い狩場での観察を通して、いくつかの新たな事を知ることが出来た。
11月になるとオオタカのペアが営巣地に現れだすので、今後はそちらでの観察にだんだん移行しようと思っている。 今シーズンも色々な問題等を含め、何が起こるか楽しみにしようと思っている・・・。
10月、狩場にて。
10月は2つの台風と長雨、さらに気候の寒暖差による体調不良で、予定通りの活動が出来なかった。
だが、今まで余り行ったことの無い狩場での観察を通して、いくつかの新たな事を知ることが出来た。
11月になるとオオタカのペアが営巣地に現れだすので、今後はそちらでの観察にだんだん移行しようと思っている。 今シーズンも色々な問題等を含め、何が起こるか楽しみにしようと思っている・・・。
10月、狩場にて。
宿題をクリアすべく狩場に通ってみた。
こういうシーンが撮りたいとイメージを持った時、撮影は大変難しいものに変わる。 そんな出会いはめったに起こらないからだ。 特に「運を持っていない」私には更に難しくなる。 観察、観察、ひたすら観察を行い、オオタカの行動を掴むしかないのである。
以前、農家の方に 「あんた何時間も何も居ない場所を見てて、よく飽きないねえ」 と、あきれられたことがある。 飽きる!3時間以上何も起こらないと嫌気がさしてくる。 時間の無駄に思えてくる。
でも、そこを乗り越えていかなければ、行動の意味を理解し、一瞬の動きなど記録することは出来ないのである。 成果が無いと、常にここでの観察はもうやめようか、続けようか迷い続けてしまう。
で、あるが、未だにオオタカの気持ちは良く分からないのである・・・・。
歳をとった?カワウに襲い掛かる。
この時期、オオタカを観察するには狩場が面白い。 越冬や移動途中にやって来たカモ類を狙い、複数のオオタカが狩に訪れるからだ。
狙われやすいのはコガモ、キンクロハジロなどの小型のカモのようだ。 水面を滑るように飛んできて一気に捕らえたり、ホバリングして捕らえたりする。
幼鳥の狩はやや無謀、成鳥が余りアタックしない、カワウやアオサギなどにも手当たりしだい向っていく。 このように失敗などを繰り返し、学習をしながら上達していくのだろう。
さて、そろそろ宿題となっている狩の撮影に取り掛からなくては・・・・。
狩場近くの木の天辺にとまるオオタカ。
木陰に隠れて獲物を探す。
狩に向うオオタカ。
おっと失敗!
カラスに追われる。
幼鳥の飛来に驚くアオサギ。
秋の里を歩いてみる。 朝のひんやりとした空気が心地よい。
夏の暑さが通り過ぎ、木々も枯葉色に色付きはじめている。 渡り鳥の最盛期も過ぎ、林ではシジュウカラなどの小鳥の声が、賑やかになってきた。
夕暮れも早くなり、どこか間近にせまる冬を思わせる・・・・。
これらの里に、台風による被害が無いよう祈りたい。
空を飛ぶオシドリ。
茂みで休むコジュケイ。
柿の木のモズ。
水辺のダイサギ。
枝のシジュウカラ。
オオタカの希少野生動植物種指定が外されることによって、今後里山環境は、どんどん減少していくことが予想される。 そんな中でオオタカが生き残っていくためには、都市型のタカがどんどん増え、都市に進出していく必要が有ると思われる。
しかし、都市型のオオタカを観察していると、彼らは「飛ばなくなったり」、「鳴かなくなったり」して、どんどん人目を避ける方向に進んでいるように思われる。
都市で繁殖していくためには、人の食べている弁当を奪うトビのように、図々しくないと生きていけない。 だがオオタカは非常に繊細な鳥である。 また都市には先に進出したカラスがおり、このカラスと大変仲が悪い。
かつて清流でしか生活できなかったカワセミが、濁水でも生活できるように生態を劇的に変化させ、繁殖を拡大して来たように、オオタカも変化しなければならないと思うのであるが、はたしてオオタカは変化できるだろうか? 私には「不可」と思われるのである・・・・。
このままの流れで行くと、遠くない将来オオタカは確実に居なくなると思っている。 居る間に出来るだけ多くの観察・記録を残しておく必要が有ると思うのである。
のんびり寛ぐオオタカを何時までも見たい。
私の住んでるエリアで繁殖するオオタカには、「里山型」と「都市型」の2つのタイプがいると考えている。
「里山型」は、昔から残っている比較的広い里山環境をテリトリーとするタカで、前期繁殖終了後、♂は10月頃からテリトリーに現れテリトリー内で暮らす様になる。 11月頃♀が現れ、徐々に定着すると共に、年末頃から求愛→巣作→交尾等のペア行動により絆を深めて行き繁殖する。 いわゆるオオタカ本来の生活を営むタカである。
「都市型」は、住宅街に残る緑地や森をテリトリーとするタカで、営巣木は一箇所に決まっており、♂♀が2月頃何の前触れもなく現れ、一気に繁殖行動を開始するタカである。
このタイプのタカは、人の生活に近いため、人の生活による騒音や立入などの影響を受けやすく、繁殖の成功率が低く安定していない。
最近はこの「都市型」のタカが増えているような気がする。 なので繁殖場所は増えているようなのであるが、全体的な繁殖成功率は安定せず、下がっているような気がするのである。
いずれにしろ、今後オオタカの行動などがどう変化していくのか、観察そして写真記録を将来のために残して行きたいと思うのである・・・。
なお、冬季を狩場ですごす「越冬ダカ」は、同じオオタカであるが、生活行動を基準とすると「営巣ダカ」とは別分類に考えている。
注)私は保護団体や研究者ではないので、上記のような考察は撮影上観察を続けた結果の、あくまでも個人的な考えである。
営巣地に現れた営巣ダカ。
ようやく10月になった。 気温も大分低くなってきた。 狩場に現れるオオタカも定着し、やっとオオタカ撮影のシーズンが始まった。 今後はオオタカを中心に観察・撮影を行っていくことにする。
前期の繁殖終了後、最初に現れるのは狩場である。 その後季節が進むに従って、「里山型」のタカが自分のテリトリーに現れ、次に「都市型」のタカが自分のテリトリーに現れる。
従って観察はまず狩場から始める。 狩場の環境は2種類、広い田園地帯か川や池などの水辺。 田園地帯はどこで狩をするかポイントが絞りにくい。 水辺は決まったポイントにしばしば現れるので、ポイントが絞りやすい。
なので、水辺のポイントを探し、観察に取り掛かるのだ。 運がよければオオタカの狩が見られるだろう。 何よりも根気が必要な様である・・・・。
狩場に現れたオオタカ。