どうでもいいです、の話

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保守記事.103-2 「blog=日記」ではない。

2006-10-26 17:08:56 | 記事保守

元Google社員が語る、「Blogで解雇」で学んだ教訓

企業文化に敏感になれ――Blogの内容が原因でGoogleをクビにされたマーク・ジェン氏は、この件から学んだ教訓を踏まえて、Blogを続けるつもりだ。(IDG)

 1月17日、マーク・ジェン氏のGoogle社員としての初日は、同氏のBlog「Ninetyninezeros」のデビュー日でもあった。同 氏はこのBlogを、Google社員としての体験を記録する個人的なジャーナルとして利用するつもりだった。このとき、Googleへの在籍が非常に短 いものになるとは知るよしもなかった。

 その次の週、GoogleのAdSense広告部門でアソシエイトプロダクトマネジャーを務めていたジェン氏は、イントラネット、仕事用のノートPC、販売会議、報酬など、いろいろな話題に関して新しい雇い主を遠慮なく賞賛し、批判した。

 同氏は単純に、このBlogに興味を持つのは主に友人や 家族だろうと思っていた。だがこのBlogは非常に有名になった(1日のユニークビジター数はおよそ6万人に上った)。同氏が以前に書いていた技術系 Blogとは大違いだった。以前のBlogはGoogleに入社してサンフランシスコに移る前、Microsoftのレドモンド本社で18カ月間働いてい たときに公開していたものだ。同氏はすぐに、Google社内の生活に関心を持っている人が「Blog界」にたくさんいることに気付いた。

 やがてGoogle――皮肉なことに、人気のBlogサービス「Blogger」を保有している――の上司もNinetyninezerosを読 んでいることが分かった。1月26日、ジェン氏はBlogの中で、Googleが財務や製品に関わる機密情報と見なしている内容を削除するよう求められた ことを明かした。その後同氏は1週間にわたりBlogを更新しなかった。ハイテク業界では、同氏の運命をめぐって幾つもの噂がささやかれた。2月9日、 ジェン氏はついに、入社してから11日後の1月28日付でGoogleから解雇されたこと、自身のBlogがその「直接的あるいは間接的」原因だったこと を明らかにした。Googleは解雇の理由を説明しなかったとジェン氏は言っているが、もしBlogが原因なら、同氏は増えつつある「Blogの内容が原 因で職を失った人たち」の仲間入りをしたことになる。

 ジェイ氏はミシガン州出身で、2003年にミシガン大をコンピュータ工学の学士で卒業した。現在は新しい職を探しているところだ。Google は、同氏が自社の従業員でなくなったことを認めているが、それ以外のコメントを拒んでいる。だが今回のIDG News Serviceの独占インタビューの中で、ジェン氏はGoogleの最も悪評高いブロガーとしての経験から学んだ教訓、自身のミス、今後の計画について 語った。同氏の話しぶりは穏やかで丁寧で、またよく笑い、つらそうな様子は見られなかった。

――あなたが今回学んだ教訓で、同じように個人のBlogで仕事のことを書いている人に教えられることはありますか?

ジェン氏 私は今回の件で幾つかの教訓を学びました。まず、Blogは公共の広場であり、自分が書いた考えが思ったより多くの人たち に読まれるということです。これは重要な教訓です。もう1つ学んだのは、Blogを書く前に、雇い主との間で書いていい(と雇い主が思っている)こととダ メなことを明らかにしておくことです。勤務先に明確な方針があるかどうかを確認するか、何が良くて何が認められないのかを上司と詳しく話し合う必要があり ます。それから企業文化に敏感になることです。この点は私の最大のミスの1つでした。あの時は本当にGoogleのやり方に不愉快になりました。今振り 返ってみて、もう少しその点に気を付けるべきだったと自覚しています。これらは私が学んだ大きな教訓であり、今後はこれを踏まえていくつもりです。

――次の職場での体験もBlogに書くつもりですか?

ジェン氏 Blogは続けるつもりですが、勤務先に特に決まりがあれば、内容はそれに合わせます。私がオープンな広場を持つことを、 会社が気にせず積極的に認めてくれるのなら、何でも思ったことをBlogに書きます。ですが、Blogに関して具体的な方針のある会社で働くのであれば、 もちろんその方針に従います。ただ、今後もBlogはやっていきます。とても面白い分野ですし、Blogを中心に巨大なコミュニティーができあがっていま す。そこには大きな価値があります。

――あなたのBlogのトラフィックは?

ジェン氏 減ってきています。ちょうどBlogでトラフィックのことを書こうとしていたところなんです。(Googleから解雇され たことについての)ニュースが流れ出した1週間ちょっと前がピークで……(1日で)10万件のアクセスがありました。合計で40万件に近づいています。

――解雇について、Googleは何と説明したんですか?

ジェン氏 率直な答えはもらえませんでした。公式声明あるいは私が解雇された理由を求めたのですが、そのような回答はありませんでし た。もちろん、理由の説明を拒否するのは、彼ら(Google)の権利の範囲内です。私はカリフォルニア州の随意雇用者(雇用主が自由に解雇できる)でし たから、彼らは私に解雇の理由を説明する必要がないのです。クビになったことには驚きました。解雇はショックなことです。

――でも、あなたはBlogが(解雇の)大きな要因だったと思っているのでしょう?

ジェン氏 その通りです。私のBlogが直接あるいは間接的に解雇の理由になったのです。

――Googleは、「あなたの能力に原因があった」「あなたはこの仕事に合わないと思った」といったことは言わなかったのですね?

ジェン氏 そのようなことは言いませんでした。私の能力の話はまったく出てきませんでした。それは問題ではなかったのです。

――何らかの方法でGoogleに賠償を請求するつもりは?

ジェン氏 ありません。興味ないです。生産的とは思えませんし。

――では、この件はもう終わりで、あなたは次に向かっているということですね?

ジェン氏 そうです。

――今現在の状況についてどう感じていますか? ひどく動揺しているとか、落ち込んでいるとか、あるいは面白がっているとか? 今回注目を浴びたことが、仕事を探す上でプラスになると思いますか?

ジェン氏 最初はちょっとショックで、対処に少々時間がかかりました。ですが今はむしろ、ただ進むだけです。新しい仕事に関して多くのいいきっかけができましたし、選択肢はたくさんあります。今回の件から教訓を学び、そしてもっと大きな、もっといいものへと進んでいるところです。


ブログが就職の「落とし穴」? ググられる学生たち

インターネットは、就職活動を便利にした。しかし同時に、学生側が企業から検索されるという状況も生み出している。
2006年10月25日 17時45分 更新

 インターネットは、学生の就職活動を便利にした。しかし同時に、学生が陥る可能性のある不気味な「落とし穴」も、同時に作り出したのかもしれない。

 米国西海岸で大学院に通うタイラーさん(25)は、このところ就職活動である噂が気になっている。「――企業の人事担当者は最近、Googleで学生の情報を検索しているという。これは本当だろうか?」

 実は、タイラーさんは学部生時代に政治関連の雑誌を創刊、編集した経歴がある。彼自身、それを隠したりはしていないが、政治のトピックはとかくデリケートな問題が絡むもの。人事担当者によっては、ネガティブな評価を下すかもしれない、というわけだ。

 それでなくとも、アメリカの学生はしばしば「MySpace」などのSNSに複数の写真をアップロードする。その中に馬鹿騒ぎの様子を写した画像が含まれていたり、あるいはポルノ関連のトピックが含まれていた場合、仮にそれが人事担当者の目にとまれば、印象が悪くなるおそれもある。

 「これは非常に重要な問題だ。企業がGoogleでアクセスできる情報をコントロールできるよう、我々は適切な対処をしなければならない」

 昨年日本で就職活動をした男性(27)も、実名で利用していたブログやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を匿名に変え、就職活動関連 や女性関係など問題のありそうなエントリーは削除した。きっかけは、社会人の先輩に「君のブログは危険だから下げたほうがいい」と言われたためだ。

 「ブログのアクセス解析をしていたら、就活先の会社からのアクセスがあった、という友人もいました」。実名登録しているSNSからプライベートなブログへのリンクを削除するなど、就活をきっかけに、ネット上での活動を匿名化したり縮小した友人は多いと彼は言う。

人事はあなたをググっている?

 東京のIT企業に勤めるある人事担当者(27)は、実際にネットを採用活動に使っていると話す。

 一例として挙げたのが、就職活動に関連した情報を掲載するコミュニティーサイト「みんなの就職活動日記」(みん就)だ。学生同士が情報を共有するためのサイトだが、企業としてもどんなことが書かれているか目を光らせている。その中で、どの学生がどの書き込みをしたか、特定できる場合もあるようだ。

 「面接を受けに来た後、すぐ“みん就”に書き込む学生がいる。そういう子は『ああ、あの子だな』と分かる」

 意図的に、学生の情報をピンポイントで調べることもあるのだろうか。この質問に対しても、前出の人事はそれに類したことはある、と明かす。


 「例えば、クセのある学生だったり、問題を感じて不合格にした学生の名前をネット上で見つけることはある。そこに変なことが書いてあったりすると『ああ、やっぱり』と思う」

 現状では組織だって調べているわけではないが、今後も興味があればチェックをすることはある、とも付け加える。

 ただし、厳密に全員を“検閲”しているわけではない。「せいぜい、気になった学生ぐらいのもの。逆に言うと、自信をもって合格にした内定者や、採 用したインターンシップの学生に関しては、チェックしたことはない。やはり(個人のブログなどは)プライベートなものであり、入社する会社の人事に知られ たくないだろうと思うから」

ブログが肯定的に作用するか、それとも……

 採用にあたってブログなどの内容を見ることを、明言している会社もある。

 はてなの近藤淳也社長は、2005年12月のブログで「志望者のブログの面白さ」と「採用確率」が比例することに言及している。同氏によれば、ブログの中には「はてなへの入社を目的とした内容だけでなく、本当の自分の姿、興味、性格などがより出ている」という。

 「……ですので最近は、応募者のブログを何カ月分も読んで採用の判断を行うことが増えています」(ブログより抜粋)

 もちろん、ブロガー自身が自信を持って運営しているサイトであれば、採用担当者に積極的に見てもらいたいと思うだろう。しかしそうでない場合に限れば、人事に日記を“何カ月分も”読まれることは、必ずしも歓迎される話ではない。

 ある大手人材派遣会社に勤めるキャリアコンサルタント(28)は、人事という人間は基本的に、採用する相手の情報をできる限り集めたがるものだと指摘する。

 「自分の情報は、自分で守らなくてはならない。あなたがブログやSNSを実名で運営しているなら……少なくとも、就職関連の書き込みは避けるのが賢明だろう」

【過去記事】保守記事.103 ぱぶりっくとぷらいべーと


保守記事.101-4-2 これって、円光?

2006-10-26 09:54:26 | 記事保守
インターネットで知り合い4日間連れ回す 31歳男逮捕…長野小6女児誘拐

 長野県小諸市の小学6年女児(12)が21日から行方不明になり、25日未明に神奈川県小田原署で保護された事件で、長野県警小諸署は同日午後、未成年 者誘拐の疑いで、女児を連れて小田原署に来た東京都町田市の自称無職・青木宏憲容疑者(31)を逮捕した。青木容疑者は女児とインターネットのメール友達 募集のサイトを通じて知り合ったとみられる。テレビで公開捜査を知ったといい、調べに対し、「女児がついてきた」などと話しているという。

 調べでは、青木容疑者は21日午前10時ごろ、JR小諸駅で女児を「ドライブに行こう」と誘って自分の車に乗せ、連れ回した疑い。

 小諸署によると、青木容疑者と女児はインターネットの「メル友募集サイト」で知り合い、メールで連絡を取って小諸駅前で待ち合わせ。2人は初対面だったという。

 ポータルサイト「ふみコミュニティ」の「メル友ひろば」には、女児と見られる「小6の女のコ」の名前で「小諸に住んでます メール待ってるよ カレシ募集」などと記されていた。書き込まれたのは、女児が行方不明になる2日前の19日午後2時25分だった。

 同サイトには数十万人の男女が登録しているというが、注意事項として監禁事件や援助交際の危険性を呼び掛けるなど、実際に会わないように警告していた。

 青木容疑者は25日午前零時40分ごろ、自ら運転するワゴン車で女児を連れて小田原署に現れた。女児は失踪(しっそう)時とは異なるグレーのジャージー 上下姿で「男の人に買ってもらった」と説明。青木容疑者は24日、神奈川県箱根町の親族の別荘で、テレビのニュースを見て公開捜査を知ったといい、「こん なに騒ぎになっているとは思わず、驚いて連れてきた」と話しているという。

 これまでの調べによると、女児は21日午前、「女友達と佐久市に買い物に行く」と言って父親(59)に小諸駅まで車で送ってもらい別れた。午後7時ごろ、母親と携帯電話で「疲れたから寝る」と話した後、電源が切れて連絡が取れなくなり、両親が捜索願を出していた。
(スポーツ報知) - 10月26日8時4分更新


保守記事.115 あ~ら、たいへんだぁ~!

2006-10-26 09:49:56 | 記事保守

履修漏れは学校ぐるみ、県教委にウソ…富山・高岡南高

 富山県立高岡南高校(篠田伸雅校長、生徒数557)の3年生全員197人が、地理歴史教科の必修科目を履修していなかった問題で、同校は2004 年12月、国の学習指導要領に沿った「教育課程表」を県教委に提出していたが、授業内容を記す生徒指導要録には、実際には取っていない必修科目を履修して いたかのように記録していたことが24日、わかった。Click here to find out more!

 県教委は要録の訂正と生徒の負担に配慮した補習の検討を同校に求める。

 篠田校長は県教委の聞き取り調査に対し、時間割と異なる授業をすることを教諭が生徒に説明。さらに指導要録には世界史、日本史、地理のうち1科目しか履修していないのに、もう1科目も履修したかのように単位を記録したと答えた。

 篠田校長は「日本史だけ、地理だけ学習しても、その中で世界とのつながりについて触れるため世界史も履修したことにできると思った」と説明したという。

 卒業単位を取得するためには、最低でも50分授業で70回分に相当する補習が必要で、県教委は「平日の授業を増やし、土、日曜日、冬休みを利用するなどし、なるべく受験に影響が出ない補習の仕方を検討させたい」としている。

2006年10月24日23時38分  読売新聞)

必修を未履修、10県65校で 文科省、全国実態調査へ(共同通信)
 富山県の高岡南高校などで、学習指導要領で必修となっている世界史などの授業を履修させなかったため在校生が卒業できない恐れが出ている問題で、公私立を合わせ少なくとも全国10県の65校が必修科目を履修させていないことが25日、共同通信の調査で分かった。

一部の高校では卒業までに未履修分を補習するなどの対応を決めているが、受験シーズンを前に高校3年生には大きな負担となる。未履修は指導要領違反に当たるため、文部科学省は同日、全国の都道府県教育委員会に通知を出し、27日までに実態報告を求めた。

調査は全国の都道府県教育委員会のほか、公立を中心に各都道府県で大学進学率の高い高校の一部について実施した。

必修科目の履修漏れ、10道県で63校 朝日新聞まとめ(朝日新聞)

 富山県の県立高校で、必修とされている世界史を履修させていなかった問題で、岩手、山形、愛媛、宮崎各県など、少なくとも計10道県(富山を含 む)の公立高63校に同様の必修科目の履修不足があったことが、朝日新聞社の全国調査でわかった。私立も含めると12道県66校になる。入試対策を重視し たためらしい。いずれも、このままだと卒業資格が得られないが、今後補習授業などで対応し資格を得るための対策をとるという。文部科学省は、実態が広がっ ている可能性があるとみて、全国の教育委員会に報告を求めることを決めた。

 朝日新聞社の25日午後11時現在のまとめによると、内訳は、北海道(函館市立函館北、1校)▽青森(五所川原など2校)▽岩手(盛岡一、福岡な ど29校)▽山形(山形北、酒田東など12校)▽福島(福島、橘など10校)▽栃木(真岡など2校)▽富山(高岡南、1校)▽福井(藤島など4校)▽愛媛 (今治東、1校)▽宮崎(宮崎大宮、1校)。大半が県立高校だった。分かっているだけで1万人を超える生徒に影響が出ている。

 また、私立高校については石川、福井、広島の3県で、各1校ずつ、履修内容に問題があることがわかった。

 同様の問題は01年度、広島と兵庫の県立高校でも起きており、文科省は各教委の指導主事を集めた会議を開いて指導していた。

 学習指導要領では、世界史を必修としたうえで、日本史と地理のうち1科目を選択しなければならないが、これらの学校では1科目しか選ばなかったり、2科目を選んでも必修の世界史を履修していなかったりしていたという。

 問題が明らかになった高校では、土日や放課後、さらに冬休みに補習を組むなどして対応する予定だ。

 卒業するには学年の最終日である3月31日までに履修すればよい。文科省によると、すでに卒業した生徒については、生徒ではなく学校側のミスであるため、卒業認定の権限がある校長が卒業を取り消したケースはないという。

 岩手県立盛岡第一高校では、4年ほど前からこうした状態が続いていたが、県教委には適切に履修しているとの虚偽報告をしていた。鈴木文雄校長は「入試対策のためだった」と説明した。

 福島県の県立福島高校では、少なくとも03年度から世界史を必修扱いにしていなかった。星本文校長は「(学習指導要領にそわないことは)分かっていた。それでも何もしなかったのは甘かった」と話した。

 文科省は都道府県・政令指定市教委に、必修教科などが指導要領に基づいて実施されているかどうか、27日までに報告を求めることにしている。また、不適切な高校に対しては、具体的な改善策をとるよう教委に指導を求める。

必修科目の履修漏れ、11県65校で…読売新聞調査(読売新聞)

 高校で卒業に必要な必修科目が教えられていなかった問題で、全国で少なくとも岩手、山形など11県、65校でこうした履修漏れのあることが25日、読売新聞の調査でわかった。

 少なくとも延べ8700人の生徒が卒業のため補習が必要となる。こうした学校の多くは進学校で、大半が教育委員会に必修科目を履修しているかのような虚偽報告を行っていた。

 事態を重く見た文部科学省は同日、都道府県などの教育委員会に対し、公立の全高校を対象に、必修科目が学習指導要領通りに教えられているかどうかを調べ、27日までに報告するよう通知した。

 今回、履修漏れが判明したのは、岩手(29校)、山形(12校)、福島(10校)、福井(5校)、栃木(2校)、青森(2校)、富山(1校)、石川(1校)、広島(1校)、愛媛(1校)、宮崎(1校)の各県。大半が公立高校だが、私立高校も3校含まれている。

高校必修 未履修11県66校 7000人超、補修検討(産経新聞)
 富山県立高岡南高校などで必修の地理歴史2科目のうち1科目しか履修していなかった問題で、岩手県や山形県など少なくとも11県66校で同様の未履修が あったことが25日、分かった。このまま履修しないと約7000人の3年生が卒業できない恐れがある。氷山の一角と指摘する予備校関係者もおり、未履修は 今後拡大しそうだ。文部科学省は同日、全国の公立高校の必修科目の取り扱いについて実態調査に乗り出した。

 未履修が発覚したのは、岩手県の30校や山形県の12校、福島県の10校のほか、青森▽栃木▽富山▽石川▽福井▽広島▽愛媛▽宮崎-の11県。

 岩手県では、盛岡一高や盛岡三高など進学校で相次いで発覚。三高の井上節夫校長は「(県教委に)虚偽の報告をしていた」、一高の板宮成悦教頭は「数年前から(未履修を)続けていた」と認めている。

 山形県では未履修の12校が、いずれも県教委などに提出する「教育課程表」と各校で保管する「生徒指導要録」を改竄(かいざん)していた。

 各県教委によると、未履修の理由として学校側は「生徒の進路希望実現のため」「大学受験対策のため」などと説明している。

 地理歴史の不足が大半だが、中には公民、情報、理科、芸術で不足している高校も。卒業生の一部が卒業資格を満たしていない可能性もあるという。ただ、過 去に卒業生を含む同様の未履修が発覚した広島県などは、さかのぼった措置はとっておらず、そのまま卒業が認められる見通しだ。

 岩手県教委の遠藤洋一学校教育室長は「3年生については冬休みも含めた補習を中心に履修させたい。卒業生については校長が卒業認定しており、県教委としても認めざるを得ない」とした。

 一方、事態を重く見た文部科学省は都道府県教委に対し、必修科目が正規に盛り込まれているかなどについて調査し、不足の学校名や学校数を27日までに回答するよう求めた。同省は「法令に反する学校運営であり、関係者は重く受け止めてほしい」としている。

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 ■「緊張感持って、学校は対応を」 安倍首相

 安倍晋三首相は25日午後、各地の高校で必修科目が未履修で生徒が卒業できない恐れがある問題について「驚いた。子供たちの将来に支障を来さないよう各学校は緊張感を持ち、ちゃんと対応してもらいたい」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

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【用語解説】必修科目

 全生徒が履修しなければならない科目。高校の学習指導要領は地理歴史について「『世界史A』及び『世界史B』のうちから1科目、ならびに『日本史A』、 『日本史B』、『地理A』及び『地理B』のうちから1科目」と記載。「世界史A」は50分授業の70回分に当たる2単位、「世界史B」は140回分に当た る4単位が標準単位数とされている。