陣と盾・１０

陣と盾・１０


私は、壁の後ろにまわり、

再度、応接室に聞き耳を立てる・・・。



女性「・・・・・。」

男性「それで、これからどうする」

女性「えっ決まってるじゃない

　　　何かしらの責任はとらせないと」

先生「えっせ、責任ですか」

女性「当然ですよ先生も大切な生徒さんを

　　　傷つけられて、さぞご立腹でしょ」

男性「そりゃ～そうだろう

　　　先生が怒っているからこそ、私達も

　　　こうして協力しに来てるんだからな」



なるほどな・・・

最悪、引率の先生に全部責任を投げる算段か。

・・・それにしてもかなり・・・。



記者「記事のタイトルはどうします

　　　今度の地域新聞に一面で載せるつもりですけど

　　　インパクトが大事ですからね」

女性「今問われる神社のあり方とかどうかしら

　　　横暴な神主による神社運営とかをクローズアップして

　　　地域における神社との繋がりを見直す方向性を

　　　提起するのも良いかもしれないわよね」

男性「いいねぇ～

　　　そもそも、こんなに神社があるのが

　　　おかしいんだよ

　　　昔から地域の一等地に神社があることで

　　　開発できない土地も多いからな

　　　うちの建築現場でも、神社があることで

　　　工事ができない所もあるからよぉ

　　　本当に害でしかないんだよなぁ～」

「ブチッ」

私の中で、何かが切れた音がしたが、

ここは抑える・・・。



先生「あ、あの申し訳ないのですが、

　　　私どもと致しましては、なるべく穏便にと

　　　子供と親御さんを交えてお話しできればと

　　　思っているので、そこまで大事には・・・」

男性「先生何言ってるんだよ

　　　これはチャンスだよ」

女性「そうよ

　　　地域の古い体制を変えるチャンスよ

　　　子供達にとっても、もっと地域を安全に

　　　快適にするためにも、今回のことで

　　　神社と地域の関係を見直す良い機会よ」



なるほどナルホド、そういう考え方ですか



　　　　　　　　　続く・・・。

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