

透明「・・・・・
」

オジ「うっ ・・・。」
昭女「な、何よ~
」


若男「こ、こえ~っ・・・。」
老人「ゴクリ
」

私が霊達に近づくに連れ、霊達が緊張して
行くことが視てとれる・・・霊に緊張される私って



透明「そ、そんなに、身構えないでよ

何も、取って喰おうって訳じゃないから
」


老人「し、しかし、お前さん・・・。
儂らからすれば、得体が知れん・・・。」
儂らからすれば、得体が知れん・・・。」
霊に言われる言葉とは思えんが・・・

透明「失礼だなぁ~
・・・まあ、良いけど


とにかく、話はまだ終わってない

あなた達に、提案があるのだけど
」

オジ「提案
」

昭女「だ、騙されないわよ
」


騙すって
・・・霊を騙して何のトクが・・・


透明「はぁ~

皆さんには悪い話じゃないと思うよ
」

若男「
」

老人「・・・聞かせてもらおう・・・。」
透明「今のところ、誰も気づいてないみたいだけど、
君たちを縛り付けていた御札は、この子が
破いたから、もうこの家から出ることは
できるんだよね~
」
できるんだよね~

オジ「えっ
」

若男「ほ、本当に
」

透明「うん
ただ、ここで会ったのも何かの縁だから、

ひとつ提案したいのだけど
皆さんそろそろ

あの世に戻ったほうが良いんじゃない

もし、戻る気があるなら、私が手伝うけど
」

若男「ま、まじですか
」

透明「うん
本気と書いてマジ
」


オジ「う、嘘じゃないだろうな
」

透明「ここで嘘ついても、私にとくはないでしょ

でも、まあ、そちらの二人は、直ぐに返事できない
かもしれないけど
」

昭女「うっ・・・・。」
老人「う~む・・・。」
この二人だけは別格・・・結構長い間浮遊していたみたい
だから、戻っても・・・。
透明「二人は、分かっていると思うけど、今帰っても
罰せられることは否めない

でも、これ以上浮遊し続けると、もっと立場が
悪くなるよ
」
悪くなるよ

老人「わ、分かっておる・・・じゃが・・・
」

透明「そこで、もうひとつの提案

今回、私が送るのにあたり、私の徳を少し分けてあげる

その上で、私が面識のある仏様にも口添えをして
あげるから、少しは情状酌量を貰えると思う

正直に言って、ここまでの待遇はチャンスだよ

さて、どうする
」

昭女「ほ、本当に
・・・で、でも、見ず知らずの私達に
どうしてそこまで・・・信じられないのだけど・・・。」


どうしてそこまで・・・信じられないのだけど・・・。」
老人「・・・・・。」
透明「あなた達が、この世にしがみついている理由が
分かるからだよ
」

昭女「
」

老人「
」

オジ「
」

若男「
」

透明「みんな、辛い思いをしたんだよね・・・

思い残すことも多いだろうけど、今の皆さんでは
この世へ干渉することは、殆どできない・・・。
この世へ干渉することは、殆どできない・・・。
もどかしいと思うけど、それが死を迎え、役目を
終わらせたということなんだと思う・・・

それに、ここにいる皆さんは、それほど人に
悪い影響を与えていないみたいだから、
私の力も貸しやすいんだ

もし、霊体のままで人に悪さをし、魂まで
穢れていたら、そこまで綺麗な色の魂はして
いないからね
」

オジ「ううっ・・・。」
昭女「ぐすっ・・・。」
若男「あんた・・・良い奴じゃん・・・
」

老人「ううううっ・・・。」
さてと、答えは決まったみたいだね

後は・・・。
透明「それじゃ~、皆、送るということで良いかな
」

老人「お願いする・・・。」
若男「うん
」

オジ「悪いな、に~ちゃん・・・。」
昭女「お願い致します
」

透明「よし
」

瑠璃「ちょ、ちょっと、透明

本当に良いの
四人もいっぺんに、それも、


自分の徳を分けるって・・・
」

透明「あっ
そうだね


ここでは、いっぺんは無理か

時間がないや
」


瑠璃「えっ
いや、そうじゃ・・・
」


透明「皆さん
ごめんね
ちょっとだけ付き合って


くれないかな
」

霊達「
」


透明「河崎さんの問題を解決してから送るから、
少し、時間頂戴



その代わり、ちょっと狭けど、私に取り憑いて
おいていいよ
おいていいよ

その方が、安心でしょ
」

瑠璃「
」

老人「えっ
」


若男「う、うそ
」

オジ「な、何言って・・・
」

昭女「そんな
」

瑠璃「そんなことしたら、透明の身体がおかしく
なっちゃうよ~
」


霊達「うん
うん
」


おいおい
何で霊達に気を使われているんだ・・・


透明「大丈夫だよ
慣れてるから
」


瑠璃「慣れてるって
」


透明「どうしても、時間がない時は、一度取り憑いて
もらって、後から時間のある時にあの世に
送るようにしてるから、大丈夫

それに、私の精神力は霊に侵食されるほど
弱くはないから
」


瑠璃「そ、そんなこと、言っているんじゃ
」


透明「あ~っも~う
とにかく、入っちゃって


河崎さん待たせてるんだから
」

霊達「






」








一般の浮遊霊といえど、あの世に帰すとなると、
一人30分はかかる

そう考えると、時間がない・・・。
霊達は、かなり気を使ってくれているようで、
ゆっくりと私の中に入ってゆく・・・





(よい子のみんなは、真似しちゃ駄目だぞ
)

透明「ふぅ~っ
」

瑠璃「透明、大丈夫なの
」


透明「大丈夫
少し身体が重く感じるけど、

これくらいなら、問題ないよ

さてと、河崎さんに話をしないとね
」

私達は、河崎さんが待っているリビングへ ・・・。
続く ・・・。







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