占い師の日記

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異世界冒険譚・24

2019年12月03日 08時00分00秒 | とあるゴールデンウィークの話*-あくの強い大人達*-もう一つの世界
異世界冒険譚 24 



ちび「ぷはぁ~~~

   何で、口を塞いだんだよぉ~~~~

透明「だって、グラーグスを退治したのが私だと

   バレたら、大変そうじゃん

ちび「何言ってるんだよ~

   透明は、英雄になりたくないのかよ~

透明「面倒い 

ちび「ええ~~~~~~っ 

透明「英雄や勇者っていうのは、誰でも憧れる

   ものだけど、いざ、本当に自分が英雄や勇者に

   なると考えると、これほど大変なことはないと

   気づいたんだよ

ちび「

透明「英雄や勇者は、人々にとって興味尊敬

   妬み畏怖の対象になるだけではなくて、

   何らかの期待希望を抱かせてしまう・・・。

   今後もこの世界で暮らし、骨を埋める覚悟が

    あるものならいざしらず
、私のように、

   この世界から元の世界へ帰ろうと

   考えている人間には、その資格は無い

   それに、変に有名になれば、行動ひとつとっても、

   かなりの制限が課せられてしまうものなんだ

   だからこそ、協会は、グラーグスを倒した人物を

    特定して好評していないんじゃないのかな

ちび「あっそっか

   透明のことなら、この町の人間じゃないし、

   迷人という特徴があるから、協会が透明だって

   発表していれば、ルクルクもすぐに分かるはず

   だもんね

   う~~~~ん・・・・しかし、惜しいなぁ~

透明「だから~

ちび「もし、透明が英雄だってわかれば、

   モテモテだよ 

透明「えっ

ちび「だって、グラーグスを倒したんだよ

   英雄になれば、ルクルクみたいな綺麗な人も

    透明に惚れちゃうよ

透明「ううっそ、それは、非常に魅力的な・・・

   し、しかし・・・それとこれとは・・・


何故か、決意がブレブレの透明先生

そんなこんなで、迷いながらも協会の前に到着

そこで、ばったり、アカツさんに出会う



透明「ブツブツブツブツ ・・・。」

アカ「・・・・

透明「ブツブツブツブツ ・・・。」

アカ「ど、どうしたんだ

ちび「透明は、男として悩んでいるのだよ

アカ「

透明「・・・・・はっア、アカツさん

   お、おはようございます

アカ「お、おうおはよう

透明「あ、あのグラーグス退治に関して、

   私の名前を公表しないでくれたこと、

   感謝しています

アカ「ああ一応、気を使ったのだけど、

   余計なお世話でなかったのであれば、

    良かったよ

   一応、ゴルにも昨日の内に口止めして

   おいたから、大丈夫だとは思うが・・・。」

透明「は、はい・・・

アカ「えっな、なんで、そんなに残念そうなんだ

透明「い、いいえ全然、残念ではありません

   そう残念なんて、これっぽっちも・・・

アカ「えっえっ


ポンッ


ちびにゃが、アカツさんの肩をそっと叩く・・・。


ちび「アカツ・・・分かってやれ

アカ「ええ~~~~っ



そんな出来事は、さておき

私達は、アカツさんと一緒に、協会の裏にある

修練所という場所へ・・・いよいよ魔法耐性の検査が

始まるようだ



アカ「ところで、透明

   お前がいた世界には、魔法が存在して
  
   いたのか

透明「あっはい

   一応、あるにはあるのですが、魔法自体の

    存在を認識できる人は、ごく稀になっています

アカ「そうなのか

透明「まあ、私の義姉弟が魔法使いなので、

   私自身は、魔法に対する知識はあると

   思いますが、ほとんどの人が、魔法を

   奇跡的に捉えているというのが、私のいた

   世界の常識です

アカ「なかなか、興味深いな・・・。

   まあ、こちらの世界と、お前の世界の認識が

   食い違っていると厄介だから、一応魔法について

   話しておくが元々、魔法というのは、

   この世界に存在する魔素を意識的に操る方法

   いうのが、こちらの認識になる

透明「魔素という概念はありませんが、気や念という

   ものを意識で具現化する、操るというところまでは

   同じ認識だと思います

アカ「ふむそれは話が早くてよかった

   魔素の操り方は、具体的なイメージと

   この世界に存在する自然の力や人が持つ能力、

   つまり、存在の認識ができるものをより強く

    具現化することが大切になる

   具現化の方法には、いくつかのパターンがあり、

   意識集中が苦手なものは、道具を使い魔素を

    集めたり
言葉、つまり呪文により意識を高める

    方法などもある

透明「道具の場合は、ゴルさんが使っていた魔法銃

   みたいなものや、この町の扉やこのドームも

   そうですよね

アカ「そうだな

   魔法具は、その形状や呪文などをその物に

   施すことで、自然と魔素を集め、指示する

   方向を伝達するものになる

   そのため、道具としては、シンプルに

   付加した指示を遂行してくれるが、

   目的以外に使うことはできないのが現状だ

透明「そこまでは、私の世界と同じですね

アカ「ふむ次に呪文などの詠唱に関してだが、

   これは、実践で見たほうが早いか


そういうと、アカツさんが修練所の人形に向かって

手を伸ばす


アカ「クビキ・・・レヨ・・・フーガ  


アカツさんの手から、何かが放たれたのがわかる

次の瞬間人形の周りに竜巻のようなものが発生

人形に切り傷のようなものが無数についた


透明「すげ~~~~っ

アカ「まあ、こんなところだ

   呪文は、自分自身が具体的にそのモノを

   強く意識できる文言であれば、どんなものでも

   良いのだが、簡単なものであれば、形式が

   あったりもする

   まあ、強い魔法師になれば、自分独自の呪文

   自分で作っていたりもするんだ

透明「それじゃぁ~今のは、アカツさんのオリジナル

アカ「そうなるな

   だから、同じ呪文でも、お前が詠唱して

   同じ威力がでるかどうかは、お前が呪文で

    意識が高められるか
にかかってくる

   まあ、簡単な呪文であれば、意識の刷り込みに

   よって、誰でも同じ威力の魔法が使えるから、

   まずは、そういった呪文で練習する

   方法が良いと思うぞ

   もちろん、それも、お前が魔法を使いたい

   という場合の話だがね

透明「使いたい 

アカ「お、おうそうか

透明「え~っと・・・こうかな


私は、先程のアカツさんのように、向こうにある

人形に手を伸ばす


アカ「そうそう次に、呪文を


ドウンッ  


アカ「えっ


人形が凄い勢いで燃え上がる


アカ「な、な、な、なんだ

透明「おお~~~っ



なるほど、なるほど

 この世界はもしかしたら
 
・・・。




       続く ・・・。




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異世界冒険譚・23

2019年12月01日 08時00分00秒 | とあるゴールデンウィークの話*-あくの強い大人達*-もう一つの世界
異世界冒険譚 23 



ちび「はぁ~お腹いっぱい

透明「はぁ~ねむい~


ほくほくふらふらコンビは、

協会が開くまで、散歩中・・・


透明「しかし、この町は活気があるねぇ~

   午前中は、仕入れやら搬入やらの人で

   町も大賑わいだ

ちび「確かにニーゼは物流の町として

   有名だからね

   その分、美味しいものも多いから

   オイラ、一度ニーゼに来てみたかったんだ

透明「そういえば、ちびにゃは、あの森から

   出たことなかったんでしょ

   それなのに、町のこと色々知ってるよね

ちび「まあねおいらたちクーニャは、森を守護して

   いるけど、町を守護する神の使いもいるから、

   たまにそいつから色々なことを教えて

   もらえるんだよ

透明「へぇ~ということは、この町にも幻獣が

   いるってことか・・・・

   会ってみたいなぁ~

ちび「町の守護者は、滅多に人前には現れないよ

透明「なんで

ちび「もし、町の守護者が一人の人間と交流して

   しまったら、その人間に加護がついてしまって

   町の人間は、その人物に逆らえなくなって

   しまうからね

透明「そ、そんなに、影響力あるんだ

ちび「町を害獣から守っているのも、守護者だから、

   もし守護者の機嫌を損なえば、町そのものが

    保たれなくなる

   だから、町の人たちは、守護者に感謝しつつも、

   畏怖しているところもあるんだ

   そういった面では、町に住む者と守護者の

   バランスが大切で、町には守護者を祀った

    教会がいたるところにあるんだ

透明「直接、神様を祀らないの

ちび「とんでもない

   神様は、守護者の上に存在するお方だから、

   神様を祀っていいのは、おいらたち守護者で、

   人間達は、直接接点のある守護者を祀るもの

    なんだよ

透明「な、なるほどね・・・・

   (この世界では、神はとてつもなく遠い存在

    なのかもしれないなぁ

    そう考えると、仏様はどうなっちゃうんだ

    もっと遠い存在?あるいは、その存在すら

     認識できないということもありえる・・・
。)」

ちび「透明

透明「あっごめんごめん

   ということは、ちびにゃは、この世界の生き物に

   とっては、神様に近い存在なんだね

ちび「め、滅相もない

   おいらたちが、神様に近いなんて

   それに、おいらたちは、森の守護者だから、

   町の守護者とは立ち位置が少し違うんだ

透明「どういうこと

ちび「町の守護者は、町の人間の信仰対象だけど、

   森の守護者は、町の人も敬ってくれるけど、

    信仰対象じゃない

   もちろん、町の守護者と肩を並べる存在だから、

   おいらたちの機嫌を損なうことが、町の守護者に

   影響する可能性があると考えて、気を使ってくれる

   のだけどね

透明「そうなんだ~

   ちびにゃは、町の人にも信仰されたい

ちび「い、いやおいらたちの使命は、そういった

   ことじゃないから・・・・・・。」

透明「(それでも、やっぱり、信仰されたいよね

    それに、きっと信仰された分、何かしらの

     力関係が、幻獣にもある気がする・・・
。)

   ・・・・大丈夫 

ちび「

透明「ちびにゃは、私が信仰しているから

   こんなに可愛くて、モフモフな守護者なら、

   信仰対象としても、申し分無し


そういうと、ちびにゃに顔を擦り付けて

モフモフする透明先生


ちび「ちょ、ちょっと、と、透明

   わっあはあははははっ

   やめろ~~~~くすぐったい~~~


そんなこんなで、ちびにゃと信仰を深めていると


ルク「あれ透明さんとクーニャ様

透明「あっルクルクさんおはようございます

ちび「ひぃ~ひぃ~お、おはようルクルク

ルク「お二人共、仲が良いのですね~

ちび「ち、違うぞルクルクこれは、透明が

透明「はい仲良しです

ルク「くすくす

   あっそういえば昨日、グラーグスが

    討伐されたのを知っていますか

   何でも、とても強い英雄が、なんと一人で退治なさった

   とかで、今、町はその噂で大盛りあがりなんですよ

透明「そ、そうなんですか~へぇ~、し、知らなかったなぁ~

ちび「ふっふっふっそのえいゆ

   ぐもぐ~~も、むぐううううう


咄嗟に、ちびにゃの口を塞ぐ


ルク「

透明「ルクルクさんまた、狩りをしたらお店に

   寄らせてもらいますね

   今日は、これから協会に行かなくては

   ならないので、これで失礼します

ルク「は、はいお待ちしていますね



そういうと、急いでその場から立ち去る


次回、いよいよ魔法です 


      続く・・・。



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