7月6日ソワレの観劇記です。
東京楽から3週間ぶりの化粧二題 関内ホールは初めてでしたが思ったより駅から近くて良かった~~途中横浜らしい 建物(県立歴史博物館だって)があったりして……
良くも悪くも各地によくあるスタンダードな作りの多目的ホール。遠征の地ならありかなぁという感じですが遠征とは言えない場所だし ステージも左右が余っているので空間が妙に目立っていて……その分一座の旗が良く見えるのは嬉しかったです “地方感”というのかな、大衆演劇の旅一座!という雰囲気を演出しているようで良い効果を出しているように思ったのですが、ただね~~セリフは聞き取りにくかったのではないかと……BGMは不自然に響いていたし。音が客席の方に反響するというより舞台上で抜けている感じだったので後方や2階は厳しかったのでは そしてステージは昔ながらの高さでその上セットがサザンシアターの時より奥に作られているという。じい、実は今回最前列での観劇だったのですが思っていたより遠くて……かぶりつきで観られると思ったのに とにもかくにも箱的に一人芝居を公演するには広すぎるのではないかと……興行的&環境的に仕方ない部分はあるんだろうけどちょっとね でもね、、、辰三さんの前口上場面!「うわ~~こんなにたくさんいらっしゃったんですね」と客席に向かって話しかけると?まさかの拍手が「うわ~~2階席まで。落っこちないでくださいよ」と……何か素で嬉しそうだったのは気のせい……か
公演自体はとてもサラッと自然に流れていたように感じました。旅公演を経て更に馴染んできたというか……馴染みすぎて熟れすぎて??なことがいろいろ起きましたが……怪しげな言動や化粧の微妙なノリとか 内野さんは衣装を着る順番を間違えて肉襦袢より先に白い長襦袢の方を着そうになって あ、これじゃなくてという感じで長襦袢を衝立にかけて肉襦袢をソソッと取りに行っている姿が何とも可愛かったり 有森さんも頭に巻く手拭いがうまく固定できなくてズレてくるので観ているこっちがハラハラ ただお二方とも感情表現がより濃くなってきたというか演者自身の思いが溢れ出るようになってきたように思います 洋子の本音、辰三の本心……とても柔らかく伝わってきましたが、その分今までで一番切ない気持ちになったかも
少し間が空いて気持ち的に一旦リセットされたのかフラットに観ることができたような???つくづく思うけど本当によくできた本だと思いました。辰三と洋子が演じる役と自らの生い立ちを綯い交ぜにしていくように、観る側も目の前の演目だったり登場人物だったりと自らの境遇や価値観とを綯い交ぜにしていく。お芝居に逃げ込まない、伊三郎や忠太郎で物事を考えない、、、正論であり客観的な視点なのかもしれない。でもお芝居と現実ってどちらが虚で実なのか分からない部分ってあると思うんですよね。虚の中に実が、実の中に虚が入ることによって演じる側も観る側も「救われる」ことは少なくないと思うし、生きていけることもある 心地よいモヤッと感と優しい空気が堪らない、そんな作品です
カテコは2回、意外にあっさり終演……と、ここまでが通常の観劇記。
その後ふと心に引っかかることがあって 何げなく見ていた事件物のドラマ、、、施設で育った男の子が大人になって連続殺人に手を染める……本当は母親と暮らしたかったけど嫌われたくなかったから施設で暮らすことを選び1年後に監護権を放棄されて捨てられたことを知るという。それと、先月のサザンシアター通いの時に新宿で遭遇した親子。会話と雰囲気から察するに両親と娘ではなく母娘と母の恋人の男の3人連れっぽい。仕方なく連れてこられたような小学生くらいの女の子と、明らかに子供と噛み合わないお洒落をした男女。そこで感じた違和感と女の子の疎外感。化粧二題真っ只中ということもあるのか、何だか無性に気になったというか、お芝居を観て自分の中であーでもないこーでもないと考えているようなことって「現実」には意味をなさないことなのかもしれないなぁと……考えることは止めないけれど。
東京楽から3週間ぶりの化粧二題 関内ホールは初めてでしたが思ったより駅から近くて良かった~~途中横浜らしい 建物(県立歴史博物館だって)があったりして……
良くも悪くも各地によくあるスタンダードな作りの多目的ホール。遠征の地ならありかなぁという感じですが遠征とは言えない場所だし ステージも左右が余っているので空間が妙に目立っていて……その分一座の旗が良く見えるのは嬉しかったです “地方感”というのかな、大衆演劇の旅一座!という雰囲気を演出しているようで良い効果を出しているように思ったのですが、ただね~~セリフは聞き取りにくかったのではないかと……BGMは不自然に響いていたし。音が客席の方に反響するというより舞台上で抜けている感じだったので後方や2階は厳しかったのでは そしてステージは昔ながらの高さでその上セットがサザンシアターの時より奥に作られているという。じい、実は今回最前列での観劇だったのですが思っていたより遠くて……かぶりつきで観られると思ったのに とにもかくにも箱的に一人芝居を公演するには広すぎるのではないかと……興行的&環境的に仕方ない部分はあるんだろうけどちょっとね でもね、、、辰三さんの前口上場面!「うわ~~こんなにたくさんいらっしゃったんですね」と客席に向かって話しかけると?まさかの拍手が「うわ~~2階席まで。落っこちないでくださいよ」と……何か素で嬉しそうだったのは気のせい……か
公演自体はとてもサラッと自然に流れていたように感じました。旅公演を経て更に馴染んできたというか……馴染みすぎて熟れすぎて??なことがいろいろ起きましたが……怪しげな言動や化粧の微妙なノリとか 内野さんは衣装を着る順番を間違えて肉襦袢より先に白い長襦袢の方を着そうになって あ、これじゃなくてという感じで長襦袢を衝立にかけて肉襦袢をソソッと取りに行っている姿が何とも可愛かったり 有森さんも頭に巻く手拭いがうまく固定できなくてズレてくるので観ているこっちがハラハラ ただお二方とも感情表現がより濃くなってきたというか演者自身の思いが溢れ出るようになってきたように思います 洋子の本音、辰三の本心……とても柔らかく伝わってきましたが、その分今までで一番切ない気持ちになったかも
少し間が空いて気持ち的に一旦リセットされたのかフラットに観ることができたような???つくづく思うけど本当によくできた本だと思いました。辰三と洋子が演じる役と自らの生い立ちを綯い交ぜにしていくように、観る側も目の前の演目だったり登場人物だったりと自らの境遇や価値観とを綯い交ぜにしていく。お芝居に逃げ込まない、伊三郎や忠太郎で物事を考えない、、、正論であり客観的な視点なのかもしれない。でもお芝居と現実ってどちらが虚で実なのか分からない部分ってあると思うんですよね。虚の中に実が、実の中に虚が入ることによって演じる側も観る側も「救われる」ことは少なくないと思うし、生きていけることもある 心地よいモヤッと感と優しい空気が堪らない、そんな作品です
カテコは2回、意外にあっさり終演……と、ここまでが通常の観劇記。
その後ふと心に引っかかることがあって 何げなく見ていた事件物のドラマ、、、施設で育った男の子が大人になって連続殺人に手を染める……本当は母親と暮らしたかったけど嫌われたくなかったから施設で暮らすことを選び1年後に監護権を放棄されて捨てられたことを知るという。それと、先月のサザンシアター通いの時に新宿で遭遇した親子。会話と雰囲気から察するに両親と娘ではなく母娘と母の恋人の男の3人連れっぽい。仕方なく連れてこられたような小学生くらいの女の子と、明らかに子供と噛み合わないお洒落をした男女。そこで感じた違和感と女の子の疎外感。化粧二題真っ只中ということもあるのか、何だか無性に気になったというか、お芝居を観て自分の中であーでもないこーでもないと考えているようなことって「現実」には意味をなさないことなのかもしれないなぁと……考えることは止めないけれど。