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日常

「万葉集」を詠む

2015-11-18 00:28:09 | 
仏生山温泉の楽しかった2日間の余韻がいまだに体に残る・・・。

先日は、大学時代の友人と万葉集の読書会をしました。

「万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)」
このシリーズは本当に分かりやすくて、導入としては最高の本。

いろいろな古典をよむ輪読会は、もう8年近く続けている。

Walt Disneyも
『夢をかなえる秘訣は、4つの「C」に集約される。
それは、「Curiosity(好奇心)」、「Confidence(自信)」、「Courage(勇気)」 
そして「Constancy(継続)」である。』

と言っています。


日本は和歌の国。そして、美の国。

万葉集は活字で読むものというより、詠むもの。
みんなで声を出して詠んだ。
植物や月、古代人へ、この世界に声をかけて呼び掛けるように詠む。


自分で勝手にイマジネーションを膨らませて、万葉集を勝手に自由訳をしてみると、かなり楽しい。くせになる。
ほんとうの解釈は違うかもしれないけれど、万葉人はきっとおおらかに受け入れてくれるだろう。
当時の歌人たちも、自由に歌っていたから。

まさか西暦2015年まで届くとは夢にも思わなかったはず。
すぐれたものは、時を超えて圧縮保存されている。
受け取るのも、解凍するのも、自分。
そうして、Linkはつながる。

万葉集の美意識を支えていたのは愛の力。

古代の意識にチューニングして詠んでいると、そのことを強く感じる。


万葉集から。
**************
「この花の
一よの内に
百種(ももくさ)の
言そ隠(こも)れる
おほろかにすな
(藤原広嗣)」

**************
→(自由訳)
この花の
ひとひらの中に
無限の愛の言葉をこめて 君に送る
大切にしてください



**************
「百年(ももとせ)に
老舌出でて
よよむとも
われはいとはじ
恋は増すとも
(大伴家持)」

**************
→(自由訳)
君が 百歳になって
べろがでるほど歯が抜けて
よれよれのお婆ちゃんになっても
僕はあなたを嫌いにならない
もっと好きになることはあっても



**************
「相見ては
千歳や去(い)ぬる
否をかも
われや然(しか)思ふ
君待ちかてに
(作者不詳)」

**************
→(自由訳)
君に最後に会ってから
もう千年も経った
ねえ違うかな?
そういう気がするよ。
だって、君に会う日が待ちきれないから

2 コメント

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日本の言葉 (スイッチ)
2015-11-20 03:44:29
角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス
っていいですよね☆
古事記もこれだったら読めます。
現代語訳がわかりやすくて嬉しい。

昔の人の感性が美しすぎてびっくり。
君に最後に会ってからもう
千年も経ったような気がするよって
言われてみたい。
まるでイタリア人みたいだけど。(笑)
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Unknown (ina)
2015-11-20 17:35:45
<角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス>は全シリーズ持ってます。ほんとうにいい本です。漫画もそうですが、やはり最初に入り込みやすいもので入って、そこで興味を持てば本格的な本に入っていく、というのがいいですよね。漫画をよく読んでおります。

昔の人の感性は捨てたもんじゃないですよねー。
ほんと素敵すぎます。
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