観測にまつわる問題

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「日本の国境問題」批判(尖閣諸島編2)

2011-07-06 00:45:31 | 政策関連メモ
前回5月24日から間が開いてしまったが、続き。

>尖閣諸島が「日本固有の領土であるか否か」は歴史的に尖閣諸島が中国に属していたか、沖縄に属していたかである。文献は圧倒的に中国に属していたことを示している。(64p)

大間違いである。日本は無主の地を先取したと言っている。歴史的に沖縄に属していたから固有の領土だなどとは言ってない。定義のはっきりしない「固有の領土論」に引き摺られているのか意味不明である。無主の地とする根拠は、無人島かつ中国が領有したという資料はない(後述する)からである。

文献は歴史的に圧倒的に中国に属していたことを示していない

①清会典(最新版)の台湾付属島に尖閣諸島は含まれていない。大清一統志にも台湾北端に尖閣の名はない(下條正男氏による)。台湾が中国本土に属したのは清代になってからであるが、清代に尖閣を自国領としていなかったことは文献(官選地図・地理書)で確認できるという事実は重い。

②琉球より中国への進貢船は500年に278回、中国からは23回。沖縄→東南アジアを含めると公船だけで580回以上。明は海禁政策であり、沖縄はそれを利して貿易で栄えたという歴史がある。

③偽書の存在(西太后詔書)。

以上「中国はなぜ尖閣を取りに来るのか」(自由社)第二章茂木弘道のパートを参考にした。