観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

近畿財務局が公文書改ざんの犯人なのでは?

2018-03-18 22:30:15 | 政局・政治情勢
時事通信社が代表例として挙げている4つの例を検証します。これで削除の犯人が誰かヒントが見えてくるはずです。

価格交渉の記述削除=200項目超で改ざん-森友文書問題(時事 2018/03/12-21:35)



書き換え前)本件土地を買い受けたいとの要請を受けて、価格等について協議した結果、学園が買い受けることで合意した
→書き換え後)本件土地を買い受けたいとの申し出があり、売り払い申請書の提出があった

「価格等について協議した結果~合意」のところを隠したかったと考えざるを得ません。協議したのは近畿財務局です。価格問題に関しては安かったのではないかという指摘があります。この情報を近畿財務局が消したいと考えて無理はないとみていいと思います。常識的に考えて、近畿財務局の個別の案件におけるミスを隠すために、上が一々指示を出して情報を消すことは考えにくいはずです。それでは元々責任がないのに、バレたら自らの責任をわざわざつくることになってしまいます。「価格等について協議した結果~合意」が財務省や政治家の指示に基づいて行われた場合においてのみ、指示を出した主体に情報を消す動機が出てくることになりますが、これまで必死で野党や「ジャーナリスト」の皆さんが「追及」したにも関わらず、そんな話がないということは、単に籠池氏と近畿財務局が協議して合意したというフツーの理解でいいんだろうと思います。

書き換え前)特例的な内容になることから(中略)理財局長承認を得ている
→削除

理財局長の承認を得たことを隠そうとしているだけですね。基本的に理財局職員の仕事で責任者である理財局長が指示を出した訳でもないということが分かります。これこそその上に責任がないということを示す文書ではないんでしょうか?時事さん太っ腹!と言いたいところですが、本文を読むと安倍政権のせいにしたいようであり、頭の中身どうなってるの?という話です。勿論情報を消す動機は近畿財務局にしかありません。

書き換え前)(森友学園側が)「昭恵夫人から「いい土地ですから、前に進めてください」とのお言葉をいただいた」と発言
→削除

近畿財務局の動機としては、昭恵夫人の名前が出ると、安倍政権が怒りだして、責任者である自分達の身が危ないと思ったと考えるのが妥当だと思います。安倍政権サイドがやったと考えると、前に取り上げましたが、別に責任がないのに隠蔽しようとしてわざわざ追及されるネタをつくってしまうというおかしなことになります。

書き換え前)鴻池祥肇・平沼赳夫・鳩山邦夫(故人)・北川イッセイ各氏の秘書から値引きなどの働き掛けについての記述
→削除

これも昭恵夫人と同じく政治家の名前が出ると、政治家から責任の主体である自分たちが責任をとらされかねないという動機から削除したと考えられます。籠池氏の犯罪が明らかになった後では空しいところはありますが、値引きの働きかけ自体は違法ではないようです。そもそも陳情が違法だということになると、政治家の仕事は違法だということになりかねません。幼稚園の園長に過ぎない籠池氏はそんなお金がないにも関わらず、無理して小学校をつくろうとして犯罪を犯したということのようで、私腹を肥やしたというような話ではないようです。ですから値引きの働きかけも理念に共鳴してといった話であるはずで、キックバックがあったというような汚職の話では有り得ないようです。

公文書改ざん問題の犯人

2018-03-18 20:34:17 | 政局・政治情勢
公文書改ざん問題の犯人ですが、これはもうフツーに財務省近畿財務局ということでいいと思います。いろいろ指摘されていますが、財務省側のミスを隠すために公文書を改ざんしたということでしょう。責任問題も近畿の話ですから、トップ(麻生大臣)までいくのは無理があります。

国家と秘密 隠される公文書 (集英社新書 2014/10/17) (amazon)

断っておきますが、筆者は秘密保護法に賛成の立場です。上のリンクは秘密保護法を批判する立場から書かれたものですが、森友事件のモの字も無かった頃の本だけに当然森友事件を意識した内容になっておらず、その意味で参考になります。同じ著者の「公文書問題 日本の「闇」の核心 (集英社新書) 新書 – 2018/2/16」の方は、目次を見ると、秘密保護法批判とあわせて、森友や日報問題などにも触れられており、やや政権批判を意識している印象もありますが、書店で見かけただけでほとんど読んでいませんから、その内容の是非は問いません。



注目して欲しいのは帯です。何故か2014年の本なのに何故か帯に森友とあります。これは明らかに森友事件以降に(増刷されて)帯がつけられたものです。書店で見かけた時は、面出しで複数冊数置かれプッシュされていました。帯に左の政治臭プンプンたる青木理や望月衣塑子の名前で推薦などと書かれているので、その辺の事情を知っている人は、一目見ただけでこれはないと先入観をもってしまうシロモノです。それが狙いだったとは思いませんが、そこが陥穽でした。

2014年の情報は正直です。amazonの内容紹介に加藤陽子「情報公開法・公文書管理法の空洞化憂慮」(毎日新聞2014年11月16日より)があるので、該当部分を全文引用します。

>「本書のカバーの帯には、“本文書ハ焼却相成度(アイナリタク)"の部分を拡大した敗戦時の通達の写真が載せられている。評者もまた史料を見ている際、“本達ハ速カニ確実二焼却スベシ"と記された紙片を目にしたことがある。日本人は史料を焼くのがつくづく好きな国民なのだと長嘆息して天を仰ぐが、考えてみれば正倉院の古文書として八世紀初頭の戸籍などはきちんと伝来しており、国民性では説明がつかない。

>副題を“隠される公文書"とする本書の姿勢は明快だ。自分たちの業務に必要な文書だけを残し、国民への説明責任を負う自覚はついぞ持たないできた日本の官僚制の特質がまずは丁寧に語られる。よって、行政を担う者は情報を隠すものだと腹をくくったうえで、国民は、国家に記録を残させ情報を開示させることが肝要と説く。言論が萎縮しがちな昨今にあって、久々の直球ど真ん中の提言である」

どうです?日報問題や森友問題が出てない時点では、公文書問題とは官僚が公文書を消そう消そうとする問題でした。そう言われてみれば、日報問題も稲田さんが防衛相として適格だったかはさておき、南スーダンで陸自の方々が日報を消した問題ですし(安倍政権が稲田氏を更迭しなかったのは、お友達を守るとかそういう話ではなく、現場の問題を一々大臣の責任にしていたら首が幾つあっても足りないからだと思えます)、森友における公文書隠しも近畿財務局の話ですから、改ざんの主体があまり上の方にあるとは考え難いところです。

冷静に常識的に考えれば責任の主体が何処にあるか分かりそうなものですが、報道を見ていると、政権批判やる気マンマンの「ジャーナリスト」の方々が、我こそ正義ナリで政治家批判をしているので、ついついつられそうになることは否定できません。

麻生大臣、疑ってスミマセンでした。お友達を庇ったのかもという思いと佐川氏を庇ったのとで、正直怪しいかもと思っていました。げに恐ろしいのは疑う心ということでしょうか。

本日、森友事件を振り返るために「徹底検証「森友・加計事件」朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」(小川榮太郎 飛鳥新書)を買ってきたのですが、これを読んだ上で政治家が悪いと思う人はあまりいないんじゃないかと思います。言い訳ですが、発売当時スキャンダルが一応終わって自民党が圧勝した頃ですから、もともと政治家のスキャンダルに大して興味がないこともあり、もういいやになっていたんですよね。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(日本の力はいずれ必要に)

2018-03-18 15:22:51 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>南北首脳会談から米朝首脳会談までの流れの中で、日本は「蚊帳の外」に置かれているとの声がある。日本が果たせる役割はあるのか。

>「日本は全くあせることはない。米国も北朝鮮もいずれ日本を頼りにしなければならない時がくる。北朝鮮が経済を再建する段階になれば、日本の制裁解除や援助がものすごく大事になる。日本との関係改善は必須だ。

日本の金や技術が期待されるのは何時ものことですから、そういう意味ではあせっているということはないと思いますね。

寧ろ都合のいい財布じゃないんだから、金だけ出せみたいな話は問題だと思っているのではないでしょうか?

あせっているとしたら、拉致問題の解決に時間がかかることでしょう。今のところ、思ったよりは早い展開なので、拉致問題解決の期待も高まっているようです。いずれにせよ、会談がどうなるかも分かりませんし、今は大きく動かしようがない状況だと思います。

>米国も東アジア、特に朝鮮半島に関して、具体的に何かを実施する段階になれば、一番頼りになるのは日本だということはわかっている。

筆者は朝鮮半島に関して具体的に何かをするのはどちらかと言えば、韓国の仕事だろうと思っていますが、瀬取りの時とか呼びかけても応答が無かったような。

>日本は今までの姿勢を保つことが一番大事だ。制裁を続ける。話し合いだけで見返りは与えない。拉致問題を解決しなければ、北朝鮮との関係改善はない。この3点を中心にすえて、ゆったりと構えてもいいのではないか

筆者の見るところ、安心して見ておれないところもあるんじゃないですか。基本的に日本がブレることはないと思いますが、米韓特に韓国との間で擦り合せておくことは必要だと思いますね。同じ事を言っていても、違うことを意味していることは往々にある訳ですし、国内政治の延長線上で外交安全保障はやれませんから、齟齬が無いように話し合ってほしいとは思いますね。

ポンペオ氏とも然るべき時にコミュニケーションをとることが重要でしょう。よく知らない人相手だと疑心暗鬼になっておかしくありません。

「李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える」記事は以上になります。


李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(交渉決裂の場合は険悪化も)

2018-03-18 14:53:56 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>ただ、米国が求めているのは『完全で検証可能かつ不可逆的な』非核化である。トランプ氏は最後通告のつもりで正恩氏に会おうとしているのではないか。だらだらと話し合いを続けるつもりはない。

どうでしょうね。トランプ大統領はオバマ大統領をはじめとした前任者にできなかったことをしていると実績をアピールしています。ですから(成果を出す気満々ですから)、意味のある話し合いを続けるつもりはあると考えられます。北朝鮮がグズグズ時間稼ぎをしていると見たら怒ってしまうかもしれませんし、その危険性はあると思いますから、北朝鮮はアメリカを騙そうとするのではなく、真剣な対話をするためにトランプ大統領と会う必要があると思います。それが最低限の礼儀でしょう。北朝鮮に礼儀を求めるのもどうかと思いますが。ダメ元の遊び半分なら対話しない方がいい。

>正恩氏は核を保有している国の指導者として、トランプ氏と対面したい。交渉でどこまで踏み込むかまでは決まってない可能性がある。

トランプ大統領は北朝鮮の核を全く認める気はないし、タフなネゴシエーターであることを自認していることを理解する必要があります。

まぁテレビカメラやマスコミを入れてどうこうという会談にはならないのではないかと思いますね。何があるか何を言うか全く予測できませんし、何かあってそれが公になってしまうと、トランプ大統領もリスクがありますが、特に金正恩に生命・政権の危機レベルのドデカいリスクがありますので、対話に尻込みしないかな、大丈夫かいなという心配があります。

正恩氏が我々は核を保有する!トランプ大統領が持たせない!で言い合って決裂するしょうもないコントのような展開がテレビカメラの前や遠慮なくトランプ大統領を批判するマスコミの前で起きたら、今後どうなるか予測不能で危うく感じます。

>米国では、更迭されたティラーソン国務長官の後釜として、強硬派のポンペオ中央情報局(CIA)長官が会談の陣頭指揮を執る可能性があるので、北朝鮮も今までのようなごまかしはきかないだろう。米朝首脳会談が決裂した場合、朝鮮半島は再び緊張が高まり、米朝関係は険悪なものになるだろう

誤魔化しがきかないと考えられていることは非常に良いことです。こと北朝鮮に限って言えば、良い人事とも考えられますね。

大体があいつは誤魔化せると舐められたら、次から次へとチャレンジされて交渉どころじゃないじゃないですか。つまりは北朝鮮が真剣に核放棄する決心がついてないということです。北朝鮮がよし交渉しよう条件闘争しようと考えることが重要です。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(いくらでもある抜け道)

2018-03-18 11:27:31 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>「非核化の原則を確認するだけでは、1994年にスイス・ジュネーブで締結された『米朝枠組み合意』の失敗を繰り返すことになる。

>この時は、北朝鮮が核開発を凍結する代わりに米国が発電用軽水炉の建設を支援することを約束した。北朝鮮は重油や食糧の提供を受けたが、プルトニウム抽出やウラン濃縮を秘密裏に進めていたことが発覚し、合意は水泡に帰した。非核化のプロセスだけでなく、検証方法や、作業の期限を定めたタイムテーブルまで作らないと合意は無意味になるだろう。

北朝鮮の原子力発電所は当然警戒すべきです。何故なら、ウランが合法的に流入することを許すことになるからです。ウランが合法的に流入するなら、そのウランを監視する権利が必要になりますが、鉄道などコッソリ輸入してくる可能性はあります。北朝鮮が立ち入り禁止にしている区域(地下施設は幾らでもあるでしょう)で開発されると非常に不味いので、怪しい施設を監視する権利も必要かもしれませんし、それが嫌なら(軍事機密など主張するなら)、やはり原子力発電所そのものを禁止しておくべきでしょう。そうであれば、万一の時に制裁破りを主張して、北朝鮮にウランを入れた国を罰することができます。原子力発電所がOKなのであれば、密かにウランを入れたところで、北朝鮮が悪さしただけと言い訳することができるのではないですか?

代替発電所としては、ロシアが天然ガスを供給してもいいと思います。ロシアは資源エネルギーを売る先を求めていますよね。

ただ、北朝鮮は産出するらしいですから、自前の石炭でも使えばいいのではないですか?石炭一本槍が嫌なら天然ガスを買うか再生可能エネルギーを開発することです。

自国で産出するウランは輸出にでも出してください。北朝鮮は資源が豊富らしいですし、これまでも資源を売る商売はしてきたでしょう。それと同じことです。

韓国にエネルギーを頼る可能性も考えられるでしょう。これなら韓国だけ原子力発電所(アメリカや国際社会に十分監視されていますし、これまでのところ勝手に核開発を成功させるようなマネは実行できていません)を残しても、北朝鮮国内に対する言い訳になるのではないかとも思えます。韓国も北朝鮮のエネルギーを握ればより安心できますし、北朝鮮はソウルを砲撃の射程に収めているので、一々深刻に疑う必要もありません。

後はマル秘のウラン鉱山がないかチェックは怠ることができません。

北朝鮮は国際社会の監視をこちらの基準で十分受け入れるか、それが嫌ならロシアか中国の軍隊を入れてその傘下に入るかいずれかは選ばないといけないと思います。

ロシアや中国が信用できるかという話ですが、軍隊を入れて傘下に収めたら、ロシアや中国に責任が出てくる訳で、これまでのように止めたが聞かないみたいない言い分を主張することはできなくなります。ロシアや中国は北朝鮮制裁に消極的ではあったものの、最終的には合意しています。ロシアは瀬取りをやりましたし、確かに怪しい感じはしますが、北朝鮮が傘下であれば、北朝鮮が暴走したときのケツ持ちをしないといけなくなりますので(世界と共に自ら滅ぶ可能性があります)、これまでより随分北朝鮮に対して抑制的になるんじゃないかと思います。傘下にないから日米韓を道連れに死んでくれぐらいに思っていたのではないでしょうか?

大分昔の話になりましたが、ソ連は東ヨーロッパの国を傘下に収めて、核戦争を起こさせずにそのまま乗り切った経験はあります。独裁者を取り除いたというようなことも聞いたことありませんし、北朝鮮ともウマがあうようですし、やり易いかもしれません。経済競争に敗れたことがネックですが。

中国は新技術の開発などでアメリカに挑戦する勢いがある国です。ただ、中国(漢民族)は、伝統的にはあまり相手の国を直接支配しない形態でやってきた印象で(中国と言っていいのか分かりませんが、モンゴルだけが例外だった印象があります)(チベットやウイグルなど自国の領土の主張で同化させる戦法が異民族統治の基本だと思います)(香港はある程度放置しているようですが、同民族ですしかなりの小国です)、新しいチャレンジになると思います。北朝鮮と険悪な仲のようですし、北朝鮮が中国を信用できるかの問題が大きいと思われます。

外国軍を入れるというのに違和感を感じる人もいるかもしれませんが、アジア(日本・韓国)でも欧州などでも行われてきた、第2次大戦後寧ろ一般的な形ですから、北朝鮮を始めとした関係各国が最終的には納得し得る案だと思っています。

いずれにせよ、北朝鮮が簡単に納得するような薄い監視で北朝鮮の核開発の意志を挫くことができるとは思えません。それこそ主権が無いと言いたくなるぐらい前例が無い形で我々に監視させるか、ロシア軍か中国軍を入れて一蓮托生に近い状態に持っていくか、いずれかでないと、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄だと我々が認定することはなく、よって制裁も解除されることはないと北朝鮮は理解せねばなりません。

>朝鮮半島の非核化ではなく、北朝鮮に限った非核化のためには、大まかに言って三つのステップが必要と考えられる。第1段階は、核実験やミサイル発射を中断し、北朝鮮の非核化の意思を明確にすること。第2段階は、核施設の査察を受け入れ、核施設内の作業を凍結し、最終的には使えないように施設を破壊すること。第3段階は、核兵器すべてを解体することだ。

核実験やミサイル発射は現時点では中断されているようです。これが非核化の意志の明確化とは考えられません。何時でも再開できますし、これまでもそうしてきました。

第2段階・第3段階はまだ先だと考えられます。

筆者はこうしたことに詳しくありませんが、まずは核工場の停止が先に来るんじゃないですか?これも再開できますから、非核化の意志の明確化とは考えられませんが、真剣な対話の意志の兆候と見ることはできます。今現在動いている核開発・核武装の動きが止まれば、ポジティブな流れが来ていると判断できます。今止まっている動きの継続は何の判断材料にもなりません。

北朝鮮が誤解してはならないのは、核実験やミサイル発射があれば、大きなネガティブなサインとなり、しかと制裁していく流れになるということです。

>しかし、この過程で北朝鮮が約束を完全に守るという保証はない。第1段階を例にとってみてもそうだ。核実験をしなくても、データの分析は可能だ。それを誰が検証するのか。

北朝鮮がデータの分析で核開発していると我々が考えれば、査察する権利があるということになります。それを拒否したら、重大な約束違反で、制裁する流れになるんじゃないでしょうか?

そこまでやられるのが嫌なら、ロシアか中国の軍隊を入れて管理下に入ってくださいということになります(前例がありませんし、綱渡りに希望をもたれるのも鬱陶しいので、両方は有り得ずどちらかにしてください)。韓国にも米軍は存在していますから同じ話です。

>第2段階で核施設を凍結、破壊する主体は誰になるのか。国際原子力機関(IAEA)に任せるとしても、米国はIAEAが時間をかけて行う査察をじっと待つだろうか。北朝鮮が査察をどこまで許すのかという問題もある。

ロシアや中国の傘下に入るとしても、この辺の作業は国際社会が主体的にやった方がいいと思います。さすがに制裁に消極的だった国々に肝心のところを投げる訳にはいきません。

査察が失敗したら問題ですから、普通にかかる時間は待つと思います。ここまで来れば一々逆行するのも北朝鮮にメリット薄いですから、北朝鮮が持たないというのであれば、制裁を緩める可能性はあると思います。寧ろ北朝鮮は核放棄の決心がついていたら、時間がかかればかかるほど制裁の本格解除が遅れるので、さっさとやってほしい状態になると考えられます。逆に言えば、許す許さないと言っている内は、核放棄する決心がついてない、決心があっても国内を掌握できてないと判断するしかありません。

>第3段階で核兵器を解体するといっても、核をどこにいくつ隠しているかをアメリカがすべて把握していない可能性がある。

仮に隠し持っていたとしても、隠し続けている内は脅迫に使えないということになります。持っていないと言っているが持っているかもしれないと皆が思っている状態だったら、脅迫に核の裏づけがつくことになりますが、綺麗に隠してしまうと(核を持ってないと思われてしまうと)、核を持っていることをにおわすことはできないということにならざるを得ません。

突然使う可能性はゼロではありませんが、テロで使うぐらいしか使う手法はないと考えられ、核の無い世界や軍隊が無い世界でも実現しない限り、即アルカイダと同じ運命を辿ると考えられます。

ですから、我々サイドが可能な限りチェックして破壊した後に、核を隠し持っていても使い道が一切無いので、そんなことをする意味は無いと馬鹿でなければ理解できるということになります。核兵器は更新する必要もあり、一度つくれば永遠に利用できるシロモノでもありません。

核兵器は伊達に「使えない兵器」と言われている訳ではありません。少なくとも北朝鮮には不相応で必要ないものです。

>このようなことを知っている韓国の文在寅ムンジェイン政権は、一括妥結を考えているようだ。(1)米国を促して北朝鮮との休戦協定を終戦協定に変え、平和協定を結ぶ(現在加わっていない韓国もいずれはその流れに加わる)、(2)米国が北朝鮮との国交を正常化、平壌に米国大使館を置く、(3)その代わりに、米軍は段階的に韓国から撤退する――というものだ。これは、北朝鮮と中国が長年求めてきた「宿願」でもあるが、実際は難しいのではないか」

(1)の終戦協定・平和協定は完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になるんじゃないかと思います。何故なら、制裁を続けている内は、北朝鮮の暴走の可能性を否定しきれないからです。終戦していると認定してしまうと、万一のことがあったらぶっつぶすぞとは言えない訳で、そういうことを言う必要があるということは(少なくともそうにおわせておく必要はあり、そこのところを誤解されると冒険される恐れがあります)、やはり終戦していると言えない状態だと考えられます。

(2)も人質にとる冒険をされると困りますし、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄の後になると思います。相当関係改善しないと大使館などおけないのであって、今はそういうことを考える時期ではないと思います。

(3)は可能性はゼロではないかもしれませんが、完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄をどう行うかを考えると、逆に北朝鮮にロシア軍か中国軍を入れた方が良いような気がします。それはそれで厄介であることは認めなければなりませんが、米軍基地と東側の基地が近接する事態はそう珍しいことではなく、特には問題ないと考えられます。

北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を行った後に、米軍が撤退するシナリオも想定できなくもないかもしれませんが、中国が経済・軍事で伸張していますし、当面睨みあいは続くと考えられ、今度はアメリカが韓国を信用できるのかという問題が出てくると思います。グリップを効かせておかないと韓国が物分りよく動いてくれると想定することは筆者には出来ません。ロシアは欧州・中東方面で忙しいですし、基本的にはあちらの国ですから、どうにかなるかもしれませんが、アジアにおいて中国の存在は大きく、韓国撤退論は本気で言っているなら、アジアのこと、国際社会を分かっていない一典型かなと思いますね。

韓国も民主主義の国ですからどう転ぶか分かりませんし、北朝鮮同様にタチが悪い国だと筆者は思っています。安全保障を米国に負っているにも関わらず、バランサーなどと言って、敵陣の軍事パレードに嬉々として出席するような国ですよ?とんでもないことをやらかしたらどうなるか韓国は意識しておくべきだと思います。

>在韓米軍撤退はどのような影響を及ぼすか。

>「米国は地球戦略の中で朝鮮半島問題を考えている。在韓米軍の撤退で懸念されるのは、中国に対するけん制が弱まること。もう一つは東アジアの秩序を保つ上で重要な日本の足元がぐらついてしまうことだ。韓国にとっても、問題は安全保障だけではない。韓国に進出している外資が不安を感じて撤退するなど、影響は経済にも及ぶだろう」

在韓米軍の撤退はやはり現実的ではないと考えざるを得ません。想定するのは構わないとは思いますが。それよりは、北朝鮮再生の現実的なシナリオを考えた方がマシな気がしますね。ロシアの傘下に入るにせよ、中国の傘下に入るにせよ、核放棄をしつつ独力で頑張るにせよ、制裁が解除されある程度自由主義的にやれれば結構北朝鮮は伸びるとも考えられます。中国のように経済を伸張させながら体制の求心力を維持していく形が良いのではないでしょうか?それができるだけの能力と条件はあるような気もします。

そこに在韓米軍を撤退させるとかさせないとかそういう話は関係ありません。誰が一々北朝鮮を攻めるかという話です。韓国の首都は少なくとも壊滅するでしょうし、我々サイドに百害あって一理なしです。韓国が勝手に攻め入り、傍から見ることが出来れば儲かる可能性はあるかもしれませんが、そんな可能性は万に一つもありそうにもありません。誰が首都を壊滅させるリスクを犯して北朝鮮に攻め入るでしょうか?仮に米国が韓国の制止を振り切って勝手に攻めるとして、北朝鮮の核開発・ICBM開発以外にその理由があると思う人がいるなら、ちょっと話を聞いてみたいと思います。そんなことをすれば同盟国が総崩れすることは必至ですから、遊びでできる話ではありません。

北朝鮮は北朝鮮のような攻めても労多くして功少なしの国を誰も狙ってないことをそろそろ自覚するべきではないでしょうか?十分自衛できますので、半島の赤化統一のような夢を真剣に現実化するようなことを考えるべきではないと思います。韓国も意外に力はありますので、あまり統一に野心を持ちすぎない方がいい気はしますが(北朝鮮が恐怖を感じている可能性もあると思います)。半島のことに口を出すなと韓国が言うのであれば、じゃあさっさと北朝鮮に攻め込んで終わりにしてくださいっていうことになります。統一したいんでしょう?北朝鮮だって南主導の統一は嫌に決まってますし、さすがに騙される可能性はないでしょうから、戦争でもして勝たない限りは、南主導の統一などないということになります。北朝鮮が統一を掲げる韓国に対抗するには統一を掲げるしかなく、経済が劣勢である以上、核が必要であると考えてもおかしくありません。北朝鮮が韓国を信用して上手くいくと考える方がどうかしているでしょう。韓国国内には外交方針を巡る対立もありますし、到底纏めきれるとは思いにくいところがあります。

韓国が見果てぬ夢をちょっと仕舞って北朝鮮の体制の維持を認めてしまえば、北朝鮮も赤化統一の看板を捨て易く、すなわち核放棄もやり易いとも考えられます。

まぁ永遠に統一がないと考える必要もありませんし、誰もそんなことは現状現実的と思っていないのですから、できないことはとりあえず止めてしまえばどうかなと思いますけどね。一度北朝鮮を信用させてしまえば、企業の進出などどうとでもなるとも考えられます。

大体北朝鮮だけが核放棄してしまうと、勢力バランスが南に大きく傾いてしまう訳です。これは北朝鮮だけでなく、中国やロシアの望むところでもありません。これを解決するためには、ロシア軍か中国軍が前に進んでバランスをとるか、韓国が今すぐやると弱みと受け取られる可能性もありタイミングは重要と思いますが、統一をひとまず諦めるなどして、北朝鮮や中国・ロシアが感じる脅威を緩和するしかありません。ただ、在韓米軍の撤退まで行くと、逆に韓国が取り込まれて我々が崩れるリスクが高く、現状維持にならないと考えます。ミサイル防衛も米軍防御のため=抑止力維持のために必要であり、これも維持すべきだと考えます。

韓国が米軍をどうこうすることを考えるべきではなく、基本的には韓国が何をできるか考えるべきでしょう。半島のことなのですから。勿論ロシアや中国に対してどうすべきか主導的に考えていくのは必ずしも韓国の仕事ではありませんが、北朝鮮に対してどうするか何がやれるかは抑止力を提供し兵を置くアメリカや同じアメリカの同盟国で国連軍の基地もある日本とも話し合いながら、自分が何をできるかを考えねばならないということです。

ロシア・中国は米軍が問題であると主張しますが、核武装後の大国同士が戦争したことはありません。ロシアや中国が米軍の侵略を真剣に考えていると見るべきではなく、ゆえにあちら側によるこちら側の武装解除の要求は防衛的な性格を持つのではなく、攻勢的な発想で武装解除を求めていると理解するべきだと筆者は思っています。例えば中国は自国の領土と主張する範囲を支配するために、こちら側だけの平和的言動を求め、現状変更を試みている訳です。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(苦しい北朝鮮の経済事情)

2018-03-18 10:22:17 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>――予定通り米朝首脳会談が開かれたとすれば、北朝鮮は非核化の見返りに何を求めてくると思うか。

>「金正恩氏が本気で『非核化』を考えているとすれば、理由はただ一つ。今のような制裁の下では、政権は長く持たないことに気付いたからだろう。

非核化を全く考えていないとは考えたくないですね。非核化を決断することも有り得ると考え道筋をつけていくしかありません。

金正恩は経済を立て直したとも言われますし、それが逆行するのは政権の安定性を考えると非常に不味いんじゃないかと思いますね。

北朝鮮を経済的に支えているのは中国ですが、中国との関係は非常に悪いと言われ、我々と交渉する以外に現状を打開する方法があるようには見えません。

>他に理由があるとすれば、妹の金与正キムヨジョン氏(朝鮮労働党中央委員会第1副部長)が『兄を説得した』可能性も考えられる。平昌ピョンチャン五輪の時に韓国を見て回り、政府高官と話をした後で、与正氏は北朝鮮も変わる必要があると感じたとしても不思議ではない。それを率直に進言したとも考えられる。

金正恩がどの程度金与正氏(身内)を信用しているか分かりませんけれども、その報告が役に立った可能性はあるかもしれませんね。中国もロシアもオリンピックは開いていますし、そういう方向性に向かえばいいと思いますが、こればかりは北朝鮮次第です。少なくとも核開発を続ける路線で韓国のようにオリンピックが開けるような国になると考えない方が良いと思います。

>正恩氏が仮に『非核化』に向けて行動する決心をしたとすれば、見返りは当然、制裁解除、経済支援だ。今、北朝鮮の国内事情はとても良くないという。北朝鮮の人民生活を支えている『チャンマダン』(自由市場)における米の値段(北朝鮮における物価のバロメーター)は、数か月前に比べて2倍に跳ね上がったという。制裁が続けば今後、経済事情はさらに悪化することが予想される。

やはり制裁は効果を発揮しているようですね。北朝鮮がここに来て行動を変化させたのには理由があると思います。北朝鮮がこれ以上の悪化が困ると思うのであれば、できるだけ早く話し合いを決断するか、今も動いているという核工場を停止するなど何らかの動きを見せるのではないでしょうか?何も動きを見せないというのは、まだ余裕がある証拠だと思います。

>正恩氏はそうなる前に先手を打つ必要があった。そのためには、話し合いの雰囲気を作り、まずは、韓国が独自制裁を解除し、『人道目的』の支援や経済交流ができるようにする。そのような環境作りが当面の目標ではないか。

こちらが先にカードを切る意味が分かりませんね。この対立で困っているのは北朝鮮なのですから、北朝鮮が先にカードを切るしかありません。別に我々は対話のための対話を望んでいる訳ではありません。北朝鮮が我々と本気で交渉する気になることを求めている訳です。我々は北朝鮮に騙されてきたと認識しています。今度は本気であるとまず北朝鮮が見せることです。

後、核だけでなくICBMの開発も十分凍結させる必要があります。核だけ止めてICBM開発はドンドン進み、気が変わって止めたで、核開発再開なんてシナリオに我々が騙されると1ミリでも考えるべきではありません。

完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄まで日米韓全て1ミリも譲歩しないとまでは言いませんが(核放棄を話し合う金正恩のやり方を日米韓国際社会が認めていることぐらいは示さないと、交渉相手が潰れてしまう可能性があります)、期待される譲歩は1センチぐらいに考えた方がいいと思います。融和ムードができるのは、北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を実行した後以外に有り得ません。先に融和ムードをつくって北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄を実行すると考えるべきではないからです。北朝鮮は融和ムードを日米韓国際社会の弱腰と見て密かに核開発の決心を再確認するはずです。

>正恩氏は、国内状況や彼が置かれている立場から考えて、今すぐ核を放棄するわけにはいかない。一方で、このまま突っ走るわけにもいかない。これに限界があることははっきりしている。非核化の意思があることを表明しつつ、時間をかけて国際社会から最大限の譲歩を引き出し、体制が安全だと確認されれば、その段階で初めて非核化もありうると考えているのではないか。トランプ大統領や国際社会が考えているように、すぐに核放棄に踏み切るのは難しい」

北朝鮮がそう考えているとしても、それでは話が進みませんね。北朝鮮のならず者ぶりは今に始まったことではありません。北朝鮮は自分のやったことを問題ないと考えているのか、自分のやったことを忘れているのか定かではありませんが、我々は怒り心頭です。北朝鮮が我々こそ怒っていると主張したところで、そんなことは関係ありません。とにかく、具体的な行動を示せ、話し合いに出て来い、これ以上の開発は止めろ、言うことを聞かないなら、悪行に対して罰を与える、それだけの話です。

トランプ大統領や国際社会がすぐに核放棄に踏み切ると考えているというのも、何を言ってるのか全く分かりません。北朝鮮では時の流れが100倍遅いとでも言うのでしょうか?それならそれで核兵器もICBMも開発できそうにもありませんから、大歓迎しますが、武器開発や犯罪だけ素早く実行できる国などあるはずもありません。李相哲教授が騙されているのか良く分かりませんが、我々が騙される可能性は全くないと考えるべきです。我々を騙そうと考えれば考えるほど状況は悪化すること確実ですから、我々を騙すことを諦めることの方が賢いことを悟るべきだと思います。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(「非核化」、双方で食い違う解釈)

2018-03-18 09:27:16 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>――韓国の特使はトランプ大統領に「北朝鮮は非核化の意思がある」ことを伝えた。北朝鮮には本当に非核化の意思があるのだろうか。

>「まず、金正恩氏の言っている『非核化』と、韓国や米国が言っている『非核化』の意味は違う。韓国や米国は北朝鮮の『完全で検証可能かつ不可逆的な核放棄』を求めている。ところが、正恩氏が言っているのは『朝鮮半島の非核化』だ。

言葉の定義が互いに違うのはよくある話ですね。それを問題にしていたら、交渉は成り立ちません。言葉の定義が互いに違うことも含めて話し合う訳です。これは必ずしも互いに譲り合って中間で合意することを意味しません。北朝鮮だけ非核化するか、韓国も含めて非核化するか(韓国は核を持っていませんが)、どちらかが譲歩するしかなく、中間は存在しないからです。言葉の定義で譲歩した方が、何か別の話で譲歩する可能性はあるかもしれませんが、基本的にはそういうことになると思います。

>米国が韓国に提供している『核の傘』を撤廃すること、原子力潜水艦や原子力空母、核兵器搭載可能な爆撃機などの朝鮮半島への接近をやめること、といった韓国の『非核化』を要求するはずだ。かつては、韓国内にある米軍基地の査察を主張したことすらある。

北朝鮮自身が核を持っているのに、核の傘は止せというのも無茶苦茶な話ですね。核を持っていなかった時代の主張が残存しておかしくなっているのかもしれませんが。考えられる方向性は以下の通り。

①北朝鮮がロシアの傘下に入る。これで韓国とイーブン。

②北朝鮮が中国の傘下に入る。これで韓国とイーブン。

③北朝鮮は核抑止を考えるのを止め、韓国の首都を人質にとるなどオリジナルの防衛策でやっていく。

④韓国がアメリカの傘下から抜ける。北朝鮮が完全で検証可能かつ不可逆な核放棄を行うことができれば、これで北朝鮮とイーブン。

⑤あくまで自前の核抑止に拘り孤立化の道を邁進する。

>そもそも、北朝鮮が核を捨てると、それこそ何にもない国になってしまう。核なしでは、軍隊は全く戦えない。丸裸になってしまう。しかも、核を捨てたところで、国際的な圧力が完全になくなるとは思っていない。北朝鮮には人権問題もあるからだ。だから、核問題では徹底抗戦してくるのではないか。

北朝鮮を過小評価し過ぎと思います。拉致問題は解決していませんし、核が無くとも大量のミサイルは脅威です。韓国の首都ソウルも北朝鮮がその気になれば、砲撃で焼け野原になると言われています。極めて数が多い兵士もいますし、サイバー攻撃で何をしてくるかも分かりません。

非核化してきた方が日韓にとって脅威とも言えます(核ドミノの可能性を考えると、世界にとっては非核化がいいに決まっています)。何故なら経済が伸びるのは間違いないでしょうし(実際に金正恩体制になって、自由放任してみたら経済が持ち直したといいます)、そうなると動くかどうかも分からない兵器に油がさされ整備されてみるみる内に回復していくことは明らかだからです(金正恩の軍に対する求心力も増すのではないかと思います)。核はやらないにしても、儲けた金を何に使うか全く予断を許しません。

そうやって北朝鮮が国を建て直したら、国際的な圧力が少々あっても平気ということになります。実際に北朝鮮は全会一致で国際的に制裁されてもしぶとく生きのびてきましたし、核をもってない例えばミャンマーなんかも、中国の後ろ盾はあったかもしれませんが、軍事政権を理由に圧力をかけられても、ロヒンギャ問題で圧力をかけられても、びくともしてないように見えます。国際的な圧力は勿論非核化したところで無くなりはしないでしょうが、国際的圧力があるだけで国が滅ぶかのように大騒ぎする方が世界的には特殊かなと思います。まぁ北朝鮮は少々人権問題で圧力をかけられたところで、それで倒れるようなヤワな国じゃないと思いますね。南だって中国を敵に回して日米(特に日本)を敵に回しても国を守ってきました。

とにかく、何か交渉することそのものに否定的過ぎじゃないですか?北朝鮮はこれまでもならずもの的行動を繰り返してきましたし、その武装は明白に脅威です。ちょっと話し合おうかと言われて、いや我々は1ミリも譲歩しないんだと主張したところで、はいそうですねと言う訳にはいきません。

李相哲教授の記事から北朝鮮非核化を考える(北の沈黙、三つの理由)

2018-03-18 07:44:52 | 注目情報
北朝鮮「非核化」の限りなく高いハードル(読売 深読みチャンネル 2018年03月17日 05時20分 龍谷大学教授 李相哲)

>北朝鮮のメディアは3月16日の時点で、米朝会談を報じていない。この沈黙の意味をどう考えるか。

>「可能性は三つある。まず、準備不足。トランプ大統領が首脳会談に即、応じるとは予想していなかった。金正恩氏がトランプ大統領に会うとなると、「非核化」を本当に真剣に検討せざるをえない。どこまで譲歩するか、プロセスをどうするか、などの点をまだ詰めていないのではないか。

>つまり、正恩氏が韓国特使に話した『非核化』は、正式な立場表明ではなく、『軍事的脅威が取り除かれ、体制の安全が保障されたら核を持つ必要はない』という従来からの原則論だった可能性がある。これ以上、踏み込んだ話がなかったとすれば、正恩氏は北朝鮮の従来の立場を、言い方を変えて、口にしただけに過ぎない。トランプ大統領に会いたいと言ったのは、米国の出方を試す意味が大きかったのかもしれない。本気なら丁重に『親書』に託すべきではなかったか。

三つのうち、どれかという話ではないかもしれませんし、他に原因もあるかもしれません。複雑な事情はあると思いますが、北朝鮮の想定外の対応をされた可能性が高いですね。

個人的には何時もの調子で騙すつもりだったんじゃないかという気はします(核放棄の決心がついてないのに、それをにおわすような発言をして騙そうとしたはいいが、核放棄に向けたレールが意外にしかれて狼狽しているんじゃないかという気がします)けど、まぁ北朝鮮の考えることは良く分かりません。

『軍事的脅威が取り除かれ、体制の安全が保障されたら核を持つ必要はない』って馬鹿なことを主張しますよね。米国が仮に撤退すると仮定しても、韓国軍がいますし軍事的脅威であるところの韓国軍がいなくなったら、北朝鮮が攻めてくるに決まっています。先軍政治の北朝鮮自身も武装解除して半島を非武装化しようなどと考えているはずもなく(中国やロシアや日本も軍事的脅威だから非武装化しろなどと言い出しかねませんが、言うだけならタダです)、通るはずもない無理難題を堂々主張している恐るべき国だと筆者は思います。

トランプ大統領に会いたいと言ったなら、そのぐらいの格は必要と思っただけなんじゃないですか?南朝鮮や日本じゃ相手にならねえみたいな。金正恩(一派)が自身の求心力を考えただけのような気がしますね。

親書を出さないのは、契約の国に対して言質をとられないように警戒しただけかもしれません。つまり本気じゃないというか嘘をついただけなのに、喰いつかれて狼狽しているみたいな。

何時も通りなら対話ムードとやらで北朝鮮の思うがまま、我々が騙されてなし崩しに核武装は進んでいました。あるいは我々がつっぱねることを期待して、日米と韓国の間に楔を打ち込んだり、国際社会が動揺したりすることを期待したのかもしれませんが、どちらでも無かったということのような気がします。

本当はそんなことはしたくなかったのでしょうが、圧力の包囲網が北朝鮮の想定以上の効果を発揮して、状況打開のために何時もの作戦を発動しただけなのかもしれません。正直、こちらの想定以上に根性無しの印象です。

>次に、国内の動揺を恐れている点が指摘できる。今まで北朝鮮は『米国の圧殺政策に対抗して』核を開発、保有したと宣言した。ところが、突然『非核化』のための話し合いに臨むと宣言すると、国内に動揺が広がる可能性がある。

>特に恐れているのが、軍内部の動揺だ。平壌防御司令部傘下の部隊、護衛司令部傘下の正恩氏の親衛隊、戦略軍(ロケット部隊)など、『革命司令部』を守る部隊以外の軍部隊に対する食糧の配給は、滞って久しい。最近、脱北した元北朝鮮兵士の証言では、軍部隊では10人に7人は脱北したいと言っているそうだ。軍人の多くが飢えにあえいでおり、栄養失調にかかっている。それでも、核を持つためなら犠牲もやむをえないと、我慢を強いられてきた。それなのに、突然、前触れもなく『非核化』のために米国と対話するとなると、正恩氏に対する不信感が広がる可能性がある。事前にガス抜きが必要ではないか。

直接会ってみたら、米国(トランプ)は意外といい奴だったとでも言うしかないんじゃないですか?

韓国(ムン)は組し易い、ちょろいと言っておけばいいし、日本(安倍)は拉致問題で手を打てば大人しくなると言っておけばいい。

ガス抜きを必ずしも否定はしませんが、我々も騙される訳にはいかないですからね・・・。また、軍人が図に乗って金正恩に逆らう事態も極力避ける必要があると思います。金正恩が何も言ってないのに、こちらから食料提供したら、北朝鮮は何時ものように馬鹿な奴ら、与し易しと思うだけなんじゃないですか?

北朝鮮としては非核化したら制裁が解除され明るい未来があるということで納得するしかないと思います。核が無いと明るい未来がないと北朝鮮は思い込んでいるようですが、日本も韓国もドイツも核武装国ではありませんが、彼らよりよほどいい暮らしをしていますし、軍隊も北朝鮮より強いと思います。

>最後に、政府内のコンセンサスが必要だ。いくら独裁体制でも、『非核化』のように国家の方向性を変える大事な話については、政治局常務委員会あるいは政治局拡大会議(常務委員、政治局員、政治局候補委員が参加)で決定を下す必要があり、正式の手続きを踏むはずだ。ところが、いまだにそのような会議が開かれたという情報はない。今、対応に苦慮している証拠だ

条件も何もまだ何も話し合ってもいないのに、会談の前に非核化を決定するプロセスを踏む必要は無いと思いますが、ただ話し合うことを決めるだけでも正式の手続きを踏む必要があるのであれば、さっさとやればいいと思います。話し合うだけですら、決められないリーダーに用はありません。

タレントが悪徳企業のCMに出たケース

2018-03-18 00:39:57 | 政局・政治情勢
首相答弁との整合性のため“改ざん”では?(日テレNEWS24 2018年3月17日 00:54)

>森友学園を巡る決裁文書改ざん問題。16日の参議院・予算委員会で共産党の辰巳議員は、安倍首相の「妻が関係していたら総理大臣を辞める」という答弁との整合性を取るために改ざんしたのではないかと追及した。

>辰巳議員「誰の指示もなしにメリットも特にないのに、こんな大それたことをやるはずないじゃないかってことなんです。何のために改ざんしたのか、これは安倍昭恵氏の名前があったからに他なりません」

ビミョーじゃないですか?安倍首相夫人が利用されたのは首相が啖呵を切った当初から明らかでしたから(名誉校長になっていたことを啖呵を切った時点で知らないはずがありません)、「関与があったら」は直接的な関与があったら(安倍首相や安倍首相夫人が財務省に掛け合ったら)という意味のはずです。削除前のメール(JIJI.COM「森友学園」問題 写真特集)を見ましたけどやはり直接的な関与を示す文書ではありません(利用されたことを示す文書です)。関与の意味を広く取れば、間接的な関与も含むと思いますが、安倍首相が直接的な関与を意識していたのは明らかですから、このメールがあったから辞任ということにはならないはずです。

まぁ野党が揚げ足取りに来るのは間違いないでしょうが。本質的なことを言えば、犯罪を犯した主体は籠池氏です。安倍首相や夫人、保守系政治家は籠池氏にいいように利用された、それ以上の証拠は今までのところ一切出てきていません。これは隠されたからではなく、そんなことは無かったからではないでしょうか?隠された部分が明らかになったことで、それがよりハッキリしたと思います。

首相や首相夫人が脇が甘い(特に首相夫人)のは明らかですが、政治家に献金など近づいてくる人の氏素性まで調べさせるのは酷だというか、寧ろそれは絶対にやらない方がいいと思います。何故ならば、仮に調査するのが当たり前だというルールならば、献金したり近づくことで政治家を潰せることになるからです。調査するのに幾らお金があっても足りませんし、調査するのも完璧にはなりません。

(安倍首相が何処まで知っていたのか分かりませんが)安倍首相夫人の落ち度は、籠池氏のような人物を信用してしまったことでしょう。安倍首相夫人自体が悪さをしたという訳ではないと思います。校長になったという話だったら(実権があるか名義貸しになるので)勿論アウトだと思いますが、名誉校長ですからね・・・。実権がないのが名誉職なのであって、つまり安倍首相夫人は何もやっていません。そのことは関係者・政治家全て分かっているのではないでしょうか?

これはタレントが悪徳企業のCMに出る問題に似ているような気がします。悪さをしたのは悪徳企業であり、タレントはまず何も関与してないのですが(CMに出たことを関与だと言い張ることもできます)、イメージダウンしてしまうことは避けられません。そのイメージダウンが悪徳企業のCMに出たことに対する罰なのだと思います。CMの話を持ちかけられて、その企業が何か悪いことをしていないか調べることが出来るでしょうか?ポリシーとして、またイメージダウンを避けるため、この業界とは付き合わないとかそういう判断は有り得ますが、悪事に加担してないのにCMに出たから逮捕ということになるはずがありません。

以上を踏まえて改ざん問題を考えるべきですが、今夜はもう絵遅いので、続きはまた次回にさせていただきます。