SPR-4 の Preselector は優れています。
Preselector 付きの受信機はおよそ BPF が付いていると思いますが、SPR-4 の Preselector は μ 同調方式のようで Q はかなり高いように思います。周波数を合わせても Preselector の Q が合わないと全く聴けません。Preselector の同調を取ると急激に信号が現れるのにチョットびっくりです。この下の画像の6つのコイルを同時に動かして同調しています。なんだかとてもメカニカル!
↓ の右の Crystal Selector を回して所望の Crystal を選択する訳ですが、同時に左下の Range Selector も選択します。その両方で周波数を合わせて Preselector で同調を取るわけで少なくとも3つのノブで所望の周波数を選択します。当時でも Collins 51S-1 などに比べると面倒ですが Preselector で同調取るのはなかなか面白いです。
中央のライトで照らされた所を読むと、
1.0 → 1000kHz ~ 1500kHzの受信バンドを選択している。
6-10 → Preselector は 6 ~ 10 で同調を取る。
B → RANGE Selector を B にセットする。
Collins 51S-1 は一個のクリスタルで 1000kHz をカバーしていましたが、SPR-4 は 500kHz を PTO で同調しています。周波数がリニアに変化するように PTO にはかなり工夫があるようです。
内臓のマーカー (Option) でスプレッド・ダイアルの周波数を修正すれば ±1 kHz 以内の精度は余裕です。下の画像で同調ダイアルの土台の銀色部分が回らないように手で押さえたまま手前の黒いノブを回すと周波数表示を動かさないで簡単に周波数を修正できます。
1000 + 400 + 31 = 1431kHz を受信中!