ワニなつノート

「ここにいる」という集まり


「ここにいる」という集まり



集会が無事に終わりました(^^)/

参加者は、千葉、東京、埼玉、愛知、三重、山形、北海道から計79人。


今朝の毎日新聞(千葉版)に写真付きで記事が載りました。

【「定員内不合格でシンポ」 千葉 高校未進学者 人権考える】

記事の中にある純くんの名前を見て、改めて集会の目的を思い出しました。


      ◇


何もしないと、何もなかったことにされる。

高校無償化になって8年。

世の中の人は、高校なんて誰でも入れると思っている。

でも、千葉では何度受検しても、定時制高校の「定員」がどんなに余っていても、不合格にされる子どもがいる。


私が20代から40代まで勤務していた東京の定時制高校は、定員内不合格がなかった。

定時制高校を希望してくる若者は、なんらかの苦労を背負ってくるのだから、教師と生徒、お互いに大変なことはいろいろある。

だけど、それも含めて「教師」になりたくてなったんだろうって思う。


高校に入りたい子を、みんな受け入れること。

そのことで、救われたのは、誰より、私自身だったという思いが年と共に増す。

自分の手で、子どもを捨てなくてよかったと。


元文部科学省事務次官の前川喜平さんも、
【高校無償化というのは、十五歳から十八歳までの、すべての若者に学習機会を保障しますよという、学習権保障の思想なんですね。
「無償で学ぶ権利があります」と言うからには、入学を希望するすべての若者が学校に行けるようにならないと、おかしい。
つまり、論理必然的に、希望者全入が実現しなければならないわけです。】

と言っている。


だから、いまの時代に「定員内」で入学を拒否するのは、理不尽極まりないことなのだ。

でもそれは、私たちが声をあげなければ、誰も知らないこと。

高校(定時制)にも入れてもらえない15歳の子がいることなど、誰も気にとめない。

だから、こんなにもがんばって生きている子がいることを伝えるために集りを企画したのだった。

こうして声を上げ続けることで、純君や智君が高校生になれる日を引き寄せたい(^^)v


             ◇


「定員内不合格」で高校未進学者の人権考える  千葉 

毎日新聞2018年1月15日


 高校の定員に満たないのに不合格となる「定員内不合格」で進学できなかった子供たちの人権を考えるシンポジウム(子どもの人権と教育のセーフティーネットを考える集会実行委員会)が14日、千葉市内で開かれた。

高校全入の意義を訴える児童自立援助ホーム南柏ホーム長の佐藤陽一さん(57)による講演のほか、実際に進学できなかった子供を持つ保護者ら70人あまりが問題解決を目指し、ディスカッションした。


 文部科学省によると、高校進学率は1974年度以降、9割を超え、2016年度は96・6%(通信制を除く)に上っている。

一方で、「定員内不合格」を受けている子供たちもいる。県内では17年度、追加募集でも定員内不合格になり、進路未決定となった子供が9人(中学卒業生全体の0・02%)いた。


 講演した佐藤さんによると、県内では「総合的判断」として明確な不合格の理由を示さない学校も多い。障害も理由になっていると思われ、事実上、各学校の校長判断となっている。佐藤さんは「県教育委員会も定員順守と言っている。(学校は)定員を守って入れてあげればいい」と学校側の対応の変化を呼びかけた。

 脳性まひを患い、5年間、高校を受験して定員内不合格を受け続けている渡辺純さん(20)の母、渡辺みささん(55)はディスカッションで「(他の同級生たちが)みんな将来に向かっていく中で、うちだけは止まっている。何とか打破していかないといけない」と話した。

【加藤昌平】
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