昨日の宿題の途中経過。
3年間、定員内不合格にされてもあきらめなかった伊織くんの「学び」のつづき。
高校を卒業してもまた、「知的障害」の人に、これ以上の「学び」は無理と考える、「賢い」大人たちへの宿題。
※(美和さん、写真、お借りしました~(^^)v)
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《世界は如何様か、という学び》
「これは何?」
昨日まで知らなかったこと。
「あれはどうなってる?」
今日はじめて知ること。
「いったいぜんたい、私のまわりで何が起きてるの?」
世界は如何様か。
自分で見たい、自分で聞きたい、自分で学びたい。
自分の感覚、情動、不安、怖れ、興味にまっすぐに手を伸ばす。手を借りる。手につかむ。
誰でもない、自分が学ぶ、ということ。
楽しい音をもっと。
面白いことをもっと。
知らない物語をもっと。
分からないことをもっと。
不思議なことをもっと。
新たな出会いをもっと。
もっと世界に出会いたい。
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知らないことを教えてもらう。
分からないことはあるかと聞かれる。
分からないのは恥ずかしいことじゃないと声がきこえる。
その一つ一つに、自分のうなずく声がきこえる。
自分の出会いがある。
自分の学びがある。
昨日と違う新しい自分に気づかせてくれる。
自分の納得に耳をすまし、手をかり、知恵をかり、自分の納得をつかむ学び。
誰でもない、自分が学ぶ、ということ。
その楽しさを誰かに伝え、いっしょに笑いたい。
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自分に正直に、知りたいことを、知りたいと言える。
自分に素直に、分からないことは、分からないと言える。
つまらなくて逃げたいときは、いっしょに逃げてくれるとほっとする。
自分に聞こえる、自分の声にうそをつかない。
自分のやってみたいことに、まっすぐに向かいあう。
世界は斯様であると感じて、私が今日を生きること。
誰でもない、自分が学ぶ、ということ。
「わかる」も「わからない」も自分の声。
私の声を聞いてくれる人がいる。
その人に届く声が、私にも聞こえる。
私がこの身で生きてきた学びの先に、私の「りょうかい」がある。