私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

【映画評】富士山頂

2021-08-17 | 論評、書評、映画評など
【映画評】富士山頂  表題映画は、作家である新田次郎(元気象庁職員)で数々の山岳小説を記して来た原作を基にした富士山頂にレーダーを設置する物語だ。ちなみに、新田次郎氏の小説自体はあまり読んだ記憶はないが、同じく原作映画として「剱岳」(つるぎだけ)は記憶に残る日本映画の一つだ。  さて、富士山レーダーは、台風の接近情報収集を目的として、1965年に運用開始された富士山レーダーの計画から工事完了まで . . . 本文を読む

【書評】東京と神戸に核ミサイルが落ちたとき所沢と大阪はどうなる

2021-08-10 | 論評、書評、映画評など
【書評】東京と神戸に核ミサイルが落ちたとき所沢と大阪はどうなる  こう暑いと、しかも相も変わらずコロナ下だから、室内で寝転びながらクーラーの風に当たりつつ、読書をしているという場面が多い。  大抵の場合、午前中はPCで情報チェックなどして過ごすが、昼飯しますと、寝床に横になり読書となるのだが、30分もすると睡眠モードで数時間の昼寝となってしまうことが多いのだが。  さて、表題の「東京と神戸に核 . . . 本文を読む

【書評】田中角栄伝説(佐高信著)

2021-08-04 | 論評、書評、映画評など
【書評】田中角栄伝説(佐高信著)  何時もの辛口佐高節だが、田中角栄にそしてついては、金権政治家という側面はあるにせよ、高評価を与える言説で貫かれている。  そして、田中角栄の各案件への対応、業績などを知る時、現代の政治家が如何に貧しいというか希薄な理想のなさとか、小手先の対応に終始した、小物に過ぎないかということを感じさせる。 付記  この本の帯に記してある文章は以下だ。  「困っている人を . . . 本文を読む

【書評】 安倍三代(青木理著)/(何故凡庸首相が長期政権たり得たのかは不明だ)

2021-07-12 | 論評、書評、映画評など
【書評】 安倍三代(青木理著)/(何故凡庸首相が長期政権たり得たのかは不明だ)  正直、本の文脈が読みづらく、完読するには辛さを感じつつ、斜め読みすることになった。  読む以前から、安倍晋三に強く感じる薄っぺらさとか、真の我が国の理想を何処まで持っているのか疑問であり、その辺りが知れることを期待したのだが、その解消には遠く及ばない内容だと受け取った。  ただ、晋三の直系父および祖父は、安倍晋太郎 . . . 本文を読む

【書評】実子誘拐ビジネスの闇(弁護士たる被害者保護の矜持を失った金が総てのハイエナ弁護士達の正体)

2021-07-10 | 論評、書評、映画評など
【書評】実子誘拐ビジネスの闇(弁護士たる被害者保護の矜持を失った金が総てのハイエナ弁護士達の正体)  実子誘拐とはなんぞやという感心が本書を読む端緒となった。  要は、夫婦不仲で別れたい場合に、先に子供を押さえた者が、既得権者となるという2005年12月6日の最高裁判決が端緒となったということだ。この判決は母親の監護下にある子供を、別居中の父親が連れ去った行為は略奪行為に該当し違法性があるとし、父 . . . 本文を読む

【書評】 悪徳弁護士(リアルな弁護士活動の2事例)

2021-06-25 | 論評、書評、映画評など
【書評】 悪徳弁護士(リアルな弁護士活動の2事例)  この本は、日頃から社会正義はどうあるべきかという大前提と共に弁護士の適正なあり方とはという事に感心を持つ中で、図書館のデータベースを検索中に発見し、借り出した書籍だ。  本の概要だが、フィクションミステリー小説のごとき内容で、二人の弁護士が登場する。  一人は悪徳不動産業とヤミ金融業の狭間興産の顧問弁護士の川野という男だ。この川野は、刑事弁護 . . . 本文を読む

【書評】 焼かれる前に語れ

2021-05-04 | 論評、書評、映画評など
 本書の著者は解剖医だ。人の死は、病院で医師の看護の中で死亡しており病死などの原因が明確になっている場合と、病院外の死因が必ずしも明確でない、いわゆる不審死についてがある。この不審死については、法令では解剖などの検死を行うことになっているのだが、日本の現実はあまりに杜撰な現実であることを警鐘する内容が書き綴られている。  不審死の場合、解剖だとかCTスキャンによる断層撮影を通して、極力明確な死因 . . . 本文を読む

【書評】裁判所が道徳を破壊する

2021-04-20 | 論評、書評、映画評など
 著者の「井上薫」氏をWIKIで経歴を調べると、東大を大学院・理学科学専攻修士課程を納め、その後民間の研究所を経て独学で司法試験に合格とかなり異色の経歴を経て裁判官になっていることが判る。1986年に判事補任官、1996年に水戸地裁・下妻支部判事、1998年前橋地裁・高崎支部判事、2004年横浜地裁判事を経て、2006年退官となっている。都合20年の裁判所での勤務だったことと、退官時の年齢は52才 . . . 本文を読む

【書評】栄光への5000キロを読んで

2021-04-08 | 論評、書評、映画評など
 図書館から借り出した「栄光への5000キロ」をかなり端折って読み終えた。  この本は、後に石原プロでも映画化され、当時非常に脚光を浴びたそうだが、現代のニッサン自動車を取り巻く環境からは考えられない正にニッサン自動車黄金時代の事象を表す物語りだ。  本の執筆者は「笠原剛三」氏で、東大機械科を卒業して、軍関係の研究開発に5年ほど従事、その後に敗戦を迎えて、S21年にニッサン自動車の実験部に配属され . . . 本文を読む

映画「グランプリ」と「栄光へのル・マン」のこと

2021-04-02 | 論評、書評、映画評など
 この2本のレース映画は、この映画史50年といった中で、忘れがたい思いで深く、今でも時々DVDなりを引っ張り出してきて見直す秀作だ。  ここで掲載している写真は、たまたま Fesebook で何処かの外国の方が掲載していたもので、グランプリで米黒人レーサーのピート役のジェームズガーナーがレーシングチーム「ヤムラ」(明らかにホンダのことだろう)のコックピットに収まってシート合わせの最中を写したもの . . . 本文を読む

書評「保守の真贋 保守の立場から安倍政権を批判する」(西尾幹二著)

2021-01-17 | 論評、書評、映画評など
 書評の前に、近年インターネットの普及により、主にはYoutubeで特段の言論人でなくユーチューバーと呼ばれ半ば素人が様々な解説を行う様相が生じた。この件、すべてを否定すべきつもりもないが、中にはセミプロみたいな従来ならメディアの解説で飯を食ってきた様な爺さん(が多い)が、たぶんメディアを追い出され、Youtubeで稼ぎを得ようとグチャグチャ述べている動画が多過ぎる。こういうのは、直ぐに有料会員動 . . . 本文を読む

東大出てもバカ・レビューを記載したら・・・

2020-12-15 | 論評、書評、映画評など
 以下のアマゾン・レビューを記したが不適切と判断された様だ!あえて、紹介したい。 ふうん表題は誠にごもっともと思うが・・・ 機会があったら図書館なりで見つけて読もうとおもう。 ところで、表題を見て直ちに該当者と確信したのは「堀江」(あのよろしくしかいえない野郎)だ。w . . . 本文を読む

【映画評】ファイアウォールと東証サーバーダウン

2020-10-19 | 論評、書評、映画評など
 久しぶりに古い映画を見た。2006年公開と14年も前の主演ハリソン・フォードの映画だ。  映画のハリソンは銀行のコンピューターシステム・セキュリティエンジニアの役柄だ。映画の概略は、悪人がハリソンの家族を人質に取り、銀行の大口預金者の預金を指定口座に合計1億ドル(100億円)を送金させるようとするというものだ。  犯人はハリソンを脅かしつつ、コンピュータールームに入り、管理用コンソールから、大 . . . 本文を読む

【書評】真珠湾の信実[ルーズベルト欺瞞の日々]

2020-08-30 | 論評、書評、映画評など
本書は、米国のロバート・B・ステェネットという元軍人、その後新聞記者という経歴を持つ方の日本の真珠湾奇襲を巡る事実を追及した内容だ。予めこの本を知り読みたいと思った訳でなく、先の大戦の原爆製造のことを知りたく、図書館で該当本を検索し、書棚から抜き出す過程で、表題が気になりついでに借りだして来た本だ。  表題の内容を聞いただけで、たぶん多くの方が、真珠湾攻撃すなわち先の大戦は、米国が対日貿易の石油 . . . 本文を読む

【映画評】赤ひげ

2020-08-18 | 論評、書評、映画評など
 このところ、故)黒澤明監督作品の映画を集中的に見ている。どれも、大昔TV放送で見た微かな記憶があるが、改めて集中力を込めて眺めている。今回は「赤ひげ」という作品を見た。  この映画は、原作は山本周五郎さんの「赤ひげ診療譚(しんりょうたん)」だが、だいぶ昔に読んだ筋を思い出しつつの視聴だ。原作は、周五郎作品で、どれも秀作と思えるが、これも味わい深い作品だ。(下記記事参照)  ところで、原作小説 . . . 本文を読む