「あほリズム」

2011-07-29 01:01:56 | アフォリズム(箴言)ではありません
               

                    「あほリズム」



                      (137)



 「我思う」とは社会認識である。




                       (138)


 世界が失せて我独りのみが存在するならば、「我」という認識は

生まれない。



                 (139)


 ところが、デカルトは懐疑によって世界を消滅させたにもかかわ

らず、運よく我独り存在できたにせよ、他者の存在しない世界で

「我」という自意識も消滅するなどとは思はなかった。



                       (140)

 Aに内在するaを、Aだけを消滅させてaをそのままの状態で取り

出すことなど出来ない。


                        (141)

 我々は全体との連関性を無視して個々を取り上げるが、むしろ、

個々は全体との連関性から個性を得る。つまり、個性とは全体が

なければ生まれない。

だから 「我思う」とは社会認識である。


                        (142)

  従って、世界を懐疑によって消滅させたにもかかわらず、

尚も「我」だけが世界に留まって思惟を許されるなどというこ

とはまずは起こり得ない。





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