「憶測」④

2013-04-23 10:50:27 | 「パラダイムシフト」



              「憶測」④


 「まだ」なのか「もう」なのか、人によって感じ方は異なるでし

ょうが、新年を迎えてから3分の1が過ぎようとしています。1月

早々から睨み合いが続く尖閣諸島で中国海軍の艦艇が海上自衛隊の

護衛艦に射撃レーダー照射をロックオンしたというニュースが飛び

込んできて、すわ、いよいよ日中戦争かと色めき立ったことを覚え

ておられるでしょうか。私は「覇権主義国家・中国」②(2013年

2月6日)の記事の中で「2013年は世界平和が終焉を迎える年と

なってしまうのだろうか?」と呟きました。世界に目を転じれば、

中東では待ち焦がれた「アラブの春」はすぐに終わってしまいいき

なり冬に逆戻りしたかのようにシリアの内戦が激化し、エジプトで

は新政権を巡る宗派間の対立から内紛が治まらず、アフリカではフ

ランスがマリ共和国の要請を受けて軍事介入し反政府組織との間で

戦闘が起こりました。二月になると、ロシアに巨大隕石が落下して

地球は宇宙に浮かぶ一個の星でしかないことを思い知らされ、世界

経済では、EUでギリシャの次はキプロスの財政危機が表面化して

EU経済の崩壊が危ぶまれ、ところが日本経済は、政権に復帰した

ばかりの安倍内閣は「デフレからの脱却」を掲げて大胆な金融財政

緩和を訴えて政財界やリフレ派評論家が挙ってアベノミクスに浮か

れていると、淡路島、三宅島と立て続けに地震が起こって、忘れか

けていた忌まわしい記憶が甦ってきて不安に慄きました。更に、北

朝鮮は核攻撃による挑発を増長させ、中国国内で流行している新型

鳥インフルエンザのパンデミックに怯え、アメリカではボストンマラソ

ンで爆弾テロ事件が起こり、また、数日前には中国の四川省でも巨

大地震が発生し、その他にも気象異常がもたらす災害が世界中で頻

発しています。資料には頼らずざっと思い返しただけのこれらの出

来事は、何とこの四ヶ月足らずの間に世界で起こったことです。年

の初めにいったい今年は何が起こるのかと危惧の念を抱きましたが、

現実はそれを裏切りませんでした。ですから、残る3分の2の月日

が平穏に過ぎるとはとても思えません。

 東日本大地震が起こった時、その数週間前にはニュージーランド

のクライストチャーチで地震があって犠牲になった日本人も多くい

たのですが、確かニュージーランドの地震学者だったと思うがその

二つの地震が関連する可能性を指摘していた。もしそうだとすれば、

地殻の変動がもたらす地震は、もはや、単に国土周辺の狭い地域だ

けの地殻変動を観察するだけでは限界があり、結果的な震源にこだ

わった地震学だけでは足らず、原因である地殻変動をもたらす地球

全体を視野に入れたグローバルな視点からの調査研究が求められて

いるのではないだろうか。それは、自転する地球の遠心力が地殻に

与える変動や地軸の傾きが与える影響、更には太陽が地球に及ぼす

引力までも計算しなければならないのかもしれない。つまり、天体

力学や物体力学などの物理学全般の協力がなければ捗らないに違い

ない。

 以下は、私の無責任な憶測ですが、2004年にスマトラ沖で

起きたマグニチュード9.1の大地震のあと、2008年四川大

地震、2011年クライストチャーチ地震、そして2011年3

月11日の東日本大地震と、これら関連がなさそうでありそうな、

あたかも太平洋をルーレット盤に見立てたような、転がるボール

がどこで止まるのか予想するのは博打に等しいが、この度5年

後に再び四川大地震(2013年4月20日)が起こったとなると、

では、5年周期のサーキュレーションで考えれば、次は2014

年にスマトラ沖で発生し、実は、スマトラ沖では地震は毎年のよ

うに頻発しているのだが、2016年には再び日本近海の海底の

下を震源とした大地震が戻ってくるのかもしれない。これは、飽

くまでも私の憶測に過ぎませんが。

                               (おわり)