「憶測」

2013-04-19 06:02:51 | 「パラダイムシフト」



            「憶測」


 4月15日、アメリカのボストンで世界的に有名なマラソン大会

の会場で爆破テロが起こって観客やランナーに多数の犠牲者が

でた。翌日、「オバマ米大統領は、ホワイトハウスで声明を発表し、

事件について『市民を爆弾で狙っており、テロ行為だ』との見方を

初めて示した。」(朝日新聞)。折しも4月15日は、米マサチューセ

ッツ州では「愛国者の日」の祝日にあたるという。4月19日現在、

未だ犯人を捕まえたというニュースは報じられていない。

 更に、現地時間17日夜には「米テキサス州ウェーコ近郊の肥料

工場で爆発があり、地元当局によると、100人以上が負傷し、近

隣の住宅や学校、福祉施設などの建物にも被害が出た。」(ロイター)

 そして、「米連邦捜査局(FBI)は17日、オバマ大統領宛て

に送付された封書から検出された物質が暫定検査の結果、猛毒

のリシンと判定されたことを明らかにした。」とある。同様の猛毒入

りの封書は米共和党の上院議員(ミシシッピ州)宛てに送付された

封書からも見つかっており、ただ、この事件はどうやら犯人が逮捕

されたようだ。

 立て続けに起こったそれぞれの事件事故が、同一犯行組織に

よるものであるのかどうかは今のところ不明だが、私がどうしても

解せないのは、CNNテレビがボストンマラソン爆破テロの犯人が

逮捕されたと一度は報じながら後で誤報だと訂正したことだ。ボス

トンマラソンといえばマラソンランナーでなくても誰もが知る有名な

マラソン大会で、多分メディアのカメラに限らず参加者による映像

も多数撮られていたはずだから、犯人はカメラを避けて犯行を行

うことなど不可能だったに違いない。だとすれば、それらの映像か

ら犯人を割り出すことはそれほど困難なことだとは思えない。それ

にも関わらず、映像のプロであるCNNがそんな初歩的な誤報を流

すとは到底思えない。

 以下は私の勝手な憶測であるが、CNNのカメラには犯人が特定

できる映像が残されていた。CNNのスタッフたちはその映像を捜

査当局に提供して犯人逮捕は時間の問題だと確信した。否、実際

当局は犯人をすでに逮捕しているのかもしれない。ところが、当局

は犯人逮捕のニュースを流せば犯人以外の共犯者を取り逃がす

ことになるのではないかと怖れてCNNにニュースの訂正を求めた

のではないか? その後、捜査当局は予定していた記者会見を二

度もキャンセルしている。つまり「捜査中」とも「逮捕した」とも発表

したくないからではないか。

 ところで、われわれは目の前の強烈な現実に目を奪われて、つい

数週間前までアメリカ政府が若き三世首領様が治める某「民主主義

人民共和」国による武力行使を明言したこれまでにない過激な挑発

に手を焼いていたことをもう忘れてしまってはいないだろうか?こ

こでいちいち某国が行ってきた恫喝外交の経緯を検める気にすらな

らないが、ただ、某国によるミサイル発射と核実験以後、経済制裁を

科すアメリカ政府が最も脅かされていた組織か或いは国家があると

すれば、ボストンマラソン爆破事件が起こるまでは、真っ先に某「民

主主義人民共和」国が挙げられたのではなかったか。まずは北朝

鮮の関与が疑われて然るべきではないのだろうか。ところが、ボス

トン爆破事件が起こるとマスメディアや北朝鮮ウォッチャーの専門

家たちは挙って某国によるテロ攻撃の可能性には言及しない。一

週間ほど前にはあれほど危機を煽っていたはずなのに奇妙に思

えて仕方がない。素直に経緯を辿って如何なる組織が疑わしいか

と言えば、まず「北朝鮮でしょ」。ボストンマラソン大会が行われた4

月15日は、某国にとっても故金日成主席の生誕記念日「太陽節」

で、その前日には何と!平壌でマラソン大会まで催されていた。更

に、それまではあれほどまでにアメリカを挑発していた某国政府は

経済制裁を科す憎き米国に対して「ざまぁ見ろ!」くらいは言っても

よさそうなものだが不気味なほどに鳴りを潜めている。

 繰り返しますがこれは飽くまでも私の憶測に過ぎませんが、実は、

ボストンマラソン爆破事件の実行犯は某国政府から命じられた某国

政治工作員らによるテロ活動だったのではないか。捜査に当たった

アメリカ捜査当局はその実行犯の身柄を確保したが、ただ背後にあ

る組織か或いは国家かの犯行を証明しようとして犯人逮捕の発表を

遅らせているのではなか。もし某国工作員による爆破テロであるとす

れば、もちろん米朝戦争は避けられないが。

                                  (おわり)


                       

「あほリズム」 (301)

2013-04-08 03:50:51 | アフォリズム(箴言)ではありません


         「あほリズム」


          (301)


 一時期、NHK教育テレビで放送されていたマイケル・サンデル

教授の「白熱教室」に熱中した。彼が正面切って「正義」を振りか

ざす議論に小気味よさを感じていた。ところが、何時だったか旧日

本軍による近隣諸国への侵略行為や、米軍による原爆投下を議論し

ている時に「あれ?」と思った。果たしてアメリカ人は他国の侵略

を非難できる立場にあるのか?それではアメリカ人は如何なる正義

によって原住民からアメリカ大陸を奪い取ったのか?更に、黒人差別

については?そして、こんなことを言えば顰蹙を買うことを承知で言え

ば、彼は一部で伝えられるところによるとユダヤ人だというが、パレス

チナ人を追い出したイスラエル建国に正義はあるのか?他人の不正

に目を光らせる者は往々にして自らの不正には目を逸らす。きっと彼

はそのような初歩的な葛藤はすでに解決済みだと思っていたが、さっ

と調べたところそういった著述がまったく見当たらない。もしそうだとす

れば、自身が身を委ねる民族や国家の正義は語ろうとせずに、他国

の正義についてだけ語るのは「それは正義か?」