1999年7の月
空から恐怖の大王が降ってくる
一時はあれだけ世間にはびこっていたのに、今となっては、ほとんど目にしないし耳にもしなくなったこのフレーズ、
その名もおどろおどろしいアンゴルモアの大王とやらが降ってくるらしいと噂されていた頃。
当時、ワタクシを取り巻く環境は一気に風雲急を告げていた。
告げられた風雲急の影響を最小限に留めるために、熟慮を重ねた挙句に取った手段が、この1999年7の月から1年ほどの間の隠匿生活だった。
(言っておくが、決して、ムショ入りしたわけではない。)
翌年、奇跡的に風向きが変わった事でなんとかかんとか社会復帰を果たした後、気晴らしに出向いたのが、11月に開催された神戸での綾戸智恵(当時のステージネームは綾戸智絵だった)のライヴ。
それにうっかりと感激してしまい、居住地を離れた場所でのコンサート鑑賞に目覚めてしまった。
神戸の綾戸智恵から半年ほど後、2001年4月15日、
1日だけの休日でも行ける奈良市内での昼間開催のコンサートの告知を見つけて、出かけたのが寺井尚子のグループだった。
幸いにも前から5列目という好位置、ステージから20mほどの位置にバイオリンを手にした寺井尚子が現れた瞬間に、ホールの空気が一変した。
なんと表現すべきか、とてもいい香りとリラックス感を一身に感じてしまったのだ。
たぶん、その時以来、こうしてライヴ観戦に息抜きを見出してしまったのだと思う。
やがて、時の過ぎゆくままに2018年2月14日、
あの時の寺井尚子のライヴ以来、久々に、しかも2度目にやってきたいかるがホールでの昼間の公演。
前回は電車で来たが、今回はクルマでの参加。
この年、いかるがホールは20周年だったそうで。
チケットの入手はホールに電話予約しておいて当日支払って受け取るという手順で、振込手数料も送料もチケぴやローチケに上納する各種手数料も不要なので、随分とありがたいシステムだった。
グループ名から察する通り、ウェザー・リポートの楽曲をアコースティックピアノとアコースティックベースとドラムスの3人で演奏する展開。
終盤に演奏された『バードランド』の後半では、なぜだかワタクシの耳にはマンハッタン・トランスファーのコーラスが聴こえてきた。
終演後のサイン会でピアニストにその事を話したかったのだが、嫌がられたらどうしようかと心配したので話せなかった。
話した方がよかったかな。
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