元高校の英語教師のおじいさんの役で、小室等が出てきた。
映画の中では、家で転んで怪我したという小室等の右手が包帯グルグル巻きだった。
その右手だけ爪が長く伸びていた。
左手の爪は伸びてなくて、まるでギター弾きみたいな右手の爪だった。
そういえば、小室等のライヴに参加できたのはたった1回だけだ。
2007年12月に県庁所在地のホテルで開催されたライヴで、詩人谷川俊太郎を父にもつジャズピアニスト谷川賢作との共演だったが、これが凄く良いライヴだった。
ライヴの構成は、小室等ゆかりのオリジナル曲と日本語歌詞をあてはめたジャズスタンダード曲を少しちりばめて進行して、第2部の本編ラストで演奏されたのが『What a Wonderful World』だった。
貧しいワタクシの貧しい経験では、この曲を日本語で歌う人のほとんどは、西岡恭三夫人のKUROの歌詞で唄う事が多いのだが、この日の小室等が唄ったのはこんなふうに始まる別バージョンの日本語歌詞だった。
『春の香り鳥の声
唄うは君と僕
なんてすばらしい世界なんだろう、、、、、、、、、、、、、』
それまでに聴きなれていたKUROバージョンと雰囲気が異なり、メロディーに良く乗るこの歌詞がとても新鮮に感じたが、ライヴ中のMCでは誰の作詞(訳詞?)なのか触れてくれなくて、
この夜の小室等バージョンの作詞者が誰なのか?
小室等本人なのか、それとも本人以外の作詞なのか?
今でも、それが気になって仕方がない。
終演後に物販CDサイン会の長い行列に参加したので、サインを書いてもらうせっかくの機会に小室等に直接たずねてみれば良かったんだ、と、家に帰ってから思いついたのだが時既に遅し。
以前に調査した時には、この日本語歌詞の『What a Wonderful World』は小室等のアルバムには収録されていなかったので、次回のライヴ観戦時に質問してみようと企んでいるのだが、その野望は未だ達成されていない。
勝手な想像だが、ワタクシの中では小室等作詞説と和田誠作詞説が浮かび上がっていて、後者の方がやや優勢なのだが、どなたか情報をいただければ幸いである。
話を映画の方に戻すと、松たか子の義母の水越けいこが小室等から英作文の添削を受けるのだが、水越けいこの右手の爪がどんなだったか、既に留守録を削除してしまったのでわからない。
ストーリーが進行するにつれて主人公がいったい誰なのかがわからなくなる映画で、映画を観ているワタクシの頭の中では何故かスピッツの『優しいあの子』がエンドレスで流れてきたので少し困ったが。
誰かから良い映画があったら教えてと聞かれたら、この映画を勧めてみよう。
と思いながら、相変わらず重箱の隅っこにしか目が向かないのだ。