イタリア・ローマ近郊に実在する『レビッビア刑務所』で実際の重罪犯が劇を演じ、それを一般市民に公開されているという。しかし、実際に収監されている囚人が《本当の出来事として》劇を演じて、一般に公開しているなら、それなりの緊迫感や運営上の困難やトラブル、問題点がもっと伝わってきてもいいのに、そういったことがほとんど感じられなかった。 . . . 本文を読む
【『仏果を得ず』 三浦しをん著 双葉文庫 2011年刊 】
「仏果を得ず」のタイトルは、この本の最終章【仮名手本忠臣蔵】の極めつけ【六段目・勘平の腹切り】から来ているが、最終章まで読んで、このタイトルの意味がようやくわかった。
原郷右衛門の
『思へば思へばこの金は、縞の財布の紫摩黄金。仏果を得よ』に対し、
瀕死の早野勘平が最後の力を振り . . . 本文を読む