この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『キューバ訪問記』(その1)-輝く太陽の元、人々の陽気さと音楽とフィデルとチェに魅せられて

2018-05-16 15:05:08 | 海外旅行


    なぜ今時、キューバなのか。テレビなどで見る映像からその底抜けの明るさはどこから来るのだろうと前々から
   興味は持っていた。最近-とは言ってもフィデル・カストロが最高権力者としての地位をラウルに譲り、現役を退
   いてからもうすでに10年もたとうとしているのだが、世界が激動する中、独自の路線を歩むキューバという国を
   1度直接見てみたかった。
    日本で2000年に公開された映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の音楽もよかったし、カストロが亡
   くなった時も「これからのキューバはどうなるんだろうか」とある種の衝撃を受けたが、後を継いだラウル・カス
   トロがどんな人間でカストロのあとどんな政治をしているのかも知りたかった。旅行から帰った後、そのラウルも
   現役を退くことを知ったが。
    直接のきっかけは、映画『エルネスト』の公開と、その前後にTVで観た「地球タクシー」のキューバ編である。
    キューバ革命がどのように行われ、その過程でひとりの日系人がゲバラと共に戦っていたと知ったことと、その後
   新生キューバがアメリカの介入がある中で、どのように持ちこたえたか-そして人々は今、実際どのような生活をし
   ているのか。物質的には恵まれない環境のなかで、テレビに映し出されるそれぞれの表情は明るく、皆自分の国に誇
   りを持ち、輝いている。カストロは《独裁者》かの問いに、「長年彼が実権を握っていたという事実からは、間違い
   ないかもしれないが、国民の8割以上は彼を支持しているし愛している」という言葉は自信にあふれていた。「他の
   国とは違う」と自覚しつつ自分流に人生を生き、自らを切り開いていく国民に強く引き付けられ、ますます興味が沸
   いた。やはり興味深い国である。
    まず行ってみなければと、思い立った。


      【2018年3月21日(水)】
      日本時間 午前6:10自宅発-(乗合タクシー)-8:20関空着-9:45離陸-(バニラエアーJW702便)
      -11:05成田着-ツアー一行と合流-15:40成田離陸ー(メキシコ行きAM057便:所要時間12時間)-
      時差マイナス15h、メキシコ時間21日12:30日本時間22日午前3:30)メキシコ空港着-空港で6時間
      以上待機
)-18:50ハバナに向け離陸-(AM453便:所要時間2時間半)-時差+2h、ハバナ時間23:30
      ハバナ空港着-(バス移動)-ハバナ時間22日午前1時日本時間22日午後15時何と日本からのべ33時間!
      やっと、ホテル到着



 まずは下準備。行く先のお国の事情もあり個人旅行は難しいと考え、旅行会社のパックツアーに頼ることにする。それも普通の大手の旅行会社ではなかなか適当なものがない。ここは、その分野が得意な『富士国際旅行社』にする。
 それでも何かと準備することが多い。キューバが医療先進国であると同時にアメリカとの国交がぎくしゃくしていてややこしいのも承知の上である。特にトランプになってからせっかくの国交回復が逆戻りしそうだ。で、入国するには「ビザ」ならぬ「ツーリストカード」というものが必要になる。この方は旅行代理店で手配してもらえたが、もう一つ、英文の「海外旅行傷病保険」の証明書が必要とある。それもAIUとかのアメリカ資本のものでないものだ。クレジットカードも「アメリカン・エクスプレス」などのアメリカの会社のものはだめである。さいわい海外旅行保険付きの「UCカード」があったので「英文の証明書」を依頼する。

キューバはともかく遠いのである。日本からキューバへの直行便はない。アメリカからもないから(あるかもしれないがトランプのせいで最近ややこしい!)、旅行会社によると、カナダかメキシコ経由でキューバに入らないといけない。当初、旅行会社ではカナダ経由を考えていたようだが、満席でやむなく旅行直前にメキシコ経由でどうかと打診してきた。今更キャンセルも出来ないので、了解する。
 そのメキシコに行くにも関西からは便がないという。伊丹から接続できればいいのだが、関空発の成田行きしか接続がないという。新幹線で行くことも考えたが東京まで出てそこから重い荷物を持って成田までの移動はしんどい。仕方なく成田まで行って、そこからメキシコ経由でキューバに向かうことになる。


        
               【 バニラ・エアーで成田へ 】


 海外には何回か行っているが、成田を利用するのは初めてである。勝手がわからないで広い敷地をウロウロする。指定の場所に行きつき、そこで今回のツアーメンバーと添乗員に合流する。添乗員を入れて総勢13名のこじんまりした集団である。


                            
                                     【 いよいよ成田からメキシコへ 】


 15時25分発エアロメヒコ=AM057便でいよいよメキシコに向け出発。定刻より若干遅れて15:50離陸。

 メキシコと日本の時差はマイナス15時間。つまりメキシコの方が日本より15時間遅い時刻-15時間後に日本と同じ時刻になる-という事だ。だから、飛行に12時間かかってもメキシコではまだ《日本を出発した時刻》にはなっていないという事になる-もうこれで頭がおかしくなりそうだ。


              
                     【 メキシコ・シティーへの道のり 】

 この12時間の間に食事が2回出る。1回目は、離陸後2時間後くらいに出て、2回目はメキシコ到着の2時お間前くらいに出たか。それが一体、夕食なのか晩飯なのか朝飯なのか、胃袋も頭の方もわけがわからない。
 
 12時間というのはいかにも長い。エコノミークラスというのは、どう過ごしてもきついのでだが、海外旅行がもう1度行ける旅費を払ってまでしてビジネスクラスを利用しようとは思わない。本を読むのもいいが、やはり映画である。目の前のモニターで何か良いのをやっていないか物色するが、半分以上がスペイン語の音声で日本語の字幕なし。ようやく字幕付きのを見つける。韓国映画で光州事件を扱った『タクシー・ドライバー』と『ウィンストン・チャーチル-ヒトラーから世界を救った男』の2本。はじめのは一回見たような覚えがあるが後者はまだだった。

 それでも時間はなかなか過ぎない。

 日付変更線を逆に越え夜が明けると同じ日の朝の時間に戻る。太平洋を更に東に進み、昼が近づいてきたころようやくメキシコ空港に下りる。

                                
                                     【 メキシコ空港に到着 】

 メキシコ市は標高2200m以上の所にあるが、そんな感じはしない。少し涼しいか。帰りは、乗り継ぎの時間を利用して市内観光が組まれていたが、往きはこの空港内のトランジットエリアで6時間以上も待たねばならなかった。


                

 
 機内で2回も食事をしたがやはりお腹がすくが我慢して、スターバックスでコーヒーを飲んだり、出発までに読めなかったキューバの観光案内書などを読んで時間を過ごす。コーヒー1杯が65$と表示(65メキシコペソ?)があって驚いたがアメリカドルとレートが全く違い、400円程度だと知り安心する。

 ようやく太陽も傾きハバナ行きの飛行機に乗り込む。現地時間午後6時50分、離陸。

                                 
                                        【 メキシコからハバナへの機内 】


 かなり小ぶりの機体で、機内の雰囲気もローカルになった。所用時間は2時間半程度。やっとキューバが近づいてきた。離陸後まもなく軽食が出る。


      
                   【 ハバナへの機内で 】

 ハバナ(キューバ)の時間は日本との時差マイナス13時間-メキシコ時間とは+2時間だ。時計を2時間進める。


                  
                       【 メキシコの夜景 】

 キューバ時間、夜中の11時半頃ハバナ空港に着陸。やはり、少しムッとする。荷物を受け取り、現地ガイドに迎えられ、バスに乗り込んでホテルに着いた時はもう午前1時近くだった。


                     
                        【 長旅の末、深夜どうにかハバナのホテルに到着する 】


 日本からの所要時間のべ33時間近く。ああ疲れた。







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