【2014年2月25日】 TOHOシネマズ二条
アメリカ合衆国は世界各地からの移民で成り立った国だ。アメリカに将来の夢を託し、大西洋を渡ってきた多くの民がアメリカで最初に目にする光景が『自由の女神』である。
『海の上のピアニスト』の移民達もそうだった。『自由の女神』を最初に見つけたものが、「自分が最初に見た!」誇らしげに絶叫する。他の映画でも、同じようなシーンを何度見たことか。
この映画の主人公は、静かに目立たぬようにその姿を認めていた。ポーランドから叔母を頼って、妹ともにエリス島に上陸したエヴァは妹の病気を隠そうと必死になり。しかし『結核』の疑いをかけられ隔離され、いずれ送還されることになる。
新大陸でのエヴァの苦闘の日々が始まる。
『海の上のピアニスト』と比べて、この映画に欠けるものは《ロマン》だ。男達の野望や生活苦はあっても、ほのかに燃える《希望》や《夢》がない。
この映画をもう一度見ようとは思えない。だから、わたしの《分類》では、《良い映画》《ましな映画》ではあっても『名作』ではない。
この映画の公式サイトに『91%が賞賛の声』とあった。問題は数字ではないのだ。自分がその数字の中にはいるか入らないかだ。
『エヴァの告白』-公式サイト