【2014年9月19日】 TOHOシネマズ二条
『Shall we ダンス!』の周防監督が、『しこふんじゃった』以来の娯楽映画をつくるという話は、予告編で知った。私の現在の職場の地元町内、京都北野には『上七軒』という花街がある。映画の舞台がこれをもじったと思われる《下八軒》だから見てみようと・・・。
関東は横浜出身の私には、京都のことは今だによく分からないし、京都弁なども使えないどころか、人に言わせれば怪しげな関西弁を使っても、関東訛りが抜けないで、わけの分からない変な言葉になっているという。
ましてや、舞子・稽古が使う《生粋の京ことば》などは、地元にいても日常生活で耳にすることは極めてまれである。
登場する言語学者の《センセ》によれば、
『おおきに』 『すんまへん』 『おたのもうします』
の3つが《芸妓基本3単語》ということらしい。その他、独特の《言い回し》があって、それらを言葉づかいを完全にマスターするだけでなく、さまざまなしきたり、それと最も年季のいる《芸》を身につけなければならない。
舞妓・芸妓も酒席を盛り上げる《コンパニオン》だと言ってしまえばそれまでだが、そこは京の芸者、プライドがある。もともと、京都生まれの京育ちでないと舞妓になる資格がないらしい。しかし、時代が時代、そんな固いことをいったら成り手がない。
そこで、映画の話である。
百春(田畑智子)のブログをみて、芸者を志望して京都は北野の『上七軒』ならぬ《下八軒》の老舗お茶屋(置屋)に訪ねて来たのは、《津軽弁》と《鹿児島弁》を使いこなす少女。
言語学者のセンセ(長谷川博己)が世話役を申し出て、京都弁の猛特訓をする。
お茶屋の女将は富司純子、後継者が無く《下八軒》の唯一の《30歳を過ぎようとする?舞妓》に田畑智子、姐さんにの芸妓に草刈民代と渡辺絵里と役者も盛りだくさん。
ひとついわせてもらえば、草刈民代はバレエ向きの体つきだ。芸者姿は、ちょっと違和感がある。(首筋あたりの骨格が太いのかな)
【 京都北野『上七軒』の街並 】
【 こちらは本物の『上七軒』の舞妓ハン
-町内の敬老会の帰り道、スナップを撮らせてもらった 】
近くにいながら。おそらく、この先も縁に授かることがないと思われる、『花街・舞妓・芸妓の世界』の内情の、ほんのひとかけらを垣間見ることができて、それはそれで楽しかった。なるほど、《奥の深い世界》だ!
『舞子はレディ』-公式サイト