新聞は、毎朝、じっくり読むのが日課です。
「お悔やみ欄」も、ひと通り目を通します。
一昨日のこと。
見覚えのある名前を見つけました。
喪主である「妻」の名前が、私の生徒さんの名前でした。
ご主人さまの具合が良くないという話は聞いていましたが、
まだ、満64歳という若さで、この世を去ってしまうなんて。
残された奥さん(私の生徒さん)や、娘さんたちのことを思うと、
胸が詰まりました。
今日は、告別式でした。
せめて、お焼香だけでも、という気持ちで出掛けていきました。
25年くらい教室に通ってくれていた生徒さんなので、
ご主人とも、何度かお会いしたことがありました。
美男美女のご夫婦で、美しいお嬢さんが3人、素敵なご家族でした。
ご主人も、さぞかし無念だったことでしょう。
コロナ禍になり、突然、教室も店もお休みしました。
その時は、「半年くらいで再開できるかな」と、気楽に考えていましたが、
その後、母の死があり、
コロナ禍を利用して、のんびりしようと構えていました。
そんな私に、何度か電話をくれた生徒さんでした。
「お教室が始まったら、知らせてくださいね」と、声をかけてくれました。
引きこもりの私を気遣ってくれたのだと思います。
いつも明るい彼女が、今日は、憔悴しきっていました。
ほっそりした身体が、より一層、薄くなり、悲しみの深さを感じました。
今は、ただ、彼女の心に小さな灯りが灯る日が早く訪れますように、と、
静かに祈ろうと思います。