皮膚緊張は高齢者の場合、手背部などでは正常でも低下しています。
そのため、高齢者の皮膚緊張をみる場合にはできるだけ前胸部や前額部で確認しましょう。
Turgorとは、もともと膨圧turgor pressure(低浸透圧環境によって植物細胞が膨れるときの圧力)から来ている用語。
植物細胞には細胞壁があるため、低浸透圧環境による膨圧の上昇があっても細胞破裂をおこすことはありません。
逆に、高浸透圧環境による膨圧の低下があると、細胞壁と細胞膜が離れて原形質分離を起こします。
皮膚では表皮が「細胞壁」のような役割をしており、皮膚の水分(細胞外間質液量)が減少したときに、その表皮にかかる膨圧が低下するため、原形質分離のような皮膚緊張をみます。
2本の指で皮膚をつまむと、その皮膚の形状がすぐには回復せずに、ゆっくりと時間をかけて元に戻るような「皮膚のテント形成Prolonged skin tent test」がみられます。
写真 東京の風景
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