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電解質異常の症状と身体所見:その1 ナトリウム欠乏

2017-11-22 | 勉強会
 
この新シリーズでは、病歴と身体所見から電解質異常を疑うポイントをみていきましょう。
 
 
摂取低下、下痢、嘔吐、大量発汗、アルコール依存症、精神科的疾患などのケースでは、電解質異常のリスクが高くなります。
 
 
 
では、ケースをみてみましょう。
 
 
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症例:45歳男性
 
主訴:吐き気・嘔吐・筋けいれん
 
現病歴:生来健康。
フルマラソン大会に出場し完走したが、終了後より吐き気と嘔吐、下肢の筋けいれんを認め救急外来へ受診。
マラソン中、水分をかなり積極的に補給したとのこと。
 
身体所見:血圧110/60 心拍数100 呼吸数20 体温 36.0 体重51 kg(もともと52 kg)。
 
皮膚の冷感と腋窩の乾燥を認めた。
 
検査データ上、血清Na 137 mEq/L
 
他は正常範囲内であった。
 
 
解釈:水分をかなり積極的に補給したとのことで、ナトリウム欠乏が疑われます。
 
この場合、ナトリウム欠乏による循環血液量と細胞外間質液量の減少はありますが、細胞内液量の水分量は増加します。
 
吐き気・嘔吐・筋けいれんなどの症状は、細胞内液量が増えることで説明可能です。
 
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写真   これで500キロカロリーです。ハートライフクリニック内のレストランのランチメニューより。

 

 

 

 

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