ルクノス ~ともし火~

日本聖公会 北関東教区 宇都宮聖ヨハネ教会のブログです。

聖霊降臨後 第4主日

2006年07月06日 | ショートメッセージ
人間は、大きな苦しみや危険や悲嘆に襲われる中で、
どのように感じ、またそれに対して振舞うのでしょうか。

ある人たちは、そのような危機的な状況に直面した場合、
「神などもう信じない、神などいるはずがない」と、神様を否定し、
排除してしまうかもしれません。
しかし、別の人たちは、そうした危機の中でこそ、
神様に対する信頼と希望を失うことなく、
いっそう真剣に神様に向かって祈るということができるのではないでしょうか。
その人々にこそ自分自身が無力感の中で、
神様をも無力なものとしてしまう「誘惑」から逃れられたのです。

すなわち、私たち人間にとっては、危機的な状況が、
神否定をもたらす「危機」ともなり得るということなのでしょう。

本日の福音書(マルコによる福音書5:22-24、35b-43)において、
会堂長であったヤイロの場合は、
後者の道を進んで行ったといえるのではないでしょうか。

執事 マタイ金山昭夫 《2006.7.2 週報より》