僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
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宮城県名取閖上ボランティアレポ

2014年05月25日 | 東北のためできること
2011年から応援していた仙台若林区の復旧活動は一旦収束。
今後は農業の復興活動を中心に展開。ボランティアの受入も停止。
当然、ボクは復興活動にも参加する積りだけど参加回数は減らざるを得ない。(良いことだけど^^;)
で折角なので宮城県で新しい場所を支援しようと思った。
気になっていたのが以前「助け合いジャパン」のHPで見た「名取市閖上」の側溝探索活動。
未だに津波の行方不明者が発見できず遺骨や遺品の捜索活動を展開しているらしい。

最初は個人で参加しようかと思ったけど初めての場所で不安なのでNPO tvtのツアーに参加。
金曜日深夜、渋谷に集合。参加者は若い人が多い。中年の男性はボクも含めて3、4人。
道中、主催者から説明がある。tvtは早大の学生さんが中心になってできたNPO。
過去も閖上の支援ツアーを行って来たけど諸事情でツアーは今回が最後とのこと。
これで最後なんだ・・残念。・・・でも、間に合って良かった。

隣の人と話したり参加者の自己紹介をしたり、参加者に同じ大学の出身者が居たりして
ボランティア前に既に和気藹々としたムード。

バスは閖上地区に入る。窓の外に広がる荒れた土地。破壊された建物。
あれから3年も経っているのに・・未だこの状態なのか?諸事情で現在復旧が遅れているとの事。
知らず知らずに気合が入る。拳を握りしめていた。

日和山神社にお参りして、今日の作業場所である閖上中学校に行く。
津波の被害の痕が生々しく残っている。時計は「2時45分」で止まっている。
生徒さんが十数名、命を失い献花台があった。
その横に学友が寄せたメッセージ。「死んだら終わりですか?死んでもここに命はあります」
・・・・・・声が出なかった。コトバなんぞ意味がない。唯、手を合わせるだけだった。

先ずはラジオ体操。某NPOが作った「東北弁ラジオ体操」に合わせて準備運動。
今回はtvt以外にもボランティアチームが参加。
地元NPOのSTEPのリーダー指示のもと、作業開始。


・側溝を掘り起し遺骨や遺品が無いか?探す。ボクは大学生の男の子と話しながら作業。
・晴天だけど風が気持ちいい。途中で虹が出たけど写真を撮れず。残念。
・過去参加したボランティアでは瓦礫を発見したら集めて捨てるんだけど、今回は
 あくまで「遺骨、遺品捜索」が目的なので瓦礫を元の場所に戻す。
・午前中作業したけど残念ながら遺骨も遺品も見つけられず。
・現地のボランティアの方が連れてきたワンちゃんが矢鱈人懐こくて人気者に(^^:


お昼休み。お弁当を食べていると行方不明のお子さんの
ご家族が来られてお菓子をくれた。笑顔だったけど、その心中は如何程のモノか。
いや・・オレにはワカラン。「わかる」なんて言ったら絶対ウソだ。
食事をしながら参加者と話す。大学生の皆さんはホントしっかりしている。
その後は「語り部」の方に311当時のビデオやその後の復興活動の様子を教えていただく。
子供たちが造った「閖上の未来」を表したジオラマが素晴らしかった。

午後は海岸沿いの側溝に移って作業。泥まみれになって作業するがお喋りしながらで楽しい。
ここでも残念ながら遺骨も遺品も見つからなかった。
海岸地区も荒れているけど朝市やお土産屋さんが出来ている。
雑草の中に花が咲いている。

虫やミミズも住んでいる。ここの土地は死んでいない。まだ生きてるんだ。確かに。

現地の皆さんにお別れを告げてバスに乗り込み帰路に着く。窓の外は美しい空が広がる。

正直、今回閖上を見て、その荒れ様にショックを受けた。
瓦礫やヘドロが未だ沢山あり、荒れた土地が広がっている。
あれから・・・もう3年だぜ?なのに・・復旧が全然進んでいない。
復興にはまだまだ時間を要するだろう。

でも、今日60人もの人が集まって一緒に頑張った。
これを続けていれば・・・いつか「閖上の大逆転」の日は来るだろう。絶対来る。
オレはそう信じている。

帰りのバスの中では疲れて眠ってしまう(^^;
一方で隣の席の大学生たちと「映画のタイトルしりとり」をして遊ぶ。
大学生・・発想がオモシロいな。こういう遊びはオレは思いつかん。

深夜東京駅着。再会を誓って別れる。
山手線は混んでいた。今日閖上で見た光景とのあまりの落差。
以前だったら東北と東京の様相の落差に違和感を憶え落ち込んだ。
でも、今はそんなことは無い。もう、そういうのは超えた。
今回、全国から東北に大勢の人が駆け付けた。風化なんて全然していない。
多くの人が東北のことを忘れていない。多くの人が東北に関心を持ち続けている。

確かに東北や原発に無関心な人も多くいる。でも、無関心な人を責めても仕方ない。
関心ある者で集まって動けば良い。
オレだってアフリカの飢餓や台風や洪水の被害には関心が無いし(^_^;
もしかして、目の前の派手なお嬢さんが老人介護で頑張ってるかも知れないし、
酔っぱらったオジサンがブラック企業と戦ってるかも知れない。
東北や原発に無関心でも、それぞれがそれぞれのリアルで頑張ればイイ。

オレのリアルは東北にある。
だから行く。もう、それでイイ。それだけでイイ。

帰宅したら新しいソファが来ていてヨモちゃんは何かドキドキしている様子(T▽T)

閖上、行ってよかったな。ホントによかった。また行くぜ。

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