「長い12月に、ぼくはこう思ってみる。
来年はきっと今年よりよくなるはずだと。」
(Couting Clows「Long December」訳:鈴木祥子)
アンコール。祥子さんはピアノに向かって歌い始めた「LongDecember」。
カウンティングクロウズのカバー。今年出た祥子さんのライブ盤で知った曲。
静かに・・・でも熱く高揚する声とピアノ。
「長い12月」「来年はきっとよくなる」英語の歌詞だけど・・刺さる。
今年の12月は・・・長かった。本当に。嫌なことばかりあった。
さっさと終わって欲しかったのに・・。本当に長かった。
このウタを聴いたとき、この1ヶ月の傷みが一気に蘇った。
12月27日。南青山曼荼羅。祥子さん久しぶりの東京ライブ。
バンドを交えない全くソロのライブ。
「I was there, I'm here 」から始まったライブ。
懐かしいナンバーを沢山演奏してくれた。
相変わらずの漫談トーク。
リクエストを募りながら悉く却下。結局自分で決めた曲を歌う(^^)
歌詞を忘れ、曲を途中で止め語りだす。お客に歌詞を教えてもらう(^^)
素で自由な祥子さんに客席はリラックスムード♪
でもウタは確かに響く。届いてくる。
大人しい客席に祥子さん不安そう。「大丈夫ですか~」と何度も語る。
小さいライブハウスならではの親密な空間。
後半の「BabyItsYou」の祥子さんエレキ弾き語り。
客席も一緒になって歌う。祥子さん嬉しそう。
そして「忘却」「Love/Identified」「Frederick」。
哀しくも優しい歌たち。
聴いててカラダが痺れてくる。ワケもなく泣きたくなる。
「青い空の音符」を歌うとき祥子さんは話してた。
「これを書いた頃いつも悩んでた」
「歌詞を書いた大貫妙子さんに色々話して泣いてしまった」
祥子さん自身の悩みと傷みを通過して生まれたウタだからリアルに
響く。でもこの曲でも最後のクライマックスで歌詞が飛びました(^^;
いよいよクライマックス。
祥子さんはエレキをかき鳴らしながら「Paingiver」を歌う、叫ぶ。
傷み、怒り全開のウタ。現在の自分のキモチに凄く重なる。
そして「GoinHome」。楽しそうに祥子さん歌う。客席も歌う。
「太陽は誰にでも平等にあたるから」「もうどこにも行かない。いつも笑っていよう」
みんなで歌った。空間が温かく熱い空気に包まれた。
明るくて、楽しくて、シアワセで・・でも儚く泣きたいような。
祥子さんは本当に嬉しそうだった。笑顔全開だった。
アンコール。
「LongDecember」。・・・・この曲を聴きたかった。
聴いてて、顔を挙げていられなかった。叫びそうだった。
なんでこのヒトのピアノはこんなに・・・響くのか?
オーラス。「ムーンダンスダイナーで」。
クリスマスの後の孤独な情景を歌ったウタ。
「悲しみはひとつだけ。その理由(わけ)はいくつでもある」
「しばらくは泣いていよう」
ただ聴き入ってた。見てた。
最後に祥子さんは云った。
「アタシもがんばるから。皆さんもがんばりましょう」。
笑顔で何度もお辞儀して去っていった。
がんばりましょう・・・いいコトバだ。
ガンバレなんて云われたくない。
でもがんばりましょうって云われると、がんばれる。
長い12月だった。それも後数日で終わる。
今年は嫌なこと、辛いこと沢山あった。頑張っても報われなかった。
来年はどうだろう?少しはよくなるのかな?
ワカンナイ。でも年末にこのウタたちに触れられた。
それで・・・またがんばれそうだ。今はそれでイイ。それでイイ。
(セットリスト)
01: I was there, I'm here 、02: チャイム 、03: Happy Someday
04: ステイションワゴン 、05: Circle 、06: 危ない橋
07: 愛の名前 、08: 恋のショットガン(懲りないふたり)
09: タイムマシン(charaのカバー)、10: 午後の坂道で
11: 風に折れない花 、12: Blackbird(The Beatlesのカバー)
13: 光の駅、14: Sickness 、15: 夏はどこへ行った
16: ベイビーイッツユー 、17: ドラムソロ(歌なし)
18: 忘却 、19: Love/Identified 、20: Frederick
21: わたしの望み、22: 青い空の音符
23: Paingiver 、24: Goin' Home
アンコール
EC1:A long December(Counting Crowsのカバー)
EC2:ムーンダンスダイナーで