東北へのボランティアは2011年から数えて9回目。
今年福島に行くのは旅行も含めて3回目。どれだけ福島が好きなんだ(^^;)ゞ
金曜日は会社を定時で退け帰宅。いつもと違う雰囲気を感じるのかヨモちゃんが甘えてくる。
ヨモちゃんと遊んで何時までも出発しようとしないボクに嫁が「早く行け」と一喝。
ボクが「夫に『がんばっていってらっしゃい』の言葉も無いのか」と反論すると嫁は
「キミが勝手に一人で決めて勝手に行くんだから勝手にがんばってこい!」
とのたまいました。このコには適いません\(T▽T)/
主催者はお馴染みJTB。東京駅前で待合わせて高速バスで出発。
今回の目的地は前回同様、南相馬小高区で個人の家の瓦礫撤去やお掃除、除草。
ボクの隣はクロアチア人。高速バスのボランティアは初めてみたいで矢鱈話しかけてくる。
ゆっくり本を読んで音楽を聴きたいボクは少しペースを乱される。(^_^;
彼の事が気になってか、あまり眠れず。
バスは南相馬に入り原町にある「南相馬道の駅」で休憩。朝食を摂り作業着に着替える。
前回2月は直接小高区に入った。そこは人が住んで居なくて完全に「ゴーストタウン」。
でも、原町は住民らしい人が犬を連れて朝の散歩をしてる。
コンビニも飯屋も普通に営業。道の駅内には沢山の鯉のぼりや旗が舞っている。
原町と小高は隣り合っている。生活がある原町と生活が無い小高区。
区が1つ違うだけでこんなに変わるのか。その事実に戸惑う自分が居る。
一方、原町には仮設住宅があって避難してる人が住んでて・・・なんかワケわかんない。
小高区に入りボランティアセンターで現地リーダーの指示を待つ。
放射能数値は0.1マイクロシーベルト。決して高くは無い。
ボラ参加者は若い男女(大学生)が多い。放射能は気にならないのかな?
オレは・・気にしてない。彼らも気にしてないんだろう。
バスで今日の作業場に向かう。途中、壊れた家や自家用車、トラクターを見る。
前、来たときは建物は無事で人が住んでない状態だった。
でも、少し場所が変わると地震や津波の傷痕も残っている。多分2年前のままの状態で。
ただ、荒れ果てた光景を見ても何も感じない、当然の様に受容れている自分がいる。
東北ボランティアも9回目。色んな光景を見てきた。こういう景色を見るのも慣れてしまった。
以前のように一々嘆いたり落ち込んだりしない。オレは鈍感になってしまったんだろうか?
リーダーに引率されて作業場に着く。あるお方のお家で瓦礫の分別。
此処では大勢の方が亡くなっている。先ずは黙祷(v_v)”
敷地内に山ほどの土嚢が積まれている。でも片付けるべき瓦礫は未だ沢山ある。
彼方此方に家具や柱、電器が散乱している。30名ほどで作業開始。
ボクは数名と一緒にスコップで土を掘ったり木材を片付ける。
陽気は上々。暑い。作業着で完全武装してる身にはこの暑さはキツイ。
大学生の皆さんは手際よく作業を進める。オジサンは少し焦る(^^;)ゞ
お昼休み。暑さでかなりバテて食欲が無い。メンバーと色々話す。
毎月の様に来ている60代のおじさん、親子で来ている人。
みな「東北を見捨てていない」。心強い。
午後は再び瓦礫の分別。木材を片付け、瓦礫を分別して土嚢に詰める。
土を掘っているとヘドロが出てくる。臭くて息が出来ない。
ここで完全に手が止まっている。なんかテンションが上がらない。
バスでよく眠れなかったから?暑さのせいか?
今までだったら「東北の皆さんの傷みを考えて」頑張れたのに。
それからも作業はこなしているが何か「流している」自分が居た。
うーーん、どうした?自分。
夕方まで作業して一定の区画は片付いた。
近くの畑(いや元畑と云うべきか?)にタンポポが咲いていたのでパチリ。
バスに乗ってボラセンに戻る。喉が渇く。暑い。風呂に入りたい。
近くに自販機があったのでお金を入れる。反応しない。
そう、此処は人が住んでない。だから機械は止まっている。
当然なんだけど。。。改めて「それ」を実感して慄然とした。
リーダーに別れを告げてバスに乗り込む。
窓の外には緑が広がっている、色とりどりの花が咲いている。
こんなキレイな街なのに誰も住んでいないなんて。
途中温泉で休憩。カラダのあちこちが痛い。矢鱈疲れている。
以前はこの痛みや疲れが嬉しかった。
「東北で見たこと、感じたこと」を自分の中に刻み付けることが出来たと。
でも、今回はそういう感慨も無く、何処か醒めている自分が居た。
帰りのバス。外には荒れた光景が拡がる。半壊の家、崩れたロードレール。
ジッと見てた。ひたすら見てた。この景色、胸に焼きつけておこう。
安達太良のサービスエリアで空を見た。夕暮れに染まってキレイ。
今回のオレは「ダメ」だったな。イマイチがんばれなかった。
311から2年、ボランティアを続けてきたがマンネリ化してるのかも。
何処かで「飽き」や「倦み」があるのかも知れない。
かと言って現在(いま)の自分はボランティア以外に出来ることを思いつかない。
まぁイイさ。今回はダメだったが次回は必ずリベンジしてやる。
バスは東京駅に着いて解散。丸の内の煌びやかなビル郡に目眩がする。
南相馬で見た光景とのあまりの落差。仕方が無いけど違和感を拭えない。
帰宅して嫁とヨモギの顔を見て、ようやく一息。ウン、やっぱり我が家が一番。
ヨモギは矢鱈甘えてくる。ヨシヨシ、オレが居なくて寂しかったのかい?
イイ子、イイ子~( ̄∇ ̄~)(~ ̄∇ ̄)~
今回のボランティアは反省点が多かった。
いろんなことに慣れて鈍感になって以前の様な真っ直ぐさを失くしてる気がする。
次回は・・・ひさしぶりに仙台に行ってみようか。
仙台若林区荒浜・・・オレがボランティアで初めて行った場所。
今、ボランティアツアーは無くボクも去年の9月以来行っていない。
あそこに立てば初心に戻れる気がする、あの燃えるようなキモチを取りもどせる気がする。
ツアーは無いけど、何とか伝手を探して行ってみよう。
オレの偽善はこれからも続く。まだまだ終わらない。まだ白旗は揚げないぜ☆