僕と猫のブルーズ

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優しい歌に出逢う~七尾旅人・春爛漫@有楽町I´M A SHOW

2023年04月29日 | 七尾旅人
昨今、世の中は悪いニュースに溢れてる。
首相の選挙演説で爆発物を投げつけた事件、神宮前外苑森林伐採、入管法案の審議、
そしてジャニーズ事務所創業者による少年性虐待被害者の告発。
こういった社会問題に自分が何かしてるか、というと何もしてない。
デモも参加せずジャニーズ問題は事務所に改善を求める投票活動に参加しただけ。
神宮前外苑や入管法の問題に至っては・・意見さえ出してない。
世の中がどんどん悪くなっていくのに何もしない自分に苛立ちを感じる一方、
目の前の仕事は当然片づけなくちゃいけない。体調も良くない。かなり煮詰まってた(-_-l
 
そんな中で先週の月曜日、七尾旅人のソロ弾語りLiveが有楽町I´M A SHOWで開催。
3月の渋公Liveが素晴らしいので行って来た。

会場は有楽町ルミネ別館の7階にある小さなホール。映画館を改造したらしくゆったりと見れました。
今回のLIVEは事前にネットでファンからリクエストを募って演奏する構成。
ということで嘗てなくレア曲満載のLIVEでした。以下セットリスト。
【セットリスト】
1.ストーリーズ、2.戦闘機、3.エンゼルコール、4,夜、光る、5.ウィッグビーチ、
6.天使が降り立つ前に、7.あたりは真っ暗闇、8.月の輪、9.線路沿い花吹雪、
10.DAVID BOWIE ON THE MOON、11.Three Leaves☘、12.誰も知らない 👏
13.Small Town Rapsody、14,今夜世界中のベニューで、15.帰り道、
(アンコール)16.おやすみタイニーズ
 
2曲目「戦闘機」デビューシングル収録曲。元春が「ソングライターズ」で歌詞を読んだ曲。
「ソングライターズ」で七尾クンを知ったボクにとって初めて七尾クンのコトバに触れた歌。
七尾クンは旧いギターで苦戦しながらひたむきに歌う。
「人を愛すことはこんなにも簡単なんだ」「人を壊すことはこんなにも簡単なんだ」
「君にくちづけたい 世界がそっぽを向いても」「君以外を撃つ」
暴力的なラブソング。でも切なくて優しい。聴いてて涙が出て来た。
 
そこからは2ndアルバム「ヘブンリィパンクアダージョ」の収録曲を聴く。
どれも複雑なメロディ展開の曲ばかり。
七尾クン「なんでこんなむつかしい曲ばかり書いたんだ?」
「これ前日深夜にリクエストして来たんですよ。ひどいでしょ?」
ブツブツ言いながらも凄く楽しそうだった。
そして・・一旦歌い出すと空気が変わる。ホント凄い声とギターだ。
ボクは「あたりは真っ暗闇」が聴けて満足。「Villion Vouces」収録の超大曲。
この歌は元春の「ロックンロールナイト」と並んで夜の情景を描いた素晴らしい歌と思う。
弾語りアルバム「蜂雀」からの演奏も素晴らしかった。
特に「月の輪」。あのギターの独特な音色のオトの秘密がわかって場内大爆笑🤣
七尾クンのMCが都度笑いを誘ってリラックスして観れた。
 
コロナ下、七尾クンがSNSで知り合った母娘との交流から生まれた「Three Leaves☘」は・・
唯々・・・素晴らしかった。その少女の境遇、彼女が言ったコトバ。
簡単に他人がSNSに書いて善い事じゃないので此処には書かない。書けない😿
この歌はホントに優しかった。美しかった。
 
続いて、ボクがリクエストした「誰も知らない」を歌ってくれた!
未音源化。「兵士A」の最後に歌われた曲。
この歌もThree Leaves☘同様、小さな命に優しい視線を向けている。
七尾クンはボクのリクエストメールを読んで「礼儀正しい」と誉めてくれた(^^;
でも、何かスゲェ堅苦しい文章であれリクエストというよりビジネスレターだね🤣
七尾クンは静かに歌い出す。「兵士A」のファルセットとは違い力強い声で歌う。
この歌、ともかく歌詞が凄い。
「あの娘はバカだから わからないよという
   あの娘はめくらだから さわれないよという おしでつんぼだから 喋れないよという   
   かなしい世界は 終わらないよという もしも願っても 変わらないよという 
   だけど 誰も知らない ほんとは知らない」
 
差別的なコトバ使いだが、この歌は小さな命に限りなく優しい視線を向けている。
そして、絶望を描きながらその果てにある希望を歌っている。
なんで・・・なんで、こんな優しい歌を歌えるんだ。
後半は七尾クンの声、コトバ、ギターに包まれて胸に温かいモノが込み上げ涙が零れた。
そして・・気づいた。このヒトの歌は他者に向けて歌う時に優しいメロディを奏でるんだと。
それも傷ついた人や孤独な人に対して歌うときが特にそうだと。
(「Three Leaves☘」「誰も知らない」「Memory Lane」「サーカスナイト」全部そうだ!)
LIVEはクライマックス。コロナが始まった2020年に係れた「今夜、世界中のベニューで」が歌われた。
コロナが始まった頃、密を避けるため色んなライブやイベントが中止になりライブハウスが閉鎖となった。
その中で七尾クンはこの歌を発表した。
これも優しい。。。優しい。。歌だ。
曲の後半は七尾クンとお客さんでコール&レスポンス。
お客さんはマスクをしてモラルを守った上で歌う。その風景はホントに優しく美しかった。
そして「帰り道」。東北311が起きた直後に出来てネットに上げた歌。
これは・・・もう参った。聴きながら荒浜の海岸を思い出した。また・・・泣いた😢
アンコールは客席リクエストで「おやすみタイニーズ」。ホッと息をつける歌だ。
七尾クンは「月曜日にこんなコアなライブに来てくれてありがとう!
色々言ったけど楽しかったのでまたやりましょう!」と言って笑顔で去って行った(^^)
 
翌日は当然仕事。LIVEの余韻がずっと残ってる。仕事しながら何度も「戦闘機」を聴いてる。
今日は近所のゴミ拾いをしながらウォークマンで「Memory Lane」を聴いた。
途中で涙が出てきて立ち止まった。
 
このLIVE行って良かった。七尾クンの優しい歌を聴いて自分の荒れたキモチが少し落着いた。
七尾クンのLiveはLive自体が1つの作品。毎回変わる。
また行きたい。リクエストLIVEあるなら当然参加してリクエストしたい。
そして・・・いつか、いつか・・東北で七尾クンのLiveを観たい。
次のツアーがあるなら遠征も考えてみよう。
 
おはちゃん、もなちゃん。七尾クンは魔法使いみたいな歌うたいだよ。凄いね🎵
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