僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
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宇多田ヒカル「Fantome」

2016年09月30日 | オトの記憶(CD、ライブ)
宇多田ヒカルの新譜「Fantome」が今週発売。ゲットして以来、とり憑かれた様に聴いてる。
曲、歌、歌詞、音、どれも完璧、完璧すぎて怖い。

「SONGS」を観た以外は一切このアルバムに関する情報を遮断。
まっさらの状態でこのアルバムと向かい合いたかった。
まして、此処数年の彼女のプライベートの状況と作品を結びつけて聴くのは真っ平ゴメンだった。
目の前に在る歌、唯そこに真っ直ぐと向かい合いたい。

静かな・・静かな作品だ。ジャケットのモノクロームのイメージそのまま。
曲を聴いてると色んなイメージが見える。タイトルどおり「幻(夢、妄想)」が浮かんでくる。

花束は届けられなかったから「届けたい」。
貴方が心の中に居る。でも「独り」で深い森を歩く。
キミが側にいる。でも「ともだち」のままじゃイヤだ。
貴方と桜はもう見れない。大切な事を云えなかった。ゴメン。
明るい場所に繋がる道だからって明るいとは限らない。
深い暗い森を歩いたからこそ明るい場所に出れるのかも。
出口はどこだ 入り口ばっか、だ。
いつ終わらせりゃいいんだ・・・いつも「はじまってばかり」、だ

なんで、この歌たちに居るヒトは・・みんな「独り」なんだ?
大切な人が側に居るのに、側に居なくても心の中に居るのに。
・・・・でも「独り」。
シアワセなはずなのに家族が居るのに・・「独り」だ。
「裂け目」・・埋まらないなぁ。「独り」だ。仕方ないなぁ

途中で何度も繰り返される心臓音の様なリズム。相変わらず鋭く強いコトバたち。
引きずりこまれるように聴き、その度に息が詰まる。
「道」「真夏の通り雨」「忘却」「桜流し」の歌詞に思わず声が漏れた。
ホント、叫びそうになった。特に「桜流し」・・・・は参った。
困るなぁ。参るなぁ。ゴメン。裂け目・・また、開いちゃった・・よ。なんで?
聴き終わるとヘトヘト。でも、最初からまた聴き直す。丸で呪われた様に(笑)
聴いてない時も曲が自動的にアタマの中で再生される。
この感じ、祥子さんのアルバム「鈴木祥子」以来かも。
このアルバム聴いた後、久しぶりに「鈴木祥子」を聴いた。
「LOVE/IDENTIFIED」「忘却」「道」・・・アタマがおかしくなった。(゚゜)\バキ☆


流石、宇多田ヒカル。ずいぶん手強いアルバムを届けてくれた。
時間(とき)を掛けて・・ゆっくりゆっくりつきあっていこう。
ここに居るヒトたち(歌たち)とは一生つきあえそうな気がする。
祥子さんの「忘却」の様に。ずっとつきあえる友達になれそうだ。

これから、仲良くなろうぜ♪オレとヨモちゃん、みたいに、ね☆


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ソウルフラワーユニオン「続・ニューエスト・モデル結成30周年記念ツアー」@下北沢Garden

2016年09月25日 | オトの記憶(CD、ライブ)

今年はニューエストモデル結成30周年。ということで、
ソウルフラワーユニオン(SFU)がニューエストの曲を演奏するツアーを敢行。
6月にうつみようこゲストのツアーをしたらこれが大盛況。9月にツアー第二弾を実施。
土曜はツアー最終日。下北沢Gardenに行ってきました。ゲストは彼の仲井戸Chabo麗市!
因みにSFUのギタリスト高木克とキーボード奥野真哉は、チャボさんの大ファンだったそう(笑)

前で見る度胸は無いので最後列に陣取る(笑)
オープニング「こたつ内戦争」でヒートアップ。次から次に繰り出されるニューエストの名曲。
個人的には「外交不能症」が聴けたのが嬉しかった。
中川のMCは相変わらず抱腹絶倒。伊丹英子ネタに爆笑。
自分が演奏をミスした時は客席にはバレないように他のメンバーを睨んで誤魔化す話には
ホント笑った。(T▽T)中川、何気にトークが巧いな。コレクターズ加藤クン並に面白いぞ。

デビュー当時の話、30年経って改めて歌ってみると歌詞が「怒ってばかり」と云う話は納得。
確かにニューエストの曲、SFUより激しいし怒ってる曲多い。

中盤はゲスト・チャボさん登場。先ずはトリビュートアルバムで演った「最前線ララバイ」。
チャボさんの歌が途中からリーディングの様になる。これが素晴らしかった。
アルバムで聴けるヘヴィーなギターがサンプリングだったのは残念だけど、美しいアコギが聴けて満足。
続いては「満月の夕」。この共演も素晴らしかった。
SFUのこの歌の演奏は毎回明るく楽しい。客席も踊る。
でも、この明るさは「悲しくても笑いとばす、悼むからこそ泣かない」という中川・・・
いや関西人の意地じゃないだろうか。
チャボさんの優しいコーラスとギターが入ったこの日の演奏を観ながらそんなことを感じた。
最後は中川リクエストでBスプリングスティーン「ハングリーハート」のcover。
チャボさんがオリジナル詞をつけた。「いのち」の在り方を真正面から叩きつけるコトバ達。
チャボさんファンではない嫁@パンダもこの歌詞には感銘を受けた様子。
チャボさんゲストコーナーで歌われた曲は「戦争、死と再生、命」をテーマにした曲だった。
そこに・・・中川なりの何某かのメッセージを勝手に感じた。

後半もニューエスト名曲大会。「乳母車と棺桶」がカッコいい!
「ソウルサバイバーの逆襲」「知識を得て心を開き自転車に乗れ」で客席は狂騒状態。
最後列のボク等も酸欠状態(^_^;
アンコールではチャボさんを再び迎えて「雨あがりの夜空に」!
しかも奥野、高木がハンドマイクでボーカルを取るレアシーン。
チャボさんファンの2人はホント幸福そうに歌う。いや~貴重なモノ見せて貰った。
大満足。

10年前だったらSFUとチャボさんの共演とかRCの歌を一緒に歌うなんて有り得なかった。
でも今回の共演はホント素晴らしかった。中川も奥野も高木もチャボさんの前では
満面の笑顔で「10代のロック少年」だった(コータローもそうだけど(笑))
チャボさん、ある意味オルタナロック界の「アニキ」的存在になってるのかも知れないな。

今日の戦利品「ソウルフラワー手ぬぐい」とヨモちゃん(笑)

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仙台荒浜ボランティア記~5年経って、そしてこれからに向けて

2016年09月20日 | 東北のためできること
3連休は仙台荒浜でボランティア。土曜日夜に深夜バスで出発。
仙台に向かう途中、嫁@パンダからヨモちゃんのイケメン写真が送られ気合いを入れる。
仙台は大雨。ReRootsに電話すると「これ位の雨なら決行します」との事。よっしゃ!
先ずは恒例、深沼海岸参り。ある程度整地は進んだが、それでも津波の傷痕は残ってる。
多くの人が亡くなりもう人は住めない。
でも津波に倒されなかった松の木はチャンと立ってるし、花が咲き誇り魚も住んでいる。
此処には命が確かにある。此処は「生きている」。生きてるのだ。


ReRootsを訪問。ビニールハウスの中で数人でヒマワリの種をこそげ取る。
学生さんや地元の人と和気藹々と話しながら作業。

現在のReRootsのメンバーは震災当時中高生。震災当時の海岸の様子は知らない。
ボクは311後の9月に此処を初めて訪れた。当時の海岸の様子を話すと彼らは興味深そうに聞く。
まさか東京人の自分が仙台の人に震災当時の話をするとは^^;

・・・初めて此処に来たのは丁度5年前の9月だった。
地震と津波で破壊されつくした建物、松林、住居に呆然とした。
遥か遠くの海から海岸を超えて津波が来たという恐怖感。
あの日、この目で視た光景は未だに消えてない。
普段の暮らしでも、何かの拍子にフラッシュバックの様に甦る。
例えば高い建物の上から、東京の街を視るとあの海岸が重なる。
東京で震度4、5程度の地震が起きても恐怖を感じなくなった。
あの日から自分の中の或る感覚は・・変わってしまった。
それは、同時にあの日視た光景が自分の中で消えてない、未だに刻み続けられてる事を意味する。
それは善い事なんだろうか?

作業は思った以上に早く進み午前で終わり。
お昼ご飯は、学生が耕作している畑で獲れた野菜を使ったカレーを頂く。
美味い!獲れたての野菜も甘い!

因みにカレーは愛知でネット販売しているフクイカレーの物。機会あれば是非ご賞味あれ。
その後は農業園芸センターに出展している作品を観に行く。
学生さん自ら造った藁アート作品。デカい!凄い!
彼らは別に美大生じゃないのに、このクオリティーの高さ。
農業支援を止めずに続けている事と言いマジ、リスペクトだぜ。


此処で学生さんたちと別れる。再会を誓って。
ボランティアは10月に後1回あるけどボクは行けない。
でも、何かの機会があればまた行く積り。当然来年も行くよ☆

荒浜の復旧は一応終了した。復興は地元の人が進めており「外部のサポート」は減ってる。
昨年からボクが参加しているのも「支援」というより「イベント参加」の色が強い。
荒浜に行くんだったら、同じ東北で復旧が遅れてる場所に行くべきかも知れない。
・・・当然そこも行く。
ただ・・オレは5年間、此処に通い続けてるんだ。
支援とか、ボランティアとか関係無く、これからも行く。
「東京に居るお節介なオッサン」。。。。もうそれでイイだろ?
キミたちが何か困ったら、何時でも声を掛けてくれ。
オレは必ず、駆けつけるから V(^^)


(左はReRootsのアイドル山羊の「ゆずちゃん」、右は我が家のアイドル「ヨモちゃん」♪)




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カーネーション「Multimodal Sentiment」

2016年09月07日 | カーネーション
カーネーションのこの夏出たニューアルバム「Multimodal Sentiment」。
発売は7月、今更ですがレビューを(^^;

昨年末出た先行シングル「アダムスキー」「メテオ定食」が変態メロディ全開だったので、
次回のアルバムは相当ディープでヘンな曲が詰まった内容になる予感がしていた。
その予想は当たった。いや、オレの予想を遥かに超えたアルバムだった。

カラフルなジャケット。サウンドもカラフル&ポップ。
「ロック!」というよりは「ポップ!」がイッパイ詰まったアルバム。
唯、その「ポップ」が一筋縄で行かない。捻れマクリ、捩れマクリ。流石カネ。直枝さん。
過去のアルバムにあったストレートなロックンロールも泣きのバラードも無く、メロウな曲も
「いつかここで会いましょう」「続・無修正ロマンティック 〜泥仕合」の2曲だけ。
他はひたすら捻じれたメロディの曲が並ぶ。

2曲目の「warugi」にはぶっ飛んで笑った。何これ?ギターに酔った。
トーキングヘッズ+じゃがたらみたいなファンク(T▽T)
しかも本格的なそれでは無くペラペラ感、ヘナヘナ感満載のプラスチックファンク。
他の曲を聴いてても、ビートルズ、XTC、トッド、WILCO、ライダーズ等のアーティストが浮かぶ。
直枝さん、今回のアルバムでは「好きなオンガクの影響を隠さず出した」と語ってたけど
正に色んな音楽の万華鏡。「Autmun´s End」なんて鈴木慶一が歌ってもおかしくない曲。
「Blank and Margin」はビートルズの某曲を思い出した。アレンジは全然違うが^^;
パクるとかマネしてるなんて下らないレベルで無くて直枝さんの血肉となっているポップが
オリジナルよりも更に捻れて歪んで別のモンになって表出している。
何かビートルズ「リボルバー」やフリッパーズギター「ヘッド博士の世界塔」を思い出したぞ(笑)

そして曲に乗っている歌詞がまた・・素晴らしい。
カネ史上最も「後ろ向きな歌詞」ばかり(笑)。サイコーだ。
今回の制作にあたって直枝さんは疲れまくっていて、やる気が出ないので、その感情を
そのまま歌詞にしたらしい。結果、ここ最近のカネでは最も毒に溢れた歌世界となった。

大体1曲目から「まともになりたい」。50代後半の大人がこれですか?今更?(T▽T)
その後も「悪気は無いんだ、自信が無いんだ」「笑いながら泣いてもいいよね?」
「やる気がどこにも見当たらない」「かったるい・やってられない」。
ダルさ、疲れ、やる気の無さ、日常の面倒を何とか誤魔化しやり繰りして生きてる。
勇ましさもカッコよさも無し。しょっぱい。苦い。でも、その苦さがリアル。刺さる。

唯、食べ物のメニューを並べるだけの「E.B.I」を聴いてると何故泣けてくる?
「飛べ!アオガエル」のギターのフレーズを聴いてると知らずに拳を握ってる。
決して暗いへヴィーなアルバムじゃない。カラフルでポップ。
直枝さんのギターも活き活きしてる。ゲストミュージシャンの出すオトと遊んでる感じ。
でも、なんで、コトバがこんなに切ないんだろう?なんで、コトバにこんなに熱くなるんだろう?

アルバム最後の曲は「メテオ定食」。シングルで何百回と聴いた曲なのに。
聴いてると何か笑っちゃう、泣いちゃう。最後のフレーズには心臓をわしづかみにされた。

10月、12月とニューアルバムのレコ発ライブがある。
このアルバムの曲がナマでどうなるんだろう?楽しみだ~。
直枝さんのギターを思い切り浴びて踊るぜ、狂うぜ♪♪♪

ヨモちゃん。カネは・・直枝さんは。。やっぱスゲェわ。感服だね♪

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藝祭2016

2016年09月04日 | Art・本・映画
今年も行ってきました。藝祭2016。

お馴染の学生制作の神輿は今年も素晴らしい作品が並ぶ。
特に鹿と猪がモチーフ(花札が元アイディア?)はサイコーだった(T▽T)
他の神輿も創意工夫があって楽しい。どのコも何か可愛げがあって笑える。



室内で展示されている作品も楽しめました。
正直、何処かで見たようなモチーフ、アニメや漫画の影響が明らかな作品もあるし、
多分自分の元ネタを隠してないんだろうけど、そういうのも含めてオモシロい。

恒例、サンバカーニバルも楽しく見れました。
嗚呼、ホントに愉しかった。こういう気楽に笑って楽しめるアートって大好き♪
来年も必ず行こう。

↓我が家の最高傑作ヨモちゃん。このコも楽しくてサイコーに笑えます(^_^;

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仙台荒浜ボランティア記~5年目のリアル

2016年09月01日 | 東北のためできること
土曜日のLIVEの後、仙台荒浜にボランティアに行ってきました。
深夜バスで仙台に向かう道中、嫁@パンダからヨモちゃんの男前写真が届く。V(^^)

到着後、先ずは深沼海岸を見学。津浪で甚大な被害を受けた場所。
震災直後は荒れ果てていたが、整地が進んですっかりキレイ。新しい施設も出来ている。

慰霊碑をお参り。慰霊碑には亡くなった方の名が刻んである。1つ1つ読み上げた。
ボクが荒浜に来たのは311の後だが、311以前の暮らしぶりを特集した番組を見た事が有る。
海外沿いには多くの人が住み仲良く暮らしていた。笑顔に溢れたコミュニティだった。
それが震災と津波により多くの人が亡くなり移転し此処には人は住めなくなってしまった。

此処には確かに「生活(くらし)」があり、「個人(ヒト)」が暮らしていたのだ。
それを「被災者、死者」という記号で片付けたくはない。
震災後、此処は何度も来た。来る度に怒りが込み上げる。
穏やかに暮らしていた人々が生命(いのち)や生活(くらし)を奪われる理不尽。
神様だか大自然だか知らんが、その理不尽な力には怒りを覚える。

その後は学生ボランティア「ReRoots」を訪問。
彼らは現在、土地を借りて農業を行っている。
農家の人にノウハウを学び、自ら作物を育て収穫し、収穫した農産物を市場で販売したり、
外出できないお年寄りに訪問販売、県外の希望者に直売したり様々な活動を展開している。

午前中は芋畑で蔓返しの作業。10人程度で絡んだ蔓をキレイにまとめる。
涼しくてキモチよく作業が出来た。
午後は畑で収穫した豆を使って「ずんだ造り」。
ボクはずんだ餅は何度か食べたことが有るが「ずんだ造り」は初。
親子連れと一緒にワイワイと作業。その後は造ったずんだで餅を美味しくいただく。
適度に甘くて美味しい!

ボラ中、チームリーダーの女子と話をする。彼女は中学生のとき津波の被害に合った。
そのときReRootsから支援を受けたとの事。その彼女が現在はReRootsで活躍。素晴らしい。
代が変わっても確実に活動を続けてる若者たち。
こういった活動は続けるのが中々難しい。でもReRootsはチャンと続けてる。マジ尊敬する。

荒浜は復旧は終わり復興段階。以前の様な瓦礫撤去は無くなった。
今回も作業支援というよりはイベント参加という感じだったし。
でも支援とか関係なしにReRootsの若者たちにはまた会いたい。
「会いたい、行きたい」。・・・・もう、それだけでイイのかもしれない。
それこそがこの5年でオレが手に入れた「リアル」だと思う。大切にしなくちゃ。

ReRootsに別れを告げて、その後は仙台市内で遊ぶ。
牛タンを食ったり漫画喫茶で時間を過ごしたり(゚゜)\バキ☆(゚゜)\バキ☆

日曜日の深夜、仙台を深夜バスで発ち月曜日の朝、東京に着。その日は夏休みを取った。
家でゴロゴロしてます。
世間の人が働いているときに休むって楽しいな~(゚゜)\バキ☆

荒浜には9月にまた行く予定。ReRootsの皆さんにまた会える。
彼らに恥ずかしくない様にオレもテメェの仕事チャンとやろ。な、ヨモちゃん☆

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