山本洋三「嘆きの土地」より
哀しみのおりを澱ませた砂に
鳥はハガネのように突きささる
重い海鳴りに樹木の輝きで
耐えつづけた嘆きの土地よ
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この詩は、ぼくの詩集「夕日のように」(1984年自費出版)掲載の長い詩の一部です。
母の郷里、新潟県青海町(現糸魚川市)に
病気で入院中の祖父を見舞いに行った折の印象を書いたもの。
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詩集では、一行目の終わりは「澱ませた土地に」とあるのですが
これでは四行目の「土地」とダブルので
「土地」を「砂」に変えました。
また、2行目は「つきささる」を「突きささる」に変更。
自作の詩は、こういう自由があっていいです。
詩は拙いものですが。