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一日一書 1670 寂然法門百首 34

2020-12-09 15:13:30 | 一日一書

 

如寒者得火

 

 
麻衣(あさごろも)さゆる霜夜の埋火(うづみび)も説きおく法(のり)にあたるなりけり

 

半紙

 

 

【題出典】『法華経』薬王品


 

【題意】  寒き者の火を得たるが如し

     (法華経の功徳は、)寒がっている者が火を得たようなものだ。
 

【歌の通釈】

  麻の衣を着て冷え込む霜夜の埋火に向かっても、説かれた法に当たっていると知りなさい。
 

【考】
  
 題の「火」を冬の「炉火」として詠んだもの。霜降る夜に向かう、春を迎えたような暖かい埋火は、まさに『法華経』の功徳の火である。その炉火に当たっても『法華経』の優れていることを思うといった。


(以上、『寂然法門百首全釈』山本章博著 による。)


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