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一日一書 1673 易水にねぶか流るる寒さかな 蕪村

2020-12-22 11:20:48 | 一日一書

 

蕪村

 

易水にねぶか流るる寒さかな

 

半紙

 

 

易水(えきすい)というのは、中国河北省の西部にある川。

戦国時代、燕の荊軻(けいか)が太子丹のために秦の始皇帝を刺そうとして旅立つにあたり、

易水のほとりで壮行の宴が張られた。そのおりに吟じた詩に

「風蕭蕭トシテ易水寒シ 壮士ヒトタビ去ッテ復還ラズ」というのがある。

この易水の故事をふまえるとともに、芭蕉の「葱白く洗ひたてたるさむさかな」のような

感覚的把握をこれに結びつけたものである。

(「日本古典文学全集 近世俳句俳文集」頭注による)

 

ねぶか(根深)は葱(ねぎ)のこと。

 

 

 


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