きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ローラーガールズ・ダイアリー」

2010年05月29日 | 映画
ローラー・ゲームに青春を賭ける女の子の話。

というだけではありませんでした。

もともとは、女の子が、母の望むような人生を歩むことに
疑問を持ち、反抗するところが話の起点なのですが、
それが「美人コンテストに出て優勝する」なんだな。

なんで、美人コンテストで優勝する、が
人生の勝利に繋がるのかがよくわからない。

日本だと、芸能界入りするきっかけぐらいだけど
「優勝さえすれば・・・」という母の表情を見ると
どうも、階級を2段階ぐらい超えられるパスポートを
手に入れられるようだ。

女性の「美」というものに、
それだけの価値があるのか。
上流階級の男にとって、
下層階級でも美人コンテスト優勝の女を得るのは
称号となることなのか。
まだ、そういう社会なのかなあ。

この美人コンテストってのが
ビキニになる系じゃなくて、
白いドレスを着てスピーチ、
それも「尊敬する人は祖父です」とか
とにかく、なんちゅーか、内面の基準が
「大人しい嫁になれる」ってあたりみたいで、
んなの、コンテスト用に作るに決まっているじゃん!
って思っても、
審査員側はそうは思わないんだろうなあ。
ピューリタンの精神が、
深く深く根付いているんだなあ。

母も、もとは美人で。
少女時代の美人コンテストで優勝できなかったのは
(たぶん2位ぐらいにはなったと思う)
親の協力が足りなかったからだ、と思っている。
母は、道路の清掃員?のような仕事みたいで
制服に身を包んだ彼女の身体の線は崩れていて、
おそらく、自分が少女時代に思ったような人生ではないのだろう。
(現在の幸せは、幸せとして)
だから母は、娘に、
自分が味わった挫折を味合わせたくないから
全力を投じて、娘を美人コンテストで優勝させようとする。
その気持ちは、なんだかわかるような気がする。
娘にとって幸せに至る最善の道を歩ませたい、
それは親なら当たり前だよなあ。

と、反抗する娘より、
親の気持ちが理解できてしまった。
私もトシだなあ・・・

もちろん、娘と母の和解もあるんだけど
それが、手放しで、じゃなくて
母は「受け入れるのは難しいけれど」、
でも認める。
その複雑な気持ちに、泣いちゃった。
マーシャ・ゲイ・ハーデンはいい女優だ。

少女の物語の方は
場面の切り替わりが早すぎて
ちょっと追い切れないときがある。
それが若さなのかもしれないけれど。

ローラー・ゲームは迫力有り。
ルールがわからない私でもワクワクした。

ドリュー・バルモア初監督作品。
悪くはないけど、
手放しで誉めるほどじゃない、かな。

ブタのエプロンが可愛かった。
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「虞美人」宝塚花組(2回目)

2010年05月29日 | 宝塚(花組)
やっぱり虞美人が、
とってつけたような存在な気がするけど
それでも壮大な歴史絵巻は目に楽しい。

ほいで、やっぱり私は、
項羽より劉邦の方が好きかも。

はっち范増vsまっつ張良の
腹芸&頭脳戦も楽しい。

だいもんの演技はしっかりしている。
今後も楽しみ。

しかし、キムシンだから仕方がないけど
汚れているだの、
初めて結ばれた夜だの、
クドい。

んで。
蘭はなの戚(夫人)が出るたびに
うっかり「人豚」という文字がよぎる私。
じゅりあちゃんの呂(妃)は
後にそういうことをやりそうな迫力があった。

まあ、話的には添え物ではあったけど
彩音ちゃんの虞美人は美しかった。
眼福。
最近の娘役としては長めの任期だったけど
最後まで、寄り添い系の雰囲気があって好きでした。
と言いつつ、一番好きなのはトカゲだけど。
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