きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ザ・ミュージックマン」

2010年05月04日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
詐欺師が、田舎町でホラ吹き商売。
いつしか町の雰囲気は変わり、
ホラが真実になっていく。

という、黄金パターンではありますが。
それだけに、楽しくハッピーな作品です。
音楽がちょっと古めかしいメロディなんだけど
それが作品の雰囲気にピッタリ。
話運びもちょっとゆるやかなのも良い。

アンサンブルの使い方、というか
ステージングがすごく良かった。

西川くんは、見るからに胡散臭いのがいい。
どこからどーみても詐欺師。
みんな、なんで騙される!
それだけに、時々マジになるところが
とっても切ない。
歌を歌っても役が崩れることはないのがいいね。

かなみんは、さすがというか。
当たり役系だからねえ。パリ空とかさあ。
真面目でお堅いのに、突然行動派になるのが楽しい。
歌声は優しいよ。

ふたりに体格差があるのが、ちょっぴり残念。
かなみんが膝を折っても、肩幅で圧倒しちゃうんだよねえ。
いちおうラブシーンは、階段上下とか
いろいろ工夫していたけど。

竹内都子ちゃんとかうつみさんとか
本職じゃない人も、役にとっても合っていた。
子役さん達も自然な演技だった。

老若男女とり混ぜのコーラスの音が
厚みがあって心地よい。

最後のブラスバンドも楽しかったよ!
(かなみんの早替えはさすがだ!!)


アンサンブルにそんちゃんがいたことに
帰ってから気が付いた。
もっとしっかりチェックすれば良かったなあ。
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「ねずみとり」

2010年05月04日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
ねずみとり (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

若夫婦が経営する山荘。
ラジオからはロンドンで起こった殺人事件のニュースが流れる。
次々に到着する客。
そのうち一人が殺される。
どうもそれは、ロンドンで起こった事件と
関係がありそうだ。

大雪で、外の世界とは遮断された山荘。
誰が犯人なのか。
みんな怪しいぞ!


読んだことがあるかわからないけれど
クリスティなら犯人はあの人だよねー、
と思ったら、やっぱりそうだった。
でも、最後までドキドキした。
最初の場面のアレも、
ちゃんと伏線になっていた。

ミステリーだし、
今後も再演があるだろうから
犯人は書かないでおきますね。


まーちゃんは可愛かった。
これくらいのハコにしては演技が大きいかもしれないけれど
ストプレはOKじゃないかな。
マチオ先輩は、男役風味だった。ナツカシ。
相変わらず上手いのか下手なのか
微妙なカンジなんだけど
それがかえって普通の芝居になっていたというか。
榛名さんはさすがの貫禄。

内海くんは声の通りがいい。
普通に、俳優さんだった。
トークショーの時は
ちょっとやんちゃだったけど
芝居ではしっかり大人だった。
いろいろ積み重ねてきたんだねえ。
ちょっと感動。
そ、そりゃ言い過ぎじゃないか?
と思うところがある男の役だったけど
彼なりに守りたい物があるからの言動なんだよね。

刑事役の綱島さんは
シンケンの小松さんというか。
ちょっと噛み気味だったけど
いろんな面を良く見せていた。

ストプレのサスペンスは
見る方も集中力がいるけれど
最後まで小気味よい緊張感が持続するしばいでした。


終演後はトークショー。
内海くんが巨人のユニフォームを
榛名さんが阪神のユニフォームを着て出てきました。
会場からの質問。
 ・エンディングがロンドン版とちょっと違う気がするけれど?
   → エンディングを含め、いろいろ変えている。
 ・内海君だけ髪を染めていない理由は?
   → 特にない
 ・初演から出ている人、初めて出演する人、
  演出上、なにか変えているか?
   → 出演歴ではなく、出演者に合わせて変える
その他のお話として。
さいごの「階段」は断頭台を暗示しているそうです。


配役
ジャイルズ:内海光司
モリー:舞風りら
ボイル夫人:榛名由梨
メトカーフ少佐:倉石功
パラビチーニ氏:こぐれ修
ケースウェル:北嶋麻実
クリストファ・レン:照井裕隆
トロッター刑事:綱島郷太郎

演出:大和田伸也
翻訳:鳴海四郎
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「太陽がいっぱい」(午前十時の映画祭)

2010年05月04日 | 映画
太陽がいっぱい [DVD]


あらすじはもちろん知っているし
BSなんかでは断片を見たような気がするけれど
通して見たことはないので
映画館でちゃんと見ようと思い、行ってきました。

見ている方まで追いつめられていくようで
とてもとても、苦しかった。
彼が、場当たり的に罪を重ねていくのが
先が分かっているだけに、辛い。

自由・平等・博愛とか言って
バスティーユに白旗が揚がったっていうのに
やっぱり、ブルジョワという階級は
フランスには存在しているんだよね。
越えられない壁が、目に見えるようだった。
そして、アラン・ドロンが演ずるトムは
どんな衣装を着ても、上流には見えない。
これが演技ならすごいなあ。

金だけなら、
フィリップを殺したときに
高飛びしちゃえば良かったのに、
女も手に入れたくて工作したのが
裏目に出ちゃったんだよね。
バカだよなー、と思うけど
フランス人には切り離せない問題なのだろうな。

そして、フランスの男は
鶏一羽丸ごと焼いて一人で食うんだなあ・・・。


ラストのトムの笑顔が
切ない。
ここで切るのが、いいんだよね。


六本木は満席でした。
リアルタイムで見たと思われる人以外にも
「リプリー」を見たから、という人もいるみたいだった。
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