きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「センス・オブ・ワンダー」(ミュージカル座)

2012年04月27日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
「沈黙の春」を書いたレイチェル・カーソンの生涯。

絶対的な善で、絶対に正しい女性の、
順風満帆の人生をさらっとなぞって描いている。

山場があまりなく、メリハリもないけど、
主演の伊東恵里さんの美しい歌声で
説教臭さはあまりない。

強い農薬(DDT)の恐ろしさを
観客も良く知っている前提すぎるかなあ。
DDTは悪い物だ、
だから彼女の言っていることは正しい
と、見えなくもない。
順序としては逆だよね。

近くの人が開演前に
「センター・オブ・ジ・アースかと思っていた」
と言っているのを聞くと、
この芝居を上演する意義はあるんだろうな。
「沈黙の春」は常識だろう!とは言わないけれど
(私もきちんと読んではいないし)
DDTの自然への影響に警鐘を鳴らした人がいるから
今の世界があるんだからね。

いま現在では、DDTによる自然破壊と
DDT散布が無いために蚊の媒介による
マラリヤで死亡する人と
どちらに重きを置くかを
議論されることもあるみたいだけど。

彼女を批判する声の中に
「結婚もしていなくて
 子供もいない女性が
 遺伝について問題提起するなんて!」
というのがあった。
アメリカは、保守的な部分は
とことん保守!なんだよね。
そんな中で女性の科学者が言葉を発するのは
とても大変だったと思う。
その辺がもう少し・・・・・、
でも、時間的には仕方がないのかな。


おみつは声の張りが衰えないなあ。
すごいなあ。
もっと若い人でも、もっと早くに
張りも声量も落ちる人はいるのに。
どんな訓練をしているんだろう。
コメント
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