入試のシーズン中に在って

大学全入時代に在って、今どこの学校でも入試の最中である。関東以北今年はとりわけ寒さが厳しく，受験生に執って試験日は固より前後の勉強が大変である。悲喜交々にこの２月を迎え３月で入学先が決定し落ち着き、やがて希望の春が誰にも訪れることであろう。
　機会均等、公正・公平さで受験人生を終えて、さあ入学、そして社会への旅立ち。これら一連の人生行路が，もっと自然に人間性をゆがめずに実施できないものであろうか？　徒に懐古主義に走って物思う訳ではないが、旧制の学制が懐かしく立派に思えてならない。自然に行き着くところへ落ち着き、職業を天性のものとした時代、随分と良いところがあったと思うや頻りである。如何なものであろうか？