日々是好日

懐かしき過去、期待の未来を希んで!

歴史に学ぶ、経験も

2009年02月09日 | Weblog
 科学も嘗っての昔の文献参照や、自己研鑽の結果からの新機軸を生み出して、発明発見に繋がるわけである。ドイツの名宰相ビスマルクは、「歴史に学ぶものは賢であり、経験に学ぶものは愚である」と言っている。が、政治は確かにその対象が広大で歴史こそは最大亊であるのに対し、経験は個の体験を通して長くて狭い内容で学術がこれに匹敵するであろうと思われる。科学の領域での学術研究は、どちらも言い得て妙であり両者に深く関っている。直近の研究には経験から由来するアイデアやヒントそして工夫が生かされるが、専門領域を超えた研鑽には歴史研鑽や懐古の史実が、どうしても必要となってくるであろう。
 教育の場では、研鑽研修による実績が、講義に大いに適切有効で、充分な効果を上げ得ることであるが、学校全体やその教育組織などを考える場合には、歴史.伝統などが、教員個々の「人格」と共に如何しても必要となることは自明の理である。「学生の為には」と言う言葉はその教育目的達成の為の金科玉条であるが、教育者としてそれらを円満に兼ね備えることは、至難の業である。その為、それに一歩でも近づく努力、それこそが、日頃の研鑽の謙虚な心掛けであろう。最近考えるところがあって、このような文章を綴った次第である。!