ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

スタッフコラム★☆2021年を振り返って(ちょっとした裏話とこれからの展望)

2022年01月10日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

2022年。寒中お見舞い申し上げます。

(写真は、昨年10月に沖縄へ飛んだときのものです)

新しい年になったので、昨年を振り返って見たいと思います。(参考:スタッフコラム2020年さようなら

2021年は、4月からゆいツールの活動に予算がついて、忙しく過ごしていました。

しかし、ロンボクではちょっと困ったことも起こっていました。

今年度、このブログで「ドゥルカディ・チーム」という名称を使わなくなったことに、気がついた人がいたでしょうか。

2019年3月に結成されたドゥルカディ・チームは、2021年は姿を消していました。(ドゥルカディ・チームの紹介

正確には、キャプテンが半年ほど消えていました。

インドネシア人、突然姿を消す、というのがよくあります。

私はスマトラ島の活動で、協働団体のスタッフにこれをされてとても困ったことがあります。

それで、キャプテンが姿をくらまし(連絡がとれなくなり)、私は慌てました。

なぜなら、彼はゆいツールの現地アシスタントでもあったからです。(ただ2020年度は予算がなかったため、ミーティングとマングローブ林調査以外は特に仕事はありませんでしたが)

昨年2月、マングローブ林環境教育プログラム開発の事業に予算がつくとわかり、私はドゥルカディ・チームメンバーに声かけました。

「キャプテンを探して。」

でも、彼らは尻込みをしました。インドネシア人は、人のプライベートに首を突っ込むことをわりと嫌がります。(日本人もまあそうでしょうか)

若者たち(4人のうちの3人。ひとりは脱退)は「キャプテンが自分から連絡をしてくるのを待とう」と言いました。

私は、現地アシスタントを代えることにして、それとは別にドゥルカディ・チームの問題を解決しようとしました。

「チームキャプテンがいなくなった今、チームは解散するのか?キャプテンを新しく代えるのか?」と若者たちに迫ると、彼らは「チームの問題なんかない。キャプテンがいないんなら、自分たちはゆいツールボランティアとして活動すればいい」と言いました。

確かに、ドゥルカディ・チームは単なるチーム(言ってみれば有志の集まり)で、チームの理念やら目標やらを確認したこともありませんでした。

私は、若者たちの意見を尊重して、動ける3人をゆいツールボランティアと位置づけることにしました。

そんな中3月に、ロンボクの友人(パティ)が「かおり、元気?」と声をかけてきました。彼は、以前ゆいツールの活動を度々手伝ってくれていました。

「そうだ!彼に頼もう」

私は、彼に事情を話して、ドゥルカディ・チームのキャプテン(コマンさん)に会いに行ってもらいました。

(写真は、昨年10月沖縄で)

何度か訪問を重ねて、やっとコマンさんが活動に参加するようになったのが5月末。

そしてその頃には、もう一つの事業、持続可能な観光開発と人材育成もスタートしていました。

6月7月・・・。活動に参加して若者らと顔を合わせても、まだコマンさんの顔はこわばっていました。

7月には、ボランティアは7人になりました。(ゆいツールボランティアの紹介

8月9月10月・・・。時々連絡が取れなくなってはパティが探しに行く、ということを繰り返しながら、活動を重ねました。

だんだんと、パティや私とのミーティングで、コマンさんはやりたいことを積極的に口にするようになりました。

11月12月・・・。「ゆいツールが現地で活動をする上で、ロンボク側できちんと団体を登録した方がいいのではないか」と急に言い出したコマンさん。

「それはもちろん理想的だけど、団体設立できるの?」半信半疑の私。

そして、ゆいツールボランティア7名は話し合いを重ね、団体を設立しよう!ということになりました。

代表はコマンさん。(ここまで来るのに、私とパティがどれだけ苦労したか・・・。思わずお互い労をねぎらい合いました)

今回は単なるチームではありません。

ゆいツールのように、地元の自治体に登録をして、団体の理念や目標をきちんと決めるのです。

ゆいツールの現地事務所ではありません。7人のゆいツールボランティアが団体の運営に責任を負います。

当面は、ゆいツールがロンボクで行う活動を実施していく主体として動きます。

インドネシア人と長年付き合ってきて私が思うことは、組織のマネージメント力が弱い、ということです。

そして私は、チームで仕事をするのが大好きな人間です。

人とぶつかること、人と調整すること、計画を立てそれを仲間にシェアしてひとりひとりの特技を生かして同じ目標に向かってチームの力を高めながら進んでいくこと、失敗から学び常にチームにフィードバックしながらひとりひとりの意見をよく聞き前向きでいること。

環境教育活動であろうと、団体運営であろうと、ごくありふれた仕事であろうと、大切なのはそういうことではないか、と思っています。

と言うことで、2021年の問題は新たな希望に昇華しました。

これで物語は終わり。みんなが幸せに暮らしましたとさ。とはなりません。

間違いなく問題は起こり、怒ったり呆れたり諦めたりするはずです。失敗もするでしょう。

それでいいのです。色々な出来事から、学んでいけばいいのです。

そして次の挑戦で、もっとよいものを作っていけばよいのです。

さて、2022年へ続く。

(山)

(沖縄、恩納村の海)

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