横浜からは船旅ですが、、、行きも帰りも大変そうです。。
『都見物日記』(七)‥‥ ④ (※印は私、ゆきの註釈です)
五・一九 今日も雨降り也。七時前起き茶のみ 八時過に飯たべ、あとに又茶入れ 茶菓子まどの月二つ宛(マデ)差出し、ちんちん又着替えくくり、船のり仕度いたし、切符取り 一人前二円五十銭にて候、神戸迄也。 昼飯は此宿屋(※横浜の蓬莱屋)より折詰弁当取入れ候、船に もちこし用に候。 十一時頃には浜ばたに出かけ 皆々荷物つみかた、跡にて小舟にのり 其折には雨ふり候得ば 皆々混雑いたし、大船もなかなか臭気いたし のし申さず。此船は新潟丸と申すのにて 大きな船也 左様には候得ども下等部屋にて候。 私は直(スグ)とやすみ 御母様もその通り、二時ごろには弁当を取出し 三人ともたべ、四時頃に私は小便に出候得ば 又それより船の臭いあしく候故、胸がまくじり(←※傍点有り)直とたべたる物も凡そ吐き出し、何とも気分悪く 鼻をふさぎ 只々やすみ居り候也。其儘今晩も何もたべず寝(イ)ねつづき也。
茶菓子「まどの月」が気になって調べたら、四角い最中の名称のようですね。
参考までに→ 「菓子の用語」ではその名前が付いたエピソードが書かれています。
ちなみに「最中の月」とは十五夜の満月のことだそうで、こちらも参考になりました → 「最中の由来」
丸い物が主流の「最中の月」、四角いものは珍しくて「窓の月」と呼ばれたとか。
最中談義はこの辺で(笑)
船に乗り込む時には雨で混雑した上に、船に乗っても臭気のせいもあって具合悪く、
この頃の船旅って、本当に大変ですね。。