庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

実生のゼンマイ2年目

2015年04月13日 | 庭の花たち
実生のゼンマイを昨年初めて見ました。しかも我が家の植木鉢の中です。2年目の葉はようやくゼンマイらしくなってきました。
実生のゼンマイが出てきたのは、なんと出島の木の実生苗の鉢です。

この出島の木の鉢は2010年10月に出島の木の種子を入手したときに、発芽と初期の苗の生長のために入念に考えたものです。その甲斐あって出島の木は発芽生長したのみならず、シダなどの自然な発芽などが盛んにおこなわれるようになり、鉢は実生の草木でいっぱいになってしまいました。

 はじめにこの出島の木の鉢で自然な発芽を下のはトラノオスズカケでした。上の画像の下の中央です。
トラノオスズカケは四国、九州に自生する多年生草本ですが、なぜか寒い水戸でも十分元気に生育します。この出島の木の鉢のすぐ近くにトラノオスズカケの鉢を置いたところ、花が咲き、実がなり、出島の木の鉢にこぼれたのが自然に発芽したものです。自生地から遠く離れ、自然環境も違う場所で自然に発芽したことに驚きました。
 
 次に自然発芽したのはウツギでした。サラサウツギが毎年花を咲かせ実をならせています。ウツギは庭の地面では発芽しにくいですが、植木鉢ではよく発芽します。


アカバナユウゲショウも自然に発芽しました。わずかながら庭にはえていたもので、今回は出島の木の鉢に発芽しました。


 マツムシソウも隣りの鉢で咲いて、実をならせ、出島の木の鉢に落ちたこぼれた種が発芽しました。発芽3年目で今年は花を咲かせるでしょう。マツムシソウは2年草で、発芽の翌年の秋に咲くものですが、庭では発芽の翌々年またはそれ以降に開花することが多いです。花が咲くとその株は枯れるので、必ず種を採取してすぐに播きます。


 もうひとつ自然に発芽したのはこのシダです。近くにあった株から胞子が飛んできて発芽したと思われます。


なぜこの鉢だけこんなに自然の発芽あるのかははっきりしませんが、鉢の構造、厳選した土で植物にとってはこの庭で一番居心地の良い場所になっているようです。種子の発芽条件を備えたこの恵まれた環境で、昨年ついにゼンマイの自然発芽を確認しました。

ゼンマイは春先にまず、胞子葉が出てきます。

山菜として採取するものとよく形が似ていますが、よく見ると丸の中心がふくらんでいます。山菜として採取する栄養葉はここが平らです。つぎの画像は栄養葉です。


次は胞子葉が伸びてきた様子です。栄養葉がこの程度伸びたときは採取の時期ですが、胞子葉のことをオトコゼンマイといって採取しません。山での乱獲防止の昔からの習わしです。


綿毛が落ちて胞子が見えてきます。タラコのようなつぶつぶです。


胞子葉が開いて胞子が黄色っぽくなります。ゼンマイの種を播くために採取する胞子葉まだ緑色が残っているうちに採取します。
下の画像の先端部分がまだ緑色です。


自然の状態では、黄色く変色した胞子は風に乗って飛び散ります。


地上に落ちた胞子は適度の湿り気と気温、日照条件等によって発芽すると思われるが、庭ではこれまで発芽を確認したことがありません。ところがこの出島の木の鉢に昨年幼苗を発見しました。

初めて見る植物体でした。そこで定時制高校の特別講座に持参して調べていただきました。
先生も??。しばらく観察して、デンジソウかもと。しかし葉が3枚のもあるなどしっくりしないのでさらに検討したところゼンマイとわかりました。私もゼンマイと言われてにわかに信じがたい思いをしました。

今年になって二年目の葉が出てきました。

こちらの葉は丸ではなくて、細長くなっているのでゼンマイとわかるようになってきました。

はたしてこのゼンマイは何年後に山菜として収穫できるようになるのでしょうか。その前にこの出島の鉢から別の鉢へ移植しなければなりません。




 

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6 コメント

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ゼンマイって (tappe)
2015-04-13 22:19:31
とてもおいしいですね。こちらでは、祭りの時のメニューには必ず載ります。
 もう少しすると郊外へ出かけゼンマイや蕨摘みをする人が多くなります。
 以前勤めていた学校では、ゼンマイを全校児童生徒で採り、出荷できる製品にまで手間をかけ、朝市などで売りました。かなり高値で売れ、その売り上げを社会見学の費用に当てました。
 ゼンマイの美味しい食べ方を知らない人がかなりいるので手作りの説明書をつけたものでした。
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懐かしいゼンマイ (reihana)
2015-04-14 07:48:08
おはようございます
植木鉢の中でゼンマイが見られるなんて 羨ましいヽ(^o^)丿
植木鉢の中で 色んな山野草が 次々と発芽して行くなんて よっぽど居心地が良いのでしょうね~♪
子どもの頃 ゼンマイを見ましたが 今では全く目にすることがなくなったゼンマイです
たまに行く熱帯植物園では
大きなヒカゲヘゴを真上から愛でることが出来ます
大きなゼンマイが見られます(食べられるそうです)
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tappeさんへ (雑草)
2015-04-14 11:19:22
こんにちは
ゼンマイはおいしいですが、さらにおいしくいただく方法とはどんなれしぴでしょうか。
秘伝の調理法がありましたら教えていただきたいものですね。
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reihanaさんへ (雑草)
2015-04-14 11:29:44
こんにちは
この植木鉢は行列ができるほど人気があります。ゼンマイの実生は初めてだったので感動しています。播き方が少しわかったので今年は播いてみようと思います。
ゼンマイとワラビはよく山へ採りに行きました。
庭にワラビも植えてみたことがあります。ワラビは植えた場所ではなく、地下茎でとんでもない場所に出るのでお引き取り願いました。
大きなヒカゲヘゴは食べられるのですね。味はどうでしょうね。
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ゼンマイ (とんちゃん)
2015-04-15 08:09:40
この前私もゼンマイの丁度このような姿を見てきました。
たらこのような粒々・・・これもありました!
こちらですっごく驚いたのは幼体!
全く違った形をしていてとてもゼンマイとは思えない~
初めてこれを見てもなにやら全然分からないでしょう
ゼンマイのこうした姿を初めて知りました。
男・女 ゼンマイのことも面白いことがあふれています!!!
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とんちゃんへ (雑草)
2015-04-15 16:51:34
こんにちは
とんちゃんもゼンマイをご覧になりましたか。
容体については昨年初めて見てさっぱりわかりませんでした。
今度は前葉体を見てみたいと思いました。こんど胞子ができたら試してみようと思います。
山菜採りももうすぐですね。最近は遠のいていますが。採るときはオトコゼンマイ=胞子葉は採りません。
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