今咲いている虎の尾です。
ミスター偕楽園さんから梅が咲いているとご連絡をいただき、見てきました。いつもありがとうございます。
場所は東門から近いです。ちょうど目の高さです。
もう1本花が咲いています。2本目は泰平です。
場所は好文亭料金所の手前です。
3本目は六角形の柵の中の六名木の江南所無です。
江南所無はよく見るとドライフラワー状態です。
というわけで、現在花が咲いているのは虎の尾と泰平の2本です。
もう少し詳しくそれぞれの花を見てみます。
虎の尾の後ろ側を見ると、緑色の大きな萼です。まるで葉っぱのようです。
昨年10月から11月にかけて、開花季節外に咲いた花も萼が葉っぱのようでした。
今回の虎の尾は昨年のよりもさらに萼が大きく季節外に咲く花の特徴を表しています。いわゆる狂い咲きですね。
泰平の花の後ろ側です。萼の濃い赤色は泰平の花の特徴です。萼の大きさも正規の花と変わりがないようです。
この泰平は季節外開花というよりも、開花時期が続いていると言えそうです。ただし、泰平という品種全般がこのように遅い時期まで咲いているわけではありません。この木はヤニがでやすいので、遅く咲く原因が次の江南所無と似ているのかもしれません。
ドライフラワーになってしまった江南所無です。
遅い花がまだあるときに、寒さで花が枯れたのと、枝からの水分補給が途絶えてしまったのでドライフラワーになったのでしょうか。
見上げるとほとんどの枝が枯れたか、枯れかかっているかで、葉を出していません。昨シーズンはこれほどではなかったのですが、やはり葉を出さなかった枝がありました。今年は4月に入っても寒い朝がありました。
葉を出していない枝には、きらりと光るものが見えます。
光るものを手にしてみると、透明の接着剤が固まったようなものです。
おそらく枝から出てきた透明のヤニが乾燥して固まったものでしょう。
終盤の花がまだ咲いているときに、ヤニを出して枝が枯れてしまった。あるいは枯れそうになったということのように思われます。
梅の木は最も寒い寒中でも枝は枯れません。なのに、かなり寒さが和らいできてから枝が枯れるのはなぜか。
ここから先は雑草の飛躍した考えです。
終盤の花が咲く時期は、もうすぐ芽吹きの時期です。そのため枝には大量の樹液が流れるようになります。
寒中には樹液が少なく寒さに耐えられた枝なのですが、樹液が多くなってから寒中のような寒さに曝されると寒さに耐えられない枝が現れる。
江南所無は暖かい地方の木なので、その影響が顕著なのでしょう。
寒中のような寒さで樹皮の弱い部分から樹液が滲みだしてしまう。人間の霜焼やかかとのひび割れみたいなものでしょう。
その結果、枝に十分な樹液が行かなくなり、枝が枯れ始め、咲きだした花も開花途中のままとまってしまう。
さらに樹液が少なくなり、枝が枯れ、花も開花途中のまま枯れてドライフラワーになってしまった。
枝の、おかれた場所によって、寒さが当たりやすい枝ほど枯れやすい
枝の、樹皮の健全性によって、樹液が滲みだしやすい弱い箇所がある枝ほど枯れやすい
それぞれの枝の状況によって、結果は次のように分けられると思います。
1 枯れてしまった枝。遅く咲いた花はドライフラワー状態に。
2 枯れかかって葉が出にくい状況の枝。温かくなってから葉が出ても正常に戻り切れない枝。遅い花はドライフラワーか。
3 2と同じだが、温かくなってから葉が出るなどややもとに戻る枝。遅い花は散るか開花が一時止まり遅れて咲くかも。・・・泰平はこれかも
4 影響を受けないで、この時期すでに葉を出している枝。花は正常に散る。
江南所無の枝枯れの防止策としては、
大日本史完成の地から、僊湖暮雪碑付近までの南崖の中段で、日当たりがよく、寒風が入りにくい場所に植えるのがよいように思います。
また剪定作業などで枝を痛めないような気配りも必要かと思います。
江南所無と同じくアンズ系の黒田は寒さの影響は少ないようです。
孟宗竹林のタケノコです。
竹林の中でも比較的暖かい場所は早く出て、日当たりの少ない奥のほうでは遅れているようです。
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