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モクゲンジの花が咲きました。雌雄同株でひとつの花穂の中に雄花と雌花が咲きます。
雄花はおしべが目立ち、花弁の一部が赤くなります。
雌花はおしべが小さく、花柱が目立ちます。赤色は有りません。
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大木になり、茨城ではおそらく片手で数えるほどあるかどうかの珍しい木です。県植物園にありまして、庭の木は種を拾ってきて播いたものです。かつて県民大学でこの花を持参したところ、茨大名誉教授であられた鈴木先生が、安見先生にどこの木であるか調べるようにと言われたそうです。
その時雑草はシンジュと勘違いして那珂川河川敷とお答えしてしまいました。シンジュは藤井川が那珂川に合流する付近にありました。
モクゲンジの花の変わったところは、萼が5裂しているのに、花弁は4枚です。冒頭の写真の雄花と雌花はともに花弁が4枚です。
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花の裏側を見てみると、不思議なことに萼片が5枚に裂けています。
梅の花の場合、一重の花は花弁が5枚で、萼片も5枚です。他の多くの花の場合に萼片と花弁の枚数は同じものと思っていた雑草には驚きです。
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実の形も変わっています。これは秋に熟したモクゲンジの実です。三角錐の紙風船のような形をしています。
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三枚の殻を破ると、それぞれに黒い種がついています。1枚に2個付く場合もあります。
この黒い種で数珠を作ったということで、寺の境内に植えてあることが多いようですが、茨城ではどこにあるかはわかりません。
安見先生のご紹介で笠間の寺の住職の方がモクゲンジを植えたいとのことで、庭の実生苗を昨年差し上げたことがあります。
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このモクゲンジに似たオオモクゲンジの大木が水戸の祇園寺にあります。モクゲンジは6~7月の初夏に花が咲き、9月には実が熟しますが、オオモクゲンジは8~9月ころ花が咲き、9月末には実が熟すという短期間です。
オオモクゲンジの萼片数と花弁数については高木で間近に見たことがないので未確認ですが、この写真では花弁数はモクゲンジと同じく4枚のようです。
同じムクロジ科のムクロジの萼片数と花弁数はどうかな?と思い、講道館に行ってみました。同じこの時期に咲いているはずです。
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残念ながら講道館のムクロジには花が咲いていませんでした。葉っぱに何かついています。
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虫こぶのようです。
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1932年に発表されたというムクロジハコイボフシというものらしいです。中にはダニのようなのがいるようです。
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木の下の植え込みには種が落ちていて、実生苗も5本くらい見つかりました。
ムクロジの萼片数と花弁すうについては牧野植物図鑑でみましたら、萼片4、花弁5とありました。ぜひとも花を確認したくなりました。
なお牧野新日本植物図鑑では萼片、花弁とも4~5個とありますので、変異があるようです。
ムクロジハコイボフシ、いわゆる虫こぶ、様々な場所で生きていますね。
そのほか近郊数か所にはモクゲンジ、オオモクゲンジがあるのではと思います。
こちらでは少ないですが、西のほうではあるようです。