挿し木をしたツノハシバミに雌花の蕾か
日本のヘーゼルナッツ ツノハシバミを挿し木したところ、活着した上にさらに雌花、雄花と思われる花芽らしいのが付きました。
果たしてこんなに小さな木でも花が咲き、実がなるのだろうかと驚いたり、喜びに期待を膨らませるのでした。
2023年4月挿し木
ツノハシバミの挿し木は何度かしてみたのですが、ようやく今年2023年4月に挿し木したものが成功しました。成功したポイントは、今回は株元から出た小枝を挿し木したことでした。
挿し木した穂木には根はついていないのですが、このまま株もとにあれば、この枝から根を出して元株から独立した新しい株になる可能性のある枝を穂木としました。
挿し木してからは新しく芽葺きもないまま秋を迎えましたが、挿し木は何とか成功した様子でした。
先日、田舎の弟が秋の収穫ユズ、サツマイモ、カヤの実などを届けてくれた時に、子供のころ山で食べたツノハシバミの話になりました。香ばしい味が忘れられません。ツノハシバミの皮を歯で噛んではがすと、その細いトゲみたいなのが、唇に刺さったけれど、おいしかったこと。まさに日本のヘーゼルナッツでした。あ、当時はヘーゼルナッツを知りませんでしたが。
ツノハシバミの学名 Corylus sieboldiana Blume var. sieboldiana
セイヨウハシバミ(ヘーゼルナッツ)の学名 Corylus avellana L. 同じ仲間の木なのでした。
当時も山ではツノハシバミの個体数が少なくて、よく食べたのは墓地への入り口の上り坂にあったものをよく食べたものですが、これが今ではなくなってしまったとのことで、挿し木苗を作ってほしいと頼まれました。そこでこの挿し木苗を切って穂木として挿し木しようとしたのですが、よくよく見ると
冬芽がはっきり見えていて、しかも雌花、雄花の蕾を思わせるものがついています。これではこの苗を切って穂木にするのはもったいないこと。新たに穂木を取りに山へ行かなければなりません。
冬芽4個を上から順に詳しく見てみると
冬芽1 雄花の花芽かも、葉芽のようでもあるが。
冬芽2 雄花の花芽らしい。
冬芽3 雌花の花芽らしい。
冬芽4 葉芽らしい。
以上がこの小さな挿し木にできた冬芽であり、予想通りなら、雄花と雌花が咲くことに。
花が咲けば実も期待してしまいます。
ツノハシバミの花は冬の内に咲くので、これから急成長して、次のようになるはずです。
まもなく開花の雄花。赤い芽は雌花と思われる。
ということで、次の差し穂探しに行かなければなりません。
弟が来た時に山の赤い木の実の写真を見せてくれて、名前を聞かれました。
スマホの画面でガマズミ?と一瞬思ったのですが、よくわからなかったので、パソコンで確認しました。
拡大して見て、10年前の八溝山の植物観察で初めて見て、名を教えていただいた木の実によく似ていることを思い出しました。最近はこういう時はにわかに名前が出てこないのですが、アズキナシとすぐに出てきたのが、不思議でした。ろうそくの炎が燃え尽きるときに一瞬明るくなるような、人生終盤の燃え尽き症候群かと思ったほどです。
早速10年前の写真を取り出してみると
10年前、八溝山で教えていただいたアズキナシの実。よく似ています。アズキナシで間違いありません。念のため現物を送ってもらったところ
間違いなくアズキナシでした。
早速、アズキナシを播いてみました。
滅多に出会えませんがヘーゼルナッツも他のナッツ類も大好きです。
アズキナシ、名前は聞いたことがあったかな、程度です。こちらも芽が出ますように。