庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

イワタバコの奇行

2010年09月08日 | 庭の花たち

フライパンの中に鉢を沈めてイワタバコ、ダイモンジソウ、タマガワホトトギス、イワギボウシを植えてあります。いずれもやや木陰で水がしたたるような場所を好むので、生育環境に近い状況にしたつもりである。今年の猛暑は特異でいずれも深山の冷涼な場所にはえているので、さぞかしきついかと思う。でも、タマガワホトトギス以外は元気で大きな葉を茂らせている。なかでもイワタバコは花穂もたくさん出して次々と花を咲かせています。そして間もなく花が終りの時期をむかえました。2010_0907nw0002

たくさんの花穂の中で、サンプルに切り取って、枝が一つだけ残ったものが奇妙な行動を始めていました。2010_0907nw0004_2

なんと、花が苔の中にもぐりこんでいます。半分もぐったまま開花しているのもあります。また、花が全くみえないほど深く苔の中に侵入してしまったものもあります。

何のために花が苔の中にもぐってしまったのでしょうか。ひとつ思い当たることがあります。それは2007年に花穂にムカゴが生じたことです。花が終わって種も熟して、秋も深まり花穂が枯れたのに、一か所だけは生きていて、その先にムカゴができていました。イワタバコにムカゴができるとは植物図鑑には見たことがなく驚きました。後に、イワタバコの仲間のマツムラソウにはムカゴができることを知りました。でも、イワタバコにムカゴは新発見です。このムカゴは同じ鉢に植えておいたところ、今では新しい株になりました。

今回の花穂が苔の中に侵入しているのを見て、真っ先に思ったことは、この花穂にムカゴができて、新しい株が生まれるのではないかということです。あるいは閉鎖花に種ができて発芽するのではないか。そうでなければ、花穂に発根して新しい株ができるかもしれない。似た増え方をするトラノオスズカケは花穂ではなく、茎の先端が地面に触れると、そこから発根して、芽を出して新しい株が生まれます。昨年植えたトラノオスズカケはこうして今年は新しい株ができ、蕾もついて間もなく咲きます。そのトラノオスズカケのすぐ近くでイワタバコが似たような行動をしていたのを発見して、ムカゴの発生からとも連想した結果、新しい株ができるのではと思った次第である。

そこで、同じように、他の花穂を苔の中に伏せておいたら、ムカゴができるか、発根して新しい株ができるのではないかと思い、3本の花穂を伏せてみました。2010_0907nw0006 右にイワタバコの株があり先にアップした画像の奇行の花穂が見えます。その近くから出ている花穂を、画像の中央ふきんで苔の中に伏せて、先端の花が左側に見えています。さらに次の画像のように花穂を這わせてみました。さて、これらの花穂が果たしてムカゴを作ったり、あるいは発根して新しい株ができるのか。今年の秋はイワタバコから目が離せません。2010_0907nw0007

イワタバコにムカゴができた様子は見にくい画像ではあるが、「イワタバコ ムカゴ」でNET検索して≪Fotonoma>ダイアリー>雑草の(雑草林ともジャングルとも言われる)庭に咲いた草花たち≫を開くと見ることができます。画像データもあるのですがCDに傷ができたのか、今すぐ開くことができません。



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