白難波
偕楽園では安行産の八重野梅を白難波と呼んでいるとの説明を聞いたことがありましたので、八重野梅=白難波であるのかを確認したくなりました。
現在の六名木の白難波は上の写真で、偕楽園開園当時からのものと思われる古木が御成門の西側に、現在の六名木として六角形の柵をめぐらしたものがあります。
もともとの六名木とは昭和8年に調査を行った結果を昭和9年に水戸博物学会が偕楽園および弘道館公園内の梅品種という一覧表を発行した中に、38品種について、花の概略と所在地がしるしてあるそうです。
一覧表の六名木は、烈公梅(弘道館北の梅林) 虎の尾(弘道館玄関右) 白難波(吐玉泉の北) 月影(好文亭玄関) 江南所無(弘道館裏) 柳川枝垂(偕楽園芝生)とあるそうです。
このことから現在の六名木の白難波は六名木が選定された当初の六名木ではないことがわかりますが、それでも開園当初からあったことが推定される古木です。
白難波について、八重野梅と比較したばあいの違いを、六名木選定時にも活躍されていた寺門忠之氏の苗木畑を受け継がれている私の梅の師匠に聞きましたところ、「白難波のほうが小ぶりの花である(紅難波よりは大きいが)。やや遅咲きである。花弁が細めである。」ということでした。
なるほど、この古木の花は八重野梅よりも小さ目、やや遅い開花、旗弁が目立つなど細い花弁があります。
白難波
また、昭和59年発行の「水戸の梅と弘道館」の著者松崎睦生氏は主な品種の特徴を詳しく聞き取り記しています。その中に白難波の萼片は老けると花片とともに反り返るとありました。そこで、あらためて見てみると、
白難波
たしかに花片、萼片ともそりかえっていました。
白難波
この白難波の特徴が八重野梅にも共通のものかどうかは偕楽園に八重野梅がないので詳しいところがわかりません。
もしこのことが八重野梅との違いであるなら、さらに確信をもって八重野梅と白難波は別品種であるといえるのですが、今は材料不足です。 大坪孝之梅の会会長の著書「ウメハンドブック」の八重野梅の花の裏側の写真とは色合い、反り具合ともに違いがありますが、こちらはまだ老けない、若い花ですから、もし老けたら反り返るとしても、写真の時点では反り返っていないと思います。
参考に、同じく水戸市で盆栽店をされている市毛氏の白難波の盆栽の花を見せていただきました。
やはり、八重野梅とは違った、偕楽園の白難波とよく似た花です。
ということで、白難波と八重野梅は違う品種と考えられますが、結論には至りません。
ただし、偕楽園で近年導入した白難波は、必ずしも古木の白難波とは同じというより、むしろ八重野梅に近いというか似た花に見えます。時代とともに名前は同じでもより見栄えのする花がでまわるなどして、古来の花があたかも名前が間違っているような錯覚にみまわれることがあります。
そういう目で弘道館や偕楽園の古い木の花を見回すと、どの品種もやや小ぶりのように思えますね。
偕楽園では安行産の八重野梅を白難波と呼んでいるとの説明を聞いたことがありましたので、八重野梅=白難波であるのかを確認したくなりました。
現在の六名木の白難波は上の写真で、偕楽園開園当時からのものと思われる古木が御成門の西側に、現在の六名木として六角形の柵をめぐらしたものがあります。
もともとの六名木とは昭和8年に調査を行った結果を昭和9年に水戸博物学会が偕楽園および弘道館公園内の梅品種という一覧表を発行した中に、38品種について、花の概略と所在地がしるしてあるそうです。
一覧表の六名木は、烈公梅(弘道館北の梅林) 虎の尾(弘道館玄関右) 白難波(吐玉泉の北) 月影(好文亭玄関) 江南所無(弘道館裏) 柳川枝垂(偕楽園芝生)とあるそうです。
このことから現在の六名木の白難波は六名木が選定された当初の六名木ではないことがわかりますが、それでも開園当初からあったことが推定される古木です。
白難波について、八重野梅と比較したばあいの違いを、六名木選定時にも活躍されていた寺門忠之氏の苗木畑を受け継がれている私の梅の師匠に聞きましたところ、「白難波のほうが小ぶりの花である(紅難波よりは大きいが)。やや遅咲きである。花弁が細めである。」ということでした。
なるほど、この古木の花は八重野梅よりも小さ目、やや遅い開花、旗弁が目立つなど細い花弁があります。
白難波
また、昭和59年発行の「水戸の梅と弘道館」の著者松崎睦生氏は主な品種の特徴を詳しく聞き取り記しています。その中に白難波の萼片は老けると花片とともに反り返るとありました。そこで、あらためて見てみると、
白難波
たしかに花片、萼片ともそりかえっていました。
白難波
この白難波の特徴が八重野梅にも共通のものかどうかは偕楽園に八重野梅がないので詳しいところがわかりません。
もしこのことが八重野梅との違いであるなら、さらに確信をもって八重野梅と白難波は別品種であるといえるのですが、今は材料不足です。 大坪孝之梅の会会長の著書「ウメハンドブック」の八重野梅の花の裏側の写真とは色合い、反り具合ともに違いがありますが、こちらはまだ老けない、若い花ですから、もし老けたら反り返るとしても、写真の時点では反り返っていないと思います。
参考に、同じく水戸市で盆栽店をされている市毛氏の白難波の盆栽の花を見せていただきました。
やはり、八重野梅とは違った、偕楽園の白難波とよく似た花です。
ということで、白難波と八重野梅は違う品種と考えられますが、結論には至りません。
ただし、偕楽園で近年導入した白難波は、必ずしも古木の白難波とは同じというより、むしろ八重野梅に近いというか似た花に見えます。時代とともに名前は同じでもより見栄えのする花がでまわるなどして、古来の花があたかも名前が間違っているような錯覚にみまわれることがあります。
そういう目で弘道館や偕楽園の古い木の花を見回すと、どの品種もやや小ぶりのように思えますね。
白難波には紅が入ることがあるとは聞いていましたが、この木で見つけることができませんでした。視力の衰えをミッレさんがカバーしてくださりうれしいです。
それから、紅色の花を写真に撮ったのですが白飛びしてしまい紅が映りませんでした。
あまえついでに紅色の写真を楽しみにしています。
できれば、このブログに追加してアップしたいので、データもいただけたら嬉しいです。